
似鳥さん最新作。アラフィフの刑事と、フィンランド湾内にある小さな島国・
メリニア王国の第三王子がタッグを組んで不可解な連続殺人事件を捜査する、
異色のバディ小説。
うーん・・・すっごい微妙だった・・・。いつもの似鳥作品だと、小さい事件から
少しづつ世界観が広がって、最後はとんでもなく大きな事件に発展、みたいな
展開になるのが定石なのだけど、今回は、冒頭から事件の背景に隠された陰謀の
規模が大きい。アラフィフ刑事と王子のコンビは良かったと思うけど、国際機密
を扱っている割に作風が軽くて、なんだかちぐはぐな印象しか持てなかった。
摂取すると殺人衝動が起きるという新種の危険なドラッグSNAKEを巡る世界規模の
陰謀が、日本の一般人の殺人事件と関わって来るってのも、どうにも設定が強引
過ぎて引いてしまって、世界観になかなか入り込めなかったです。
そもそも、世界を揺るがす殺人ドラッグを扱う黒幕が、日本のアニメやマンガや小説
に影響受けてるからって、標的を日本にするってのもなんかねぇ。何ソレって感じ
・・・。まぁ、その影響のせいで、それぞれの事件のトリックが、本格ミステリ系の
王道を踏襲したタイプのものが多く、それはそれで楽しめたところもあったのです
が・・・。
でも、ミカ王子の兄が飛行機事故の炎から逃げ出せた真相には唖然。いやいや、
そりゃないでしょ、とさすがにツッコミたくなってしまった。
それ以外にも、絶対的にツッコミところが満載というか・・・。警察庁職員の
敷島さんのキャラは面白かったけど、こんな人いね―よ!とツッコミたくなる
箇所が何度もありました^^;
終盤は、いつもの如くにすごいアクションシーンが。なんか、やりすぎなんだよ
ね・・・。作風が作風だから、いまいち緊迫感にも欠けるし。いきなりハリウッド
級のアクションシーンが出て来たりするものだから、なんだか引いてしまって。
事件が大きい割に、最後駆け足だから、結局何も解決せずに終わってしまった
感じがして、拍子抜けだった。兄はどうなったんだ、結局。
なんか、一話目で嫌な予感がして、挫折寸前だったんだけど、ちょうど次に読む本
図書館から取って来てない時だったから、なんとなく全部読んでしまったけど・・・
ちょっと好みからは外れた作品だったかな。残念。