ミステリ読書録

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はやみねかおる/「少年名探偵虹北恭助のハイスクール☆アドベンチャー」/講談社ノベルス刊

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はやみねかおるさんの「少年名探偵虹北恭助のハイスクール☆アドベンチャー」。

高校二年生になった響子。恭助は相変わらず学校に行かず、毎日閑古鳥が鳴いている古本屋で
過ごしている。ある日、響子はミステリ研究会の部長・沢田から告白される。響子は『推理力
がある人でないとダメ』と即行で断るが、相手は納得しない。そこで、恭助の存在を伝えた
ことから、沢田は恭助をライバル視し始める。そして、恭助に直接会いに来た沢田は、近々
開催される文化祭でのミステリーゲームで謎が解けるかどうか勝負しろと言ってきた――
虹北恭助シリーズ、高校生編。


いつも行く図書館に蔵書がないので出たことを知らずにいた高校生編。なんと初版は2004年。
ご、5年も前に出てたのか・・・^^;先日たまたま行った中央図書館の開架にあってラッキー
でした。でも、ゆきあやさんの記事を読まずにいたらこのまま読みのがすところでした。
ありがとうございます^^

高校生になって、ちょっぴり成長した響子と恭助。でも、恭助は相変わらず学校に行っておらず、
のほほんと古本屋稼業。不甲斐ない自分を引け目に感じて、響子の気持ちを知っていならがも
一歩を踏み込むことが出来ません。前作の終わりがどんなだったかもう覚えていないんだけど、
もうちょっと進展しててほしかったなぁ。でも、今回のラストではムフフ・・・な展開も
見せたからよしとしましょうかね。優しいけどちょっぴり頼りない恭助には、響子ちゃん
みたいなしっかり者がぴったりです。まぁ、二人が将来結婚したとしたら、間違いなく恭助は
尻に敷かれるでしょうけど^^;

今回驚いたのはシリーズ完結編にして、いきなり意味深に新登場したキャラがいたこと。当然の
如くに登場したので私が読んでない作品がもう一作あるのかと思いましたよ^^;どうやら恭助が
フランスに行っていた時にいろんな出来事があったらしく、その話もいつか執筆される予定では
あるようです(でも、今現在5年経っても出版されていないのが気になりますが^^;)。

もともと漫画原作用に考えた作品ということで、内容や登場人物の言動はいかにも漫画ちっく。
表紙もそのまんま漫画の表紙みたいだし。この表紙の方が漫画を描かれたのでしょうか。漫画の
方も読んでみたいなぁ。

講談社ノベルスにしてはミステリとしてもゆるいし、完全にYA向け作品ですが、ほのぼのしてて
お気軽に楽しめる作品。恭助と響子ちゃんの不器用な恋愛部分がまたいいんですよね~。
普通に考えたら小学校中退というトンデモない学歴の恭助が生きて行くのは大変でしょうが、
響子ちゃんや虹北商店街の人々に囲まれて、これからも彼は幸せに生きて行くのでしょうね。
響子ちゃんとの恋愛はまだまだ障害がありそうですが、頑張れ、恭助。

フランス編、ほんとに出るのかなぁ・・・^^;真衛門さんや美絵留との出会いは是非とも
読みたいです。
はやみねさん、早めにお願いしますね(笑)。