ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

2008年 上半期ベスト

あっという間に今年ももう7月。早いですねぇ。
去年の今頃は夏休みの旅行でうはうはしながら上半期ベストを書いていましたっけ。
今年はそんな予定はないのですが、とりあえず折り返しということで
ひと区切りつける意味で極私的上半期ベストを発表^^

ちなみに1月から今日現在までの累計冊数は110冊。
去年の記事の時は109冊だったのでほぼ同数。去年は7日に記事を
書いたので、今年の方がいいペース。暇人だな、ほんとに・・・。

去年はミステリ、ノンミステリあわせてベスト10を発表したのですが、
今年はミステリベスト10、ノンミステリベスト5(読んだ量の違いです^^;)
に分けます。



まずは、2008年 上半期ノンミステリベスト5



1.金城一紀「映画篇」




3.佐藤多佳子「一瞬の風になれ1~3」


4.金城一紀「ザ・ゾンビーズシリーズ三部作」


5.沢村凛「黄金の王 白銀の王」




1.4.は今年の私の読書傾向をご存知の方ならば納得して頂けるでしょう。
金城さんは今年出会えて一番嬉しかった作家。中でも『映画篇』はダントツで良かった。
ミステリ併せても一番好きかもしれない。


2.と3.は悩む所だけれど、2.のヒロイン凡ちゃんが個人的にツボだったのでこの順位
に落ち着きました。今年はモリミーの新作が出ていないので、代わりに万城目さんに
出会えて嬉しかった。


3.は青春小説の傑作として万人におススメしたい作品。走ることの素晴らしさ、
友情の尊さ、いろんなことを教えてくれる快作です。


4.はなんといってもゾンビーズのメンバーたちが魅力的。こんなに読んでいて
爽快になれる小説はなかなかないです。大好き。


5.はとても読み応えのあるファンタジー。終盤の展開には涙でした。おススメして
下さった智さんabeさんに感謝の気持ちを込めてランクイン^^






次は、2008年 上半期ミステリベスト10



1.島田荘司「異邦の騎士」


2.三津田信三「山魔の如き嗤うもの」


3.辻村深月「名前探しの放課後 上・下」


4.愛川晶「芝浜謎噺」


5.薬丸岳「虚夢」


6.吉田修一「悪人」


7.荻原浩「噂」


8.島田荘司御手洗潔の挨拶」


9.鳥飼否宇「中空」


10.三雲岳斗「少女ノイズ」



これは非常~~~~~に悩みました。明日書いたらまた順位が違うだろうな^^;
本当は正史の『本陣殺人事件』を一位にあげたいくらいなんだけど、再読なので
対象外にしました。



1.は今年読み始めた島田さんの御手洗シリーズの中でもダントツで好きでした。
先に読んだ『占星術殺人事件』も素晴らしい作品だとは思うのですが、何せメイン
トリックを知ってしまっていて新鮮味がなかったのが痛かった。でも、やっぱり
好みとしては『異邦~』の方が上ですね。


2.は前作に比べて完成度では劣るとはいえ、やはり本格ミステリをたっぷりと
堪能できたという意味でとても楽しんで読んだ一冊。こういう世界大好きなんです。


3.は先行作品を読んでいないといけないという難点はあるものの、読んでいた私に
とってこのラストは反則技でした。


4.は落語とミステリと人情話が絶妙に融合され、非常に読み応えのある一冊でした。
落語ミステリ初心者にも是非おススメしたい一冊。


5.は現実の事件とオーバーラップして、読むのが辛かったけれど、非常に考えさせられる
重みのある作品でした。憲法第三十九条に真っ向から挑んだ問題作です。


6.はお仲間ブロガーさん絶賛の作品。これも「本当の悪人とは」ということを考え
させられる作品でした。夜中まで読みふけってしまい寝不足になりました^^;


7.は読んだばかりですが、とにかくラスト一行の反転が見事。忘れられない一冊。


8.はとても完成度の高い短編集。完全にミタライアンに成り下がった一冊(笑)。


9.はとにかく、竹・竹・竹ーーー!現在続編のマーメイド小説を読んでおります。


10.は単にどうしても私がランクインさせたかっただけ(苦笑)。個人的に『今年最も
萌えた』作品。続編出してくれェ・・・。







まだまだ入れたい作品はたくさんありました。
その他に印象深かった作品を挙げると、北森鴻さんの「香菜里屋を知っていますか」、
黒田研二さんの「嘘つきパズル」、貴志さんの「狐火の家」、道尾さんの「ラットマン」、
正史の「殺人鬼」、若竹さんの「死んでも治らない」、近藤さんの「タルト・タタンの夢」、
恩田さんの「いのちのパレード」、山口芳宏さんの「雲上都市の大冒険」など。

ノンミステリだと水森サトリさんの「星のひと」、恒川さんの「秋の牢獄」、
そして綾辻さんの「深泥丘奇談」(装丁はダントツで一位)。



全体的に突出したものはそんなになくて、万遍なく面白い作品を読んだ感じ。
ちなみにワースト3三作をあげると、

弘也英明「厭犬伝」
海堂尊「夢見る黄金地球儀」
早瀬乱「サトシ・マイナス」

順不同。どれも生理的に受け付けない作品でした・・・(ブラックベルコ発動作品)。



なんか、変なベストになった気がするな~^^;私の好みは他人とかなりズレているので、
もしランクインした作品が合わない場合でも、それは個人の趣味ということで広い心で
許してやって下さい^^;



下半期はどんな本に出会えるでしょうか。
たくさんいい作品に巡り会えますように!



長々と読んで下さった方(いるのかな^^;)、ありがとうございました。