ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

万城目学「万感のおもい」(夏葉社)

万城目さんの最新エッセイ。とてもおもしろい形状をしていて、絵本によくある

ような、横に長い長方形。若干読みにくさはありましたけど^^;

柚木さんのエッセイのあとに読んだので、その軽い筆致に嬉しくなりました。

そうそう、こういうエッセイが読みたいのよね~!って感じ。ちょっとユーモアが

あって、くすりと笑えるくらいのものが私は一番好きです。

万城目さんの一番最初のエッセイは、くそ真面目で面白み要素がゼロだったらしい。

それで、エッセイを書くに当たって万城目さんが次に採用したのが、ブログ調

だったそう。万城目さん、ブログやってらしたんですねぇ。でも、名前も違うし、

御本人って誰もわからない状態でやってたそうですけど(今もやっているのかは

謎)。読んでみたいなぁ。

12ヶ月を色で例えたエッセイは季節感もあって興味深かったです。特に、

十二月の紫の京極さんの回と、二月のオレンジのお父様の回、この二つはとても

印象に残りました。京極さんの回は嬉しくて、お父様の回は切なくて。どちらの

色も、鮮やかに心に残りました。

後半の大阪のお話は、歴史が苦手なのでちょっと読み流しみたいな感じになっちゃい

ましたけどね^^;

でも、やっぱり文章上手い人はエッセイ書いても上手いなぁと思いましたね。

万城目さんのエッセイは適度に力が抜いてあって、適度に真面目なお話も織り込まれ

ていて、やっぱり読んでいて楽しいな、と思いました。

そういえば、一冊(だけじゃないかも)読んでないのがあるみたいなんですよね。

読まなくちゃ。