ミステリ読書録

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日渡早紀./「ボクを包む月の光―ぼく地球 次世代編― ④ 」/花とゆめコミックス刊

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日渡早紀さんの「ボクを包む月の光―ぼく地球 次世代編― 」。

連のサイコメトリの才能を訓練する為結成することになった「フシギ探偵団」。連は
大好きな友人のカプつんを一員にしたいと誘うが、カプつんの答えは「考えさせてもらう」
だった。更に翌日、カプつんは連に「今の自分たちに一番必要で重要なことは何なのかを探して
欲しい」と依頼する。もし、それが探せなかった場合は、連やカチコたちとはもう遊ばないと断言
されてしまう。連は必死になって答えを探そうとするのだが――。


もう4巻ですか~。早いな~。これは日渡さんの超傑作漫画「ぼくの地球を守って」の
続編・・・というか、副題にもあるように次世代―つまり、輪とありすの子供である連が
活躍する漫画です。連の年齢はあの時の輪と同じ小学4年生。顔は割と輪と似てるけど、
性格は全く違って、心優しく純粋な少年。輪のあのこまっしゃくれてひねくれた雰囲気は
全くありません(笑)。性格は完全にありすに似ましたね~。輪とありすはもちろん大人に
なって結婚してますが、いまだにラブラブカップルで周囲を引かせています(苦笑)。

正直、あの傑作のような壮大な物語を期待すると完全に裏切られます。私はたまに出てくる
輪やありすや月世界の二人にまた会えたという意味で楽しく読んでいますが、つまらない
とか物足りない、と思われる方がほとんどなのではないでしょうか。その要因の一つは
連の性格でしょうね。輪から受け継いだ能力以外は本当に普通の男の子。のほほんとした
優しい性格で、泣き虫。とてもいい子なんだけど、主人公としてはちょっと弱いような
気が。私は輪の強烈な性格が好きでしたからねぇ・・・。
まぁ、これはこれで単独作品だと思って読んだ方が楽しめるかな。
ただ、連が結成したフシギ探偵団、私はこういう設定とても好きです。小学生たちの冒険って、
それだけでワクワクします。彼らが今後どんな活躍するのか楽しみ。

それにしても、今回最も衝撃的だったのはラストに収録されている「こいつぢゃ嫌だ」。
ありすが連を身ごもってしまった際のエピソードが描かれているのですが、まさかありすが
ああいう行動に出る人だとは・・・(絶句)。相手は15歳の少年ですから・・・ある意味
これって犯罪なのでは・・・。意外すぎる一面でした。一番可哀想なのははじめですけどね(笑)。

とりあえず、この作品を読む前に「ぼくの地球を守って」という素晴らしい作品を読まれること
をお薦めします。(別に読んでなくても内容的には問題はないのですが^^;)そちらを読まれた
方は、まぁご愛嬌だと思って気楽に読んでみて頂きたいです。