ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

三雲岳斗/「ワイヤレスハートチャイルド」/徳間デュアル文庫刊

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三雲岳斗さんの「ワイヤレスハートチャイルド」。

従姉の観雪の夫が経営する喫茶店でアルバイトをする松浦宮城。バイト先には美人で園芸が趣味で
海外ミステリー好きのウェイトレスのなつみさんがいる。しかし、彼女は実はロボットなのだ!
ある日宮城は公園で猫の死骸を埋葬しようとしていた少女と出会う。数日後、観雪がその少女を
連れて喫茶店にやって来て、しばらく喫茶店の二階でその少女を預かって欲しいという。彼女は
学校である事件の犯人にされそうになっていて、疑惑の渦中から匿う為だという。思わぬ再会に
戸惑う宮城だったが・・・。


またまたもねさんから頂いた三雲本。いつもお世話になりっぱなしですみません^^;;
えーと、読書中の大作が一向に読み終わらないので(といっても、あと残り200ページくらい)、
その合間の息抜きに読んでみました。やー、あっちゅーまに読み終わってしまった。なんせ、
総ページ数も170ページしかない(苦笑)。大作の苦戦ぶりに比べてこの読みやすさ!
(いや、大作の方も面白いんですよ!でも、読むのにエライ気力と根気が要るんですよ^^;)
しかし、内容もかなりライトでした・・・。メイドロボットものと聞いていたのでキララ
みたいなのを想像してたら全然違ってました。ロボットのなつみさんのキャラはちょっと
キララに比べてパンチがないですね。というか、この作品にこのメイドロボットのキャラが
必要だったのかどうかという根本的な疑問を覚えてしまったのですが・・・。一応終盤で
謎解きらしきものはするものの、それがロボット特有の思考から推理したとかいう訳でも
ないので、いまいち設定がはまってなかったように感じたのですが。まぁ、こういう作品に
メイドロボットという‘萌え要素’が出て来ちゃうとこがラノベならではなんだろうな(苦笑)。
ミステリの真相も弱冠肩透かし。いくらその理由があったとしても、わざわざ○○○を乗り越える
のは変っていう気がしたんですが・・・。ちょこちょこ出て来るSF小ネタは三雲さんらしいです。
和緒の例の能力はちょっと唐突に感じましたが。もう少し始めの方から伏線張っといて欲しかった
なぁ。ラストの元カノへの改心も爽やか感を出したかったもかもしれないけど、私としては
なかった方がよかったな。それまでの態度が酷かったので、自分勝手な主人公にちょっと腹が
立ちました。
個人的には秋水のキャラが一番気に入りました。性格悪いとこがいい(笑)。

初期の頃の作品なのでまだ拙さみたいなものは感じましたが、大作の息抜きに読むにはぴったり
のライトな作品でした。
それにしても、この表紙は外で読めないよな~~(完全萌え系^^;)。
表紙の女の子はなつみさんだと思うのですが、全然イメージ違うー^^;

もねさん、重ね重ね、ありがとうございました(記事がちょっと厳しくなってしまって
すみません^^;;)。