ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

秋川滝美「ふたり旅日和」(角川書店)

『ひとり旅日和』の日和が、今回はふたり旅をする番外編。ただ、タイトルは

ふたり旅ですが、ラスト一話は、家族四人でのよにん旅でした。とりあえず、四作中

三作はふたり旅を描いているから、その辺りはまぁいいかって感じなのかな。

旅を通して知り合い、数年に亘る想い人であった蓮人と両想いになったものの、

蓮人の転勤によりいきなり遠距離恋愛になってしまった日和でしたが、お正月の

初詣を兼ねて、二人で鎌倉に行くことに。ひとり旅の時とは違う旅の過ごし方が

新鮮で、新しい旅の楽しみを見つけて行く――。

やっぱり、旅は道連れって言いますからねぇ。ひとり旅はひとり旅で気楽なのだろう

けれど、二人の旅はまた違った楽しさがありますよね。行列に並ぶのも、二人

なら話しながら並ぶとあっという間に感じるし、ご飯も二人で食べれば感想を

言い合えて楽しいしね。日和が楽しそうでこちらも幸せ気分になれました。

鎌倉は何度も行ったことがある場所だから、知ってる場所や物もいろいろ出て来て、

それはそれで楽しかったですね。もう何年も行ってないから、また行きたくなっちゃ

ったなー。でも、今は外国人でいっぱいなんだろうなぁ・・・はぁ。

二話目は、前作に出て来た、蓮人のいる博多に日和が行った時の、蓮人視点のお話

になります。蓮人視点って初めてだったので、日和に対してどんな風に思っていた

のかとか知れたのは良かった。思った以上に、ベタ惚れじゃないですか。随分前から

蓮人も日和のことを気に入っていたんですねぇ。なんか、日和のやることなすこと

全部が可愛くて仕方ないって感じが伝わって来て、こっちが照れちゃったわ(笑)。

日和視点で見てると、蓮人って大人で、旅行慣れしていて何でも知ってるって感じが

してたけど、意外と本人日和の前ではいっぱいいっぱいだったりしたんだなーと

意外だった。蓮人視点のお話はもっと読んでみたいな。

ただ、蓮人の内面を読んでいて、ちょっと思い込みが激しい面があるような印象

も受けましたね。日和が自分のイメージに合わないことしたら、なんかすぐに

幻滅しちゃいそうな・・・私の気のせいだったらいいんですけどね。日和は

日和で思い込み激しいとこがあるから。自己評価がやたら低い割に、頑固なとこも

あるしね。まぁ、今のところ、お互いベタ惚れで上手く行ってるから大丈夫だとは

思いますけどね。博多は一度だけ行ったことあるけど、屋台でご飯とか食べなかった

んだよね、確か。もっといろいろ美味しいものを食べておけば良かったなぁ。

おみやげの明太子が美味しかった覚えしかないな^^;;

三話目は、秋田に住む日和の叔母・加代が主人公。ひとりで盛岡まで冷麺を食べ

尽くす旅に出たものの、旅先で持病の薬を服み間違えたことに気付き、ダメ元で

学生時代の先輩であると同時に主治医である小平に連絡したところ、研究会出席

の為仙台にいるから、明日盛岡に来てくれるという。固辞する加代を尻目に、

押し切られ、来てもらうことになるのだが。

五十歳半ばで独り身の加代叔母さんにも、春がやって来そうな気配ですね。あくま

でも友達のような距離感を保ちつつ、今後は少しづつ距離を詰めて行くことに

なるのかも・・・と思わせるようなお話だった。上手く行くといいな。

四話目は、日和一家が『お父さんの還暦祝い旅行』で群馬の四万温泉に行くお話。

四万温泉、多分行ったことあると思います。伊香保のおもちゃの博物館に関して、

相方から聞いた覚えもありました(某車を題材にした漫画の聖地ってやつ)。

川がきれいなところっていいですよね。私も、透明度の高いきれいな渓流とか

眺めてるの大好き。紅葉なんかあったらもう最高(日和たちが行ったのは9月

だから関係ないけど^^;)。

日和の両親も、お兄ちゃんも、日和のことが可愛くて仕方ないんだろうな~という

のが伝わって来て微笑ましかったですね。ほんと、仲良し家族って感じ。大人に

なって、兄も参加の旅行ってなかなかないのでは(少なくとも、うちの兄は

全く参加しなかった・・・というか、家族旅行自体、子供の頃しかしてない

気がしますが)。

それぞれに相手のことを思いやって行動しているのが素敵でした。いい家族だなー

と思いましたね。

いつもとは違う、誰かと一緒に旅する日和の姿も新鮮でした。

こういう作品読むと、旅行に行きたくなって困るよ。

あ~~、旅がしたーーーい!!!