
恋愛をテーマにした四人の作家によるアンソロジー。個人的に、恋愛☓ミステリー
というシチュエーションが好きなもので、まぁまぁ寄稿作家さんも豪華なので
借りてみました。一応、お題は、恋愛☓ギミックということらしい。
ちょっと、期待していた程ツボにハマった作品はなかったかなぁ。なんか、
ツッコミ所の多い作品ばっかりだったような・・・。
では、各作品の感想を。
浅倉秋成『糸の人を探して』(合コン☓人狼ゲーム)
なんか、めちゃくちゃツッコミ所満載の内容だったな。陰キャで今まで彼女が
出来たことがない主人公が、5対5の合コンに参加するのだけど、なぜかその
5人全員が主人公を気に入ってアプローチしてくるっていう。何らかのドッキリ
とかが仕掛けられてるのかと思いきや、そうでもなかったし。5人の中にいる
運命の一人を探すっていうシチュエーションを作る為には仕方なかったのだろう
けどさ。いろんな条件から、一人に絞って行く過程は面白かったですけどね。
しかし、ラスト、こんな通過儀礼受けなきゃいけない恋ってどうなの?^^;
日部星花『ダイヤモンド・ダストの約束』(恋愛リアリティーショー☓心理戦)
子役で華々しくデビューしたものの、最近は舞台中心の活動で仕事が減っていた
茅野あいりに、恋愛リアリティーショーの仕事が舞い込んで来た。しかも、
出演者は今をときめく芸能人ばかりの上、あいりが子役時代から密かに想いを
寄せていた筒井優斗も出演するという。しかし、優斗とは子役時代のライバル関係
がこじれて、冷えた関係になっていた――。
うーむ。人気芸能人たちがこぞって出演するテレビ番組で、個人の恋愛のために
ここまで大掛かりなことをするっていうのがどうも。ちょっとリアリティに欠け
るかなぁと思いましたね。
織守きょうや『彼と彼女の穴』(ミステリアスな彼女☓夢診断)
高校生の有馬は、帰りの電車でよく会う他校の制服を着た女子のことが気になって
いた。どこかで会ったことがある。すると、ある日彼女の方から声をかけてきた。
「私のこと覚えてる?」――やはり、どこかで彼女と会っているのだ。一体、どこで。
その日以来、彼女のことが気になるようになり、あることがきっかけで僕たちは
付き合うことになるのだが――。
タイトルからなんとなくオチは想像出来たのだけど、思ったほど救いのない結末
ではなかったのでほっとしましたね。とはいえ、彼女の父親が実際どうなって
いるのかは謎のままなので、もやもやした読後感ではありましたが。まぁ、
このままわからない方が二人の為なのかも。
辻堂ゆめ『運命はかく扉を叩く』(運命の人探し☓論理パズル)
体育祭の競技用具係に任命された私と友人の愛は、放課後に体育倉庫で作業を
していたところ、手違いで外から鍵をかけられて閉じ込められてしまった。
声を出して外に呼びかけたが誰にも気づいてもらえず、途方に暮れてしまう。
このまま朝まで閉じ込められてしまったら――悲嘆にくれたその時、コン、コン
と扉を叩く音が聞こえ、一人の男子生徒が声をかけてくれた。事情を話すと、
職員室から鍵を借りて来てくれた。しかし、鍵が開いて外に出られた時には、
その男子はもう姿を消していた。友人の愛は、その男子の優しさに恋をして
しまったらしい。学園のマドンナの愛の恋を応援する為、私は声しか知らない
その男子生徒を探し始めるのだが――。
これも結構ツッコミ所だらけの話だったな。そもそも、声しかわからない男子
を全校生徒の中から三人まで絞るの早すぎない?^^;その後は、もう、典型的
な少女マンガ的な展開。絶対当該人物はこの人だろうってわかっちゃったよ。
まぁ、そういうの、嫌いじゃないけどね(いや、むしろ好きw)。