
瀬尾さんの書店への愛が溢れたエッセイ集。めっちゃ面白かった。瀬尾さんって、
こんな面白い人なんだなぁ。エッセイは以前にも読んだことあったけど、こんな
ノリツッコミみたいなの入ってなかった気がするんだけど。敏腕編集者で、
オヤジギャグ好きのSさん(後に結構な大物になる)と出会ったことが影響
しているのか・・・いやまぁ、もともと関西出身ってのも大きいんだろうけど(
大阪出身で、現在奈良在住らしい)。
激減していく書店をなんとか救いたい、という気持ちから始まった連載を
まとめたものらしい。書店と瀬尾さんの繋がりがたくさん描かれています。
どれもがとても微笑ましいし、私も本屋大好きだから読んでてとっても楽しかった。
でも、ここに出て来た書店も現在は三つほどが閉店してしまったそう。確かに、
我が街の書店も、昔はたくさんあったけど、現在は駅ナカに比較的大きいのが
一店残ってるくらいだもんなぁ(探せば小さい書店はまだいくつか残っているの
かもしれないけど、知ってる個人書店はほぼ潰れました)。
瀬尾さんが、こんなに書店巡りをしているとは知らなかったなぁ。書店側も、
突然人気作家がやってきてびっくりするだろうな。嬉しいでしょうけど。瀬尾さん
ご自身は謙遜しまくってますけど、相当な有名人気作家だと思いますよ?特に、
近年は本屋大賞やら映画化やらでネームバリューも大分上がってますしねぇ。
本屋大賞受賞はかなり大きかったそうで、ママ友からも一目置かれるようになった
もよう(それまで、瀬尾さんだと知られてなかったそうな。知り合いが瀬尾まいこ
だったら、目ん玉飛び出るほど私だったら驚くし、誇らしくなるだろうな)。
先述した編集者のSさんは、その後独立して水鈴社を立ち上げ、社長として辣腕を
振るっているそう。その記念すべき第一作が、瀬尾さんの『夜明けのすべて』
だったというのは驚きの事実でした。確かに、記事書いた時、馴染のない出版社
だなぁと思ったんですよね。Sさん(社長)は、大事な立ち上げの一作を任せる
ほど、瀬尾さんのことを買っていたんでしょうね。そして、その読みはズバリ
当たっていたわけで。いかにSさんが慧眼かがわかりますね。実際、『夜明けの
すべて』は本もヒットしたけど、映画化で大成功しましたもんね。映画の現場
にも立ち会ったそうで、その様子も書いて下さってます。上白石萌音ちゃん、
画面から観ててもいい人感満載だけど、実際やっぱりいい人なんだなぁ。ストーンズ
の松村北斗君は、特にファンではないけど、確かにきれいな顔してるなぁと
思ってました。性格もいいんだ。天は二物も三物も与えるんですね・・・うらやま。
監督さんのこともべた褒めでしたねー。映画、めっちゃ観てみたくなりました。
アマプラでやってないかな(結婚してから、この手のサブスクは一切入らずにやり
過ごして来たけど、去年いろいろあって、結局加入する羽目になった^^;)。
そして、この『夜明け~』が、実際パニック障害を患っている瀬尾さんご自身の
体験から書かれたものということも初めて知りました。瀬尾さんも障害と向き合って
生きてきた方なんだなぁ・・・。だから、あんなに生きづらい人たちの側に立って
物語を描くことが出来るんだな、といろんなことが腑に落ちました。
だから瀬尾さんの物語は優しくてあったかいんだな。いい人しか出て来ないと
指摘されたと言うけど、実際瀬尾さんの周りにいる人がみんないい人だから、
こういう物語になるんだろう、と思いました。普段ほとんど映画を観ないのに、
三度も映画館に足を運んで泣いたという優しい旦那さん(顔濃い目らしいw)も、
瀬尾さんの本屋巡りやトークショーについて来てお手伝いしてくれる、おしゃまで
可愛い秘書さん(娘さん)も、瀬尾さんのことを知りつくしてくれているS社長も、
おしゃれな編集者のS姉さんも、書く書店員さんたちも、みんな素敵な人ばかり。
どの人とのエピソードも、瀬尾さんの人柄が伺い知れて、ほっこり温かい気持ち
にさせてもらえました。もちろん、瀬尾さんご自身が優しくて温かい人柄だから
こそ、なのですけどね。娘さんとのエピソードは、ほんとにどれも可愛らしくて
くすりと出来ましたね。娘さんご自身も、身体的に辛いことを抱えているのに、
母親の障害の辛さを理解して、健気に寄り添ってあげるところにぐっと来ました。
まだ小学生ですよね?しっかりしていて忘れそうになっちゃうけど。偉すぎる。
巻末に収録されている短編も素敵な作品だったなぁ。『幸福な食卓』の6年後
らしいけど、あとがきで触れられてなかったら、全然気付かないままだったと思う。
どんな作品だったか、片鱗も覚えてない^^;;今度図書館行ったら確認して
みようっと。
ほっこり優しい気持ちになれる、瀬尾さんそのまんまって感じのエッセイでした。
ますます瀬尾さんファンになっちゃった。私も書店で瀬尾さんに会ってみたい~。