詩のような掌編のような、青山さんの短い文章に、『赤と青とエスキース』でも
カバー絵を担当されたU-kuさんが挿絵を添えた、まさにプレゼントに相応しい
一作。2~30分もあれば全部読めちゃいますが、文章も絵もとっても素敵でした。
U-kuさんは新進気鋭の水彩画家さんなのだそう。色彩感覚がとても美しくて、
象徴的な絵も多いのですが、引き込まれましたね。
何より、青山さんの文章と非常に合っていて、アートを見ているような作品でした。
共感出来る内容も多くて、何度も胸に刺さりました。ちょっと疲れた時や心が
ささくれている時に読めば、そっと心に寄り添ってもらえるような、そうそう、
そうだよねって肯定して背中を押してくれるような、そんな一作でした。
内容に合わせて文章の書き方自体にも工夫があって、横書きだったり縦書きだったり、
円を描くように綴られていたり、ぐねぐねと曲がったように綴られていたり、と
文章自体でもアートを表現している感じで、凝っているなぁと思いました。
大事な人にプレゼントしてあげると喜ばれそうです。