ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

千咲ゆず葉「私たちの人生レシピ(女3人しあわせ朝ごはん)」(OZbooks)

この間読んだ畑野さんに続いてアラフォー独身女性もの。たまたま同じ時期に回って

来てしまって、題材がかぶってしまった^^;ただ、あちらの作品は出て来る

キャラクターにほとんど好感持てる人物がいなかったのに対して、こちらは

主役三人それぞれに好感持てるキャラクターだったので、こちらの方が読んで

いて楽しくはあったかな。ただ、ところどころ違和感はありましたけど・・・。

飲料メーカー勤めの文月翠は、四十歳独身の身で一軒家を購入した。一人で住む

にはあまりにも広すぎる為、同じく独身の高校時代の友人・瑠璃に軽い冗談混じりに

同居を打診すると意外なことに快諾してくれ、二人でのルームシェア生活が始まった。

二人での生活はまずまず上手く行っていた。そんなある日、突然高校時代のもう一人

の友人・朱音が突然家にやって来て、自分も一緒に住みたいと言って来た。朱音は

結婚して子供もいて、幸せな生活を過ごしていると思っていた翠たちは面食らわ

される。事情を聞くと、朱音は離婚して家を飛び出して来たというのだ。朱音の事情

を加味して、二人は同居を受け入れることに。そこから、三人での同居生活が

始まった。ルールは一つだけ。一緒に朝ごはんをとること――。

仲良しのアラフォー女性三人でほわほわしながら共同生活するのは、楽しそうでは

ありましたね。むしろ、こんな穏やかな共同生活あるんだ、って驚くレベルだった

(笑)。

だって、いくら高校時代の同級生で仲が良かったからって、一緒に暮らしてたら

それなりに軋轢とかどっかで生まれそうじゃないですか?でも、この三人は、

終始穏やかで相手のことをお互いに思いやって生活出来ているからすごいな、と

思いました。いや、私もどっちかっていうと、人間関係で波風立てたくないタイプ

だから、共感出来ない訳ではないのだけどもね。でも、口には出さなくても、

どこかでモヤモヤすることを抱えたりすることもあると思うのですよね。人間だもの。

そういう出来事がほとんどないので、安心して読める感じではありました。

もちろん、それぞれに悩みや鬱屈抱えていたりはするのですが、それは同居

する二人が要因ではないので。むしろ、そういう悩みが、他の二人と囲む朝ごはん

であったり、何らかのアドバイスであったりによって、解消されたりするので、

同居(シェアハウス)生活の良さを全面に出した作品とも言えそうです。

もちろん、もともと高校時代の親友三人という下地があるからこそではあるの

ですけどね。

ただ、離婚して、いきなり他の二人が住む家に押しかけて来た朱音の行動には

首を傾げざるを得なかったです。いきなり荷物持って押しかけて来られてもさ。

住む部屋がなかったらどうするつもりだったんだろう。そこは、まずは電話等で

打診してから来るべきじゃない?親しき中にも礼儀ありって言葉知らないんか、

と呆れちゃいました。それをすんなり受け入れる二人にも驚いたけどね。だって、

家賃とか決まりごととか、まずは相談してからじゃないとさ。実際一緒に住む

訳だしさ。いきなり来てはい、同居決定みたいな流れはどうなの?って思っちゃい

ましたね。まぁ、結果として上手く行ったから良かったですけどね。それに、

離婚に関しても、朱音がいきなり離婚届け書いて置いて来ただけだから、本当に

夫が届けを提出してるかわからないのでは?って思いました。最後に、夫登場で

その辺りの事情が詳しくわかるかな、と期待したのだけど、全く出て来なかった

のが驚きだった。子供はもう18歳で成人してるからいいとしても。旦那(元?)

さんもそれでいいの?と疑問だらけだったな。話し合いもせずに一方的に離婚届け

書いて来て終わりって、離婚ってそんな簡単なものなの?^^;そこはなんか、

もやもやが残りましたね。

最後の同窓会の話は、アラフォー独身女性が出席したら、そりゃ、ああなるだろうな、

と思いました。アラフォー以降の同窓会なんて、マウント取りたい人しか来ない

んじゃない?え、偏見?^^;私も話あっても出席する気になれなかったもんな。

他の同級生たちがどうしてるかは気になったけどさ。

それぞれに幸せならいいじゃないって思うけど、我が物顔でアドバイスしたい人が

いるんだよね。傷つくだけだから、一次会で三人が帰ったのは正解だったと思うな。

三人同居のルールが朝ごはんを一緒に食べるっていうのはなかなかいいアイデア

だと思いましたけど、朝が苦手だったり、朝ごはん食べない派がいたら成立

しないから、三人ともちゃんと食べるタイプで良かったですよね。あと、三人とも

料理出来る人っていうのもね。料理苦手な人だったら、そのルール掲げられた時点で

ルームシェアとか無理だと思うもの。

こんなに上手く行くケースは稀だと思うけど、仲良し三人組がわいわい朝ごはん

食べながら楽しそうに暮らしているのは、ちょっと羨ましい気持ちになりましたね。

そういえば私、『やっぱり猫が好き』の世界観大好きだったんだよな~。