ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

有川ひろ「クロエとオオエ」(講談社)

有川さん最新作。久しぶりにああ、有川さんだ~~~!って感じの作品で、めっちゃ

楽しく読みました。お仕事小説☓恋愛って感じの作品。久しぶりにがっつり恋愛が

絡んだ有川作品読んだなーって思いましたね。これよ、これなのよ!って言いたく

なりました(笑)。視点が男性からっていうのも、新鮮といえば新鮮だったな。

タイトルから、どんな話が全然見えてなかったのだけど、純粋に、主役二人の

名前でした(笑)。

語り手は、横浜で三代続いた宝石商の御曹司、大江頼任。女性には引く手あまたの

人生を送ってきたが、大学四年の春先に、付き合っていた彼女と酷い別れ方をした

ばかりだった頼任が、悪友たちと参加した合コンで運命が変わった。そこに参加

していた一人が、大江とも付き合いのある彫金職人の娘・黒江彩だった。さっぱり

した性格の彩のことをひと目で気に入った頼任は、デートに誘い、そこでピンキー

リングをプレゼントした。しかし、リングのデザインが好みではないと突き返され

て以来、二人の関係は単なるメシ友に成り下がってしまった。しかし、頼任の

お得意様のジュエリーをたまたまクロエが担当したことをきっかけに、クロエの

才能を見込んだ客たちから、次々とオーダーを受けるように。頼任は、クロエの

才能と共に、ますます彼女に惹かれて行くのだが――。

クロエさんのツンデレキャラがいいですねぇ。もう、少女漫画の王道みたいな展開

に、キュンキュンしました(笑)。いや、表面上はなかなか二人の関係は進展しない

んですけどね。クロエさんは、本当に職人気質な性格で、なかなか恋愛感情が

出て来ないので、恋愛偏差値の低い(女には不自由しなくても、女ごころはまるで

わからないで生きて来た奴なんで)鈍ちん頼任なんか、全然彼女のちょっとした

好意アピールに気づいてなかったですし。でも、ちょいちょいドキドキするシーン

はありましたよ。クロエさん側の視点がほとんど出て来ないから、今度はそっち

サイドのお話も読んでみたいですけどね。頼任の元カノが出て来るお話の最後に

ちょこっとだけクロエ視点のパートはありましたけど。そこ、もうちょっと

深堀りして書いてほしかった~と思いましたね。クロエさんがいつから頼任のことを

男性として意識していたのか、ちょっと気になる。個人的には、結構最初の方から

だったんじゃないのかな~と思いますけどね。ピンキー渡した時から、付き合う

のは考えなくもないけど、指輪はいらないって言ってましたからね。全く守備

範囲外の人間に、そんな言い方しないでしょって。頼任、なんでそこもっと

突っ込まないのよ!?って思いましたもんね。まぁ、この時は指輪を突き返された

ショックで大事な発言も耳に入ってなかったんでしょうけどね(苦笑)。

確かに、クロエさんのデザインって、独特だな~って感じします。言葉で説明

されただけじゃ、いまいちどんなデザインかピンと来なかったんですけど、

章終わりにQRコードがついてまして、作中に出て来るジュエリーの実物が写真で

見られるようになってるんですよ。読者はそこにアクセスすれば、クロエさんの

作ったジュエリーがどんな感じなのか、実物を見ることができます。どんな感じ

か実物見てみたかったから、これは結構ありがたかった。実際にある『Moixx』

というお店(個人?)が作ってるらしい(コラボジュエリーと銘打っているけど、

売っているのかは謎)。まぁ、ちょっと面倒ではありますけども。しかも、1ページに

たくさんQRコードがついているから、画像が観たいジュエリーと違うページが開い

ちゃいがちだったし(私のスマホの問題か?)。あと、一番の問題は、写真が

インスタグラムに上がっていること。私、インスタやってないからアカウント

持ってなくて、一日に見れる写真の枚数が限定されるみたいで。一日5~6枚

くらいしか見れなくて、何日かかけて見てました(苦笑)。別に実物どうでも

いいって人も、章終わりにジュエリーのイラストが描かれているので、それで

イメージは出来ると思いますが。

クロエさんのジュエリーは、確かに一般にジュエリーショップで売っているもの

とは違って、大分個性的。オーダーメイドで一点ものが多いから、個性を求める

人にはいいのかも。ただ、私の好みとはちょっとズレていて、自分だったら

買わないだろうな~ってものが多かったな。合わせる洋服持ってないわ^^;

付かず離れずの二人にやきもきしましたが、そこは有川さん。最後はもう、特大

ハッピーな結末で、にやにやしっぱなしでした。ただね~、最終話で頼任があげた

ジュエリーに関しては、さすがに頼任が可哀想になりましたね。そこは頼任に

花持たせてあげても・・・と思わなくもなかったな。いや、そこは頼任も、クロエ

さんの性格と好みをもっと考えるべきだったのか・・・最初にやらかしてるしね。

そこから何も学んでないっていう(苦笑)。

気になったのは、婚約指輪とか結婚指輪に使われる地金の候補に、全くプラチナが

出て来なかったこと。普通、そういう指輪って、ほとんどが地金はプラチナ使う

ものだと思ってたんで。客側も、プラチナを候補にあげないのが不思議で。クロエ

さんが金主体で作ってるからなんだろうけど・・・結婚指輪でK10とか、あんまり

ないのでは。まぁ、本人たちがいいならそれでいいんだけどさ。

知らない宝石の名前がいっぱい出て来て、世の中にはこんなにいろんな宝石が

あるんだな~と思いましたね。一般的な宝石の名前位しか知らないからさ~。

宝石の世界は奥が深い。実は個人的には、そんなにジュエリーが好きって訳でも

ないのですが。独身の時はピアス集めるの好きでしたけども(安いやつね)。

宝飾品は、結婚指輪とピアスくらいしか普段つけないです。ジュエリーショップ

なんて、結婚10周年の時、スイートテンダイヤモンド~!ってしつこく叫んで

(宝石屋に踊らされるw)、折れた相方にダイヤのピアス買ってもらったのが最後

だな(苦笑)。

婚約指輪とか結婚指輪とか、買いに行く時は一番ワクワクしましたけどね。まぁ、

女性ですから、ジュエリーつけると、やっぱりテンション上がるっていうのは

ありますけどね。

新天地でこれからどんどん忙しくなりそうな二人ですが、うまくいくといいなと

思いました。

ちなみに、こんな栞がついていたようで、図書館本にも挟まっていました。

出て来るクロエさんのジュエリーが描かれています。石主体のジュエリーって

感じですよね~。