ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

’07 上半期ベスト10

みなさま今晩は。

ええと、2007年ももう半分終わってしまいましたね。
実はわたくし、明日から夏休みを頂きまして、日本を離れる予定でおります。
という訳で(何がだ)、置き土産に(何のこっちゃ)、上半期に読んだ本の総括記事
でも書いて行こうかと思います。
先ほど今年の1月1日から昨日までに読んだ本の総数を数えてみましたらば、
109冊でした。ただし、上下巻ものもそれぞれにカウントしましたので、作品数的
にはもう少し少ないですが。
うち、記事を書いてない本が1冊、記事を書いたにも関わらず公開してない本が一冊。
(何かは明記しませんが、おわかりの方も多いかも^^;)。
去年読んだ本の総数が127冊。うわ。考えられない位スピードが上がってる!!
自分で数えてみてビックリ^^;
職場の環境が変わって、本が読める時間が増えたせいと、テレビを観る
よりも本を読む時間の方が多くなったせいもあるのですが。でも、何よりもやはり
ブログを始めて、皆様と本についてあれこれ意見を交し合えるようになったことが
一番大きいです。影響されやすい人間なので、これからもどしどしおススメ本を
お教え頂きたいと思います。「こんな偏屈人間に教えるかい!」なんて意地悪を
言わないで下さい~^^;


さて、それでは私の極私的な上半期のベストでも発表いたしましょう。




1.三津田信三/「首無の如き祟るもの」


2・京極夏彦/「前巷説百物語


3.森見登美彦/「夜は短し歩けよ乙女


4.池井戸潤/「空飛ぶタイヤ


5.桜庭一樹/「赤朽葉家の伝説


6.辻村深月/「凍りのくじら」


7.中西智明/「消失!」


8.古川日出男/「ベルカ、吠えないのか?」


9.佐藤多佳子/「しゃべれども しゃべれども」


10.恒川光太郎/「夜市」




えと、本来ならばミステリとそれ以外の作品に分けるべきなのかもしれませんが、
とりあえず上半期のみのランキングなので簡易的に一緒くたにしちゃいました。



では、それぞれの解説を。

1位 ミステリ系ブロガーさんがこぞって絶賛記事を書かれ、図書館派の私が非常に肩身の
狭い思いをした‘買うべき本’。すべてのミステリ好きに読んで欲しい完成度の高い本格
ミステリ。文句なく一位です。


2位 これは意外に思う方もいらっしゃるかもしれません。ブログ内では京極ファンでも
あまり読まれている方がいないようでちょっと寂しい。とにかく大好きなシリーズで、
狂気乱舞しながら一日読みふけりました。後半の展開に圧倒され完成度に脱帽。


3位 今年森見さんに出会えたことは大きな収穫の一つでした。文章も装丁も設定もキャラも、
全てが好みの一冊。なんとも愛おしくオモチロイ作品でした。


4位 5位と悩みましたが、「感情を動かされた」作品ではダントツでした。近年で一番
涙を流した作品。いや、多分泣ける話は他にいくらでもあるんだろうけど、私の
ツボにはまったんでしょうね。胸が熱くなる企業小説。たくさんの人に読んで欲しいです。


5位 独特のキャラと世界観に圧倒されました。色彩感覚も豊かで、非常に視覚に
訴える美しさのある作品。ミステリとしては弱いものの、赤朽葉家に生きた女性たちの
生き様がなんとも面白く、時間を忘れて没頭できました。


6位 今年のもう一つの収穫が辻村さん。辻村作品は3作読んだのですが、どれも甲乙
つけがたい。「メジャースプーン」と迷ったのですが、ミステリとしての完成度を考慮
してこちらに軍配を上げました。


7位 ただただ仰天のミステリを書きたいという作者の意気込みが伝わってくる作品でした。
設定の不自然さに目をつぶれば、ほぼパーフェクト。どんでん返しに次ぐどんでん返しに
とにかく驚かされました。こういうミステリがもっと読みたい。


8位 読みきったという満足感が一番得られた作品(苦笑)。前半は苦戦するところも
ありましたが、イヌたちの物語がとにかく面白かった。文章がまた非常に良かったですね。
古川さんはその後に読んだ「gift」もとても良かったです。


9位 万人におススメできるエンタメとしてはパーフェクトな作品ですね。恋愛・友情・笑い・
涙。全てが散漫にならずに綺麗にストーリーに収まっている。国分君主演の映画もとても
面白かったです。


10位 ラストに食い込んだのがこれ。私はとにかく「夜市」の情景描写にやられました。
ホラーというよりファンタジーに近いですが、恒川さんにしか出せない独特の空気感が
とても良かった。これからも追いかけて行きたい作家です。




とまぁ、こんな感じになりました。今年は冊数も読んでますが、その中でも当たり本が
多くてランキングはとても悩みました(上位はだいたい確定なんですが、下位が特に^^;)。
私のランキングは「自分の感情が動いたかどうか」が割とポイントになっているかも。
主人公に共感できたとか、読んでて興奮したとか、熱くなったとか、泣けたとか。本で
そうやって自分の感情が動くというのは、それだけで勢いのある作品だと思うので。
約一名から、Bミスランキングも書け!という声が聞こえてきそうですが(笑)、
それは年末に(書くのか!)。


下半期もたくさんいい本に出会えますように!
みなさまよろしくお願い致します・・・え?(他力本願^^;)。



ちなみにしばらくお休みしますが、今後読む予定の本。

米澤穂信「氷果」(現在読書中。旅行のお供にする予定)
坂木司「ワーキング・ホリデー」
小路幸也「シー・ラブズ・ユー 東京バンドワゴン
貫井徳郎「殺人症候群」(旅行に持って行く予定。読み終わるかは謎)
篠田真由美「一角獣の繭」(読み始めていたのですが、図書館本に追われいつ読了するやら)


恩田さん、桜庭さんの新刊も予約中。おそらくそうは待たないはず。
東野さん新刊は28人待ちでした^^;



それでは、みなさまごきげんよう^^
しばらく更新・コメント返信・ご訪問ができませんが(すいません^^;)、
戻りましたらまたよろしくお願い致します(忘れないで下さい^^;)。