ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

芦沢央「神の悪手」(新潮社)

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最近注目されている芦沢さんの新作。将棋の世界が舞台。それだけに、専門用語が

ばんばん出て来て、将棋に疎い私には何が何やらさっぱりな部分も多かった。

将棋について詳しい人ならもっと楽しめるのでしょうが・・・。特に、将棋の

対局のシーンはほとんど読み飛ばす他なく。だって読んでもわかんないんだもん^^;

ミステリ部分はそれなりに面白く読めたのですけれどね。対局のシーンは緊迫感も

ありましたし。でもなんか、すごくインパクトを残した話があったかというと・・・

どの作品に関しても、ミステリ部分よりも将棋のシーンが難解だったなぁって

記憶しか残ってないかも・・・。多分、私自身が将棋にそんなに興味がないせい

だと思う。将棋を指さない人でも、将棋の対局に興味がある人ならもっと食いついて

読める筈。藤井聡太君とかの活躍でも将棋は注目されているし。もちろん、羽生さんの

活躍もそうだけど。将棋の知識があるないで、読者の評価はかなり分かれるかも

しれないですね。まぁ、その専門知識がなくても、ミステリ小説として楽しめる人も

たくさんいるとは思いますけど。

棋士の方って、先の先まで読んで一手を打っていく訳だから、本当に頭が良くないと

だめなんだろうなぁと思う。私みたいに行きあたりばったりな性格だと、絶対

強くなれそうにない・・・。記憶力も悪いし。計算も出来ないし。でも、小学生が

大人と対等に勝負出来たりもする訳だから、小さい頃から訓練してれば出来るように

なるものなんだろうか。まぁ、それは一握りの天才肌の子だからってのもあるの

だろうけれども。私には理解出来ない世界だなぁ。

面白くなかったわけでは決してないのだけれど、将棋に疎い人間にとってはちょっと

ハードルの高い作品だったかな。