「ジダン 神が愛した男 (Zidabe,un portrait du 21e sie`cle)」
監督:ダグラス・ゴードン、フィリップ・バレーノ
主演:ジネディーヌ・ジダン
音楽:モグワイ
2005年4月23日に行われたスペインL、レアルマドリード×ビジャレアルの試合に立つ
ジネディーヌ・ジダンの姿をカメラ17台を使って追ったドキュメンタリー映画。
観て来ました。たまたま仕事が半日で時間が空いたので。水曜だから千円で観れてお徳でした^^
まず、言っておきます。この映画は今回のW杯でなんとなくジダンの名前を知って興味が出た位で
観に行くと開始10分位で後悔します。95分の上映時間のほぼ90%位がジダンのアップのみで
構成されていて、華麗なプレーの連続を期待していると大幅に裏切られます。
また、スペインLの試合を観てみたい、という方にもお薦めできません。なぜなら、ボールを持って
いる選手そっちのけでジダンのみをクローズアップして映しているので、試合展開がどうなって
いるのかもほとんどわからないようになっているからです。ベッカムやロナウドなど、他の選手も
ちらっとしか映りません。この映画の主役はまさにジダンのみなのです。
試合中の彼がどんな目線でピッチの上に立っているのか、彼の息遣いや細かな仕草が克明に映され
ていて、臨場感はたっぷりです。ジダンのファンで、彼の全てが好きという方にはお薦め。
そうでない方は、それなりに覚悟して観に行った方が良いと思います。
以前からずっとファンだった私としては、垂涎ものの映画だった訳ですが・・・モグワイの音楽が
とても合っていて良かった。しかし、純粋に面白かったって人は絶対少ないのではないかなぁ。
一人で観に来てた人が多かったですね。まぁ、平日の昼間だし、当然か。年齢層も結構高かった
のが意外でした。でも途中で席を立つ人は一人もいなかったな(トイレに行った人はいたけど)。
しかもほとんどの人がエンドロールの最後まで見届けていた。音楽のせいかなぁ。
そういえば、観た後に、初めて映画雑誌の鑑賞後アンケート(今の映画を100点満点で
採点するってやつ。ぴあとかに載ってますよね)をやりました。ええ、100点って答え
ましたよ。だってジダン好きだもん。別に否定されてもいいもん(誰も何も言ってない)。
だって、W杯始まる前から観に行くって決めてたもん・・・(これはホント)。
この試合、実は私リアルタイムで観てました。WOWOWで。だから、ラストシーンも知って
いたのですが・・・なんだか、ほんとにW杯の出来事を予言していたかのようなラストで、
映画関係者もびっくりしたでしょうね。ピッチを去る寂しげな後姿が象徴的でした。
この作品、邦題は「ジダン 神に愛された男」ですが、原題は「Zidane,un portrait du 21e sie`cle」。直訳すると「ジダン 21世紀の肖像」という感じでしょうか。
随分違いますが、いい題名をつけたな、と思います。彼のプレーはまさに神が愛すべきもの。
しかし、最後の最後で神は彼を見捨てたのでしょうか。それよりも、彼が人間に愛される方を
選んだというべきなのでしょうか。
何にせよ、この先ずっと語り継がれて行く選手であることは間違いありません。