
評論家の杉江松恋さんによる、ミステリーを学ぶ為のガイド&ミステリアンソロジー
集。アンソロジーの方は、錚々たるミステリー作家7人による、世界各国の名探偵
のパスティーシュ作を収録。大人から子供まで、ミステリー好きはもちろん、
はじめてミステリーを読む方にも最適のミステリーガイド。
評論家の杉江さんのファンなので、その杉江さんが編集したってだけで借りて
しまいました(笑)。杉江さんとは、実は随分昔に、今はなき青山ブックセンターで
行われた飴村行さんのサイン会の時にお会いしたことがありまして。お二人のお話が
めっちゃ面白くって、トークショーの後のサイン会で、ついつい飴村さんだけ
ではなくて、杉江さんにもサインをお願いしたところ、ちょっと驚かれつつも
快く応じて下さって、とても嬉しかったんですよね。良い方でした。
その杉江さんのミステリコラムも収録された、初心者向けのミステリーガイド本です。
コラムの部分は、子供でもわかるように優しい語り口で書かれていて、本文中の
漢字のほとんどにルビも振ってあります。紹介されているミステリーはほとんど
海外の作品ばかりですが、まぁ、だいたいが児童向けに書かれたものも出版
されているでしょうから、こういうガイドから興味を持って学校の図書館とかで
借りてみたりするところから入るのは良いのかもしれないなぁと思いました。
7人の作家による世界各国のミステリー作品のパスティーシュの方は、元ネタ
読んだことがないものが多かったです。まぁ、そもそも海外もの自体、読んでる
数が極端に少ない人間なのですが^^;クリスティやクイーンを何作か読んでる
くらいですから・・・。クリスティだって、ミス・マープルものは読んでませんし、
ホームズはテレビドラマしか知らないし、ジェームズ・ボンドは映画だと思って
たし、ルパンはルパン三世しか知らない体たらく(不勉強が過ぎる^^;)。
ネロ・ウルフに至っては、名前しか知らなかったので(作者名初めて知りました)、
こんなキャラクターだと思わなかったので、ちょっとびっくりしました。でも、
設定が面白いなーと思いましたね。元祖安楽椅子探偵って感じの作品なのかな?
(場合によっては現地に行くこともあるみたいだけど)全体的にユーモアが
効いていて私好みっぽそうな作風だったので、本家の方も読んでみたくなり
ましたね。ネロ・ウルフのちょっとクセのあるキャラクターは好き嫌いが分かれ
そうだと思いましたけど^^;
パスティーシュ作品は、寄稿作家が豪華なこともあって、どれも面白かったです。
青崎さんのオレンジジュースのトリックと、阿津川さんのオムレツ作らせて犯人
をあぶり出す方法は面白かったな。子供が読んでもわかりやすいだろうし、
まさに初心者向けの作品になっていると思いました。
元ネタ知ってればきっともっと楽しめたかもしれないけど、そうじゃない私でも
楽しく読めたので、ミステリに興味がある人なら誰でも楽しめるんじゃないかな、と
思いました。世界にはいろんな名探偵がいるんだな~と思わされましたね。どこの
国でも、昔からミステリーは市民権を得ているジャンルなんだね。
できれば、今度は日本版のガイドもお願いしたいですね。