ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

「気分は名探偵」/徳間書店刊

犯人当てミステリアンソロジー「気分は名探偵」。

6人の人気作家による、「犯人当てミステリ」。寄稿者は、有栖川有栖貫井徳郎麻耶雄嵩
我孫子武丸法月綸太郎

えーと、遅ればせながら読了しました・・・が、一個もわかんなかった・・・(T_T)
まぁ、案の定って感じですが。だいたい、推理小説を読んでトリックや犯人がわかった経験自体
そんなに多くありません(汗)。素直に騙されて感激出来るお徳な人間ですから。
ミステリ作家にとっては、非常にありがたい読者な訳です・・・って、完全に負け惜しみですけど
(苦笑)。
探偵には到底なれませんね。以下、各作品の感想を一言づつ。

有栖川有栖「ガラスの檻の殺人」
  これはこの6作の中では一番当てやすいのではないでしょうか。いや、私は当てられなかった
  けど^^;まぁ、意外といえば、意外な犯人なのかなぁ。

貫井徳郎「蝶番の問題」
  作品としてはこれが一番好きです。謎解き読んで一番感心しました。うん、フェアだ。
  ラストの落とし方もこのシリーズらしいですね。しかし正答率1%って・・・。

麻耶雄嵩「二つの凶器」
  これは途中読んでて訳わかんなくなっちゃいました。状況把握が出来ず、考えるのを
  放棄してしまった・・・(馬鹿)。

霧舎巧「十五分の出来事」
  これは一番ダメでした。この解答はなんなんだー!そんな答えあるかー^^;

我孫子武丸「漂流者」
  これは結構好きでした。でも、難点を言えば、語り手の手記の中の姉さんの事故のくだりが
  何の伏線でもなかったこと。これは絶対関係ある文だと思ってしまいますよ。無駄な情報
  を入れないで欲しかった。

法月綸太郎ヒュドラ第十の首」
  これは次点。とても法月さんらしい作品。ただ、舞台設定に無理があるような感じは
  しましたが。同姓同名で容疑者たりうる人物が都合よく都内に3人もいるかなぁ?
  正答率28%!?こんな複雑なのみんな推理できるんだ・・・すごい。

  
結局私は一つも当てられなかったのですが、この企画自体はほんと面白いですね。執筆者が
豪華ですし。それぞれの作家の特色が出ていたように思います。
あとがき代わりの座談会で、参加された作家の方々も他の作者のはほとんど当てられなかった
とおっしゃっているので、ちょっとほっとしました^^;各作家の方々がお薦めしている
犯人当ての名作群は是非読んでみたいですね。読んでたのは鮎川先生の作品位でした^^;
ちなみに座談会のメンバーはだいたいわかりましたよ。って、みんなわかるか。

未読の方、名探偵になれるかどうか、挑戦してみてはいかがでしょうか?