ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

万城目学「あの子とO」(新潮社)

『あの子とQ』の続編。ちょっと細かい部分を忘れてしまっていたので、自分の

記事読み返してみたりしました。そうそう、現代版ヴァンパイアもので、のほほん

とした作品だと思っていたら、終盤でトンデモナイ展開になったんだった、と

思いだしました。主人公の弓子がバス事故に遭ったんでしたね。続編があるなら、

Qと再会出来るといいな、と思ってたんですが・・・Qは出て来なかった^^;

ちょっと残念。ただ、再会への伏線めいたものは感じたので・・・更なる続編が

期待できそうな終わり方ではありました。

三作の中編が収録されています。一作目は、弓子と友だちのヨッちゃんと、二人が

スカウトした新聞部のスサミンこと須佐見、三人一組で、高校生クイズ&ゲーム

大会に出場するお話。ヨッちゃんがどうしてもこの大会に出たかった理由は、

大会優勝者に送られるペアのディズニーチケットで、恋人とディズニーに行きたい

と思ったから。弓子がヨッちゃんの為に終盤吸血鬼パワーを使ってライバルに

打ち勝つシーンが胸熱でした(若干ズルいと思わなくもないが)。前作では片想い

だったヨッちゃん、両想いになれて良かったですね。

二作目は、カウンセラーの菰田の元にやってきた相談者が、毎年三月になると

見る悪夢について語る話。相談者は前作で出て来た佐久でした・・・って、

すっかり忘れてました。でも、なんか名前は覚えがあったんですよね。佐久が

どうしてヴァンパイアになったのか、その過程が明らかになります。なかなか壮絶

な過去があったんだなぁ。長崎の出島の頃からだとは(絶句)。Qはここでちらっと

出て来ましたね。当時の佐久の隣人の惣右衛門の最後に息を呑みました(奥さんも)。

夫婦共にいい人だっただけに、やりきれない終わり方だった。

三作目は、弓子のお仲間で双子の小学生ヴァンパイア、ルキアとラキアの物語。

双子の父親が経営するピッツェリアに、カナダ出身のオーエンさんというピザ

職人が助っ人にやってきた。双子はすぐにオーエンさんに懐き、ある目的の為に

三人でキャンプに行くことになるのだが――。

オーエンさんの正体にはビックリ。物語が怪物くん(©藤子不二雄)めいてきた

なぁ^^;オーエンさんと双子の関係が良かっただけに、最後はちょっと切なかった

ですね。いつかまた再会出来る日が来るといいですけどね。

 

大きな物語の前の、ちょっとした伏線って感じの作品集だったな。次の巻出る頃

にはもう、すっかり内容忘れてそうだ・・・(しーん)。

次は弓子とQの再会が読めるかな。