ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

ジョン・エヴァレット・ミレイ展

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19世紀の英国を代表する画家、ミレイの全容を紹介する初の本格的回顧展。ラファエル前派の画家
として有名だが、本展では10代から晩年までの広い範囲の作品を紹介。「オフィーリア」、
「両親の家のキリスト」、「マリアナ」、晩年の風景画など油彩約50点と素描など合計約80点を
展覧。


前回書いた『大琳派展』の後は、渋谷に移動してBunkamuraのミレイ展へ。その前に
渋谷駅から歩いて数分のタイラーメン屋『ティーヌン』でトムヤンクンラーメンの昼食。
余談ですが、このお店のトムヤンクンラーメンを食べて私はトムヤンクンにはまった位、
とにかく美味しい!!地元にあったら毎日食べても飽きないくらい好物だったりします。
うーん、今記事書いててまた食べたくなっちゃった~。写真撮ってくれば良かったな。


実は、開催期間がもっと長いと思っていて、11月に行ければいいやと呑気に構えて
いたら、今月の26日までだとles-fleursさんの記事で教えて頂き、急遽行くことに
したのでした。les-fleursさん、ありがとうございました^^


さて、ミレイといえばなんといっても、『オフィーリア』。ミレイの名前を知らない方でも、
この絵のことは観たことがあるという人は多いのではないでしょうか。シェイクスピア
ハムレットに出て来る悲劇のヒロイン、オフィーリアを題材にした絵はたくさんあると
思いますが、その中でも最も有名と言っても過言ではないと思います。
当然、オフィーリアの前にはものすごい人だかり。その前に、開期終盤ということもあり、
とにかくものすごい人で驚きました。午後というのもあったかもしれないですが。
この絵は何度も来日していて、私も今回で多分観るのは三回目くらいだと思いますが、
やっぱり生で観るとその美しさに目を瞠ります。よく考えると死体なんだけど、そうは
思えない、まだ息をしているかのような『生』を感じます。かすかに開いた唇からは、父親を
恋人に殺され、悲嘆にくれる嘆きの声が洩れ聴こえてきそうです。周囲を囲む木々や草花、
水の流れの描写も本当に細密で目を奪われます。とにかく、息を飲むような美しさに圧倒
されました。何度観てもいいなぁとしみじみ思いました。



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『オフィーリア』





でも、その他の絵もどれも素晴らしかった。写真!?と疑う位のリアルな絵もあり、友人と
二人で凝視してしまいました。ミレイの天才っぷりが十二分にわかる展覧会でしたね。




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『救助』
火事から救助された子供を母親が受け取るところ。炎の赤がとても印象的な絵。




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マリアナ
婚約者に捨てられ、閉じこもって暮らす孤独な女性を描いたもの。奥の祭壇の上にある
燭台は男性器を表し、性的な欲望を秘めていることを意味するのだそう。なんとも悩ましげな
スタイルと表情をしている女性ですね。ステンドグラスの美しさ目を奪われました。




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『ローリーの少年時代』
探検家ウォルター・ローリーの少年時代。船乗りの冒険譚を夢中になって聞いている少年
二人が微笑ましいです。




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『初めての説教』
この二枚の連作はほんとうに心を和ませてくれました。初めての説教に緊張して畏まってる
少女の表情がなんとも可愛らしい。




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『二度目の説教』
二度目になると緊張も途切れて寝ちゃいました。てへ。みたいな(笑)。
あどけない寝顔に癒されました~^^




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『目ざめ』
こっちはなんか、寝起きを起こされて不機嫌な感じですね^^;レースの毛布の細密さが素晴らしい。




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『露にぬれたハリエニシダ
ミレイの風景画は珍しい気もしますが、朝もやの中、露に濡れるハリエニシダが幻想的に
描かれていてとてもキレイ。




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『きらきらした瞳』
超・美少女!好み!!(オヤジか^^;)




最後の方はもう足ががたがたで、ソファに座って休み休み観るような状態でしたが、本当に
美しい絵ばかりで、堪能しました。観に行けてよかった~~。とっても混んでいて、特に
人気のある絵の前に行くのは大変だったけれど、待ってでも一番前で観たい!と思う絵
ばかりでした。
二つの離れた美術館のはしごは疲れたけど、どちらも大満足の展覧会でした。
残念ながらミレイの方はもう終わってしまったけれど、次にまたオフィーリアに会えるのを
楽しみに待ちたいと思います。



追記:昨日UPしたポスターの画像、今回の展覧会のではない画像を貼り付けてしまい
ました^^;訂正しておきました。すみません^^;