ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

上野歩「ご近所トラブルシューター」(光文社文庫)

初めましての作家さん。題材が面白そうだったので借りてみました。ご近所トラブル、

他人事ではないですからねぇ・・・。集合住宅だろうが、一戸建てだろうが。実家

にいた時はほとんど経験したことなかったですが(周りの家の人みんな親切で

穏やかな人ばかりだったので)、今の家に引っ越したばかりの頃は、ちょいちょい

ありましたね。ま、今回出て来たようなトラブルってほどのことは経験してない

のですけども。賃貸だったら引っ越せばいいだけの話ですけど、買っちゃった家

に関しては、下手に個人で動くとトラブルが大きくなりそうで怖いですよね。そういう

時に、本書に出て来たような、ご近所トラブルを解決してくれる会社があったら便利

だろうなーと思いましたね。あとがき読んだ感じでは、実際実在するみたいですね。

ご近所トラブル専門の会社なのかはわかりませんけど。結構需要はありそうだな~

と思いましたね。警察とか、実際犯罪まで発展しない限り、せいぜい口頭で注意

してくれるくらいでしょうからね(それすらやってくれないケースも多いのでは)。

主人公は、一年前に理由あって警察を辞めて、ご近所トラブルの解決を請け負う

株式会社近隣トラブルシューターに再就職したばかりの一絵亮。一絵は、自分の

教育係としてコンビを組むことになった望月明日香と共に、警察官時代の経験を

生かして、厄介なご近所トラブルの解決に乗り出す。騒音、ストーカーやケンカ

騒ぎにコンビニにたむろする若者たちの説得、ゴミ屋敷問題・・・トラブルは

多種多様。妻は警察を辞めて新しい仕事に奮闘する一絵のことを、いつも優しく

見守ってくれているが――。

出て来るトラブルは現実にありそうなものばかり。それだけに、どうやって解決

するのか興味津々で読んでいたのですが・・・うーん。解決の仕方としては、

そんなことで解決?って思うものが割と多くて、若干の肩透かし感は否め

なかったかなぁ。あと、依頼人が、トラブルを解決してくれる為にやって来た一絵

や明日香に対して横柄な態度な人が多くて辟易した。解決してほしくてお願いして

るんだよね?お金払ってるからって、その態度はなくない?って人間が多くて。

二話目の依頼人なんか、自分の身の上に関して肝心なことを隠して逆ギレしてくるし。

そもそも、ストーカー問題って、近隣トラブルに入るの?ってそこから疑問に

思ったしね。

三話目の、共用廊下を私用に使う男の問題を依頼した大家も態度悪かったなぁ。

これは、男が廊下に出ていた理由を読んでなるほどそうだったのか、と思いました

けどね。

五話目の、ゴミ屋敷の話は、これってご近所トラブルの解決っていうより、清掃員

の仕事じゃん!って思いました^^;まぁ、隣人トラブルには違いないんでしょうけど

・・・こんなゴミ屋敷の清掃の仕事までやらなきゃいけないなんて、大変だなぁと

同情の気持ちしかなかったです。

最終話の騒音問題の解決法、私でも、すぐに思いつきました。双方の納得が必要

なので、簡単ではないだろうけど、大家さんの許可が出るならそれが一番いい

だろうなーと。騒動が解決したあと、わだかまりがなくなったみんなが仲良くなれて

良かったなと思いました。

一絵の奥さんに関しては、結構早い段階で多分こういうことだろうなと見当がつき

ました。結構あからさまな伏線が多かったので。予想通りでしたね。ちょっとラスト

はしんみりしてしまった。明日香と会わせてあげたかったですね・・・。

こういう問題の当事者にはなりたくないなぁと思いながら読みました。とりあえず、

今は何事もなく穏やかに暮らせているから、ラッキーなのかな。こういう会社に

依頼する日が来ないことを祈るばかりです^^;