ミステリ読書録

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三浦しをん/「人生激場」/新潮社刊

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三浦しをんさんの「人生激場」。

週間新潮に連載されたエッセイに加筆し、書き下ろしを加えた妄想炸裂、抱腹絶倒の爆笑エッセイ。


はぁ。笑いすぎでお腹が痛くなりました。相変わらずこの人のエッセイは面白すぎるな。大なり
小なり作家って妄想力がないと成り立たない職業だとは思いますが、しをんさんはそんじょそこらの
妄想レベルを遥かに超えた妄想の天才だと思います(笑)。このネタでよくぞそこまで話を広げ
られるものだ・・・と毎度のことながら感心を通り越して感動さえ覚えます。一つ一つのエッセイ
でツッコミどころが満載すぎてどこを取り上げていいかわからないくらい。

個人的には日韓W杯ネタが一番食いつきました。しをんさんの応援国の推移がことごとく私と同じ
だったので共感しまくり。私もあの時は応援している国がことごとく敗戦して行って、最後の
ドイツまで負けた時にはしばし放心状態になりましたよ・・・決勝以前では、赤いあやつら
(=○国)にしてやられた試合の数々にどれだけはらわたが煮えくり返る思いをしたことか。
W杯期間中は赤い色を見るのも嫌だったっけ・・・。とうがらしの国め・・・。いや、しをんさんは
それほどその国には敵対心を燃やしてはいませんけどね^^;
しをんさんのシーマン(※当時のイングランドのGK)に対する妄想がすごいです。私はシーマン
イングランドの試合の度に名前が気になって気になって仕方なかったな・・・姉がプレステの
シーマン持ってたんですよ。シーマンの名前が挙がる度についついあの口の悪い人面魚シーマン
思い出してはニヤニヤしてたっけ。私はやったことないんだけど(ソフトはまだ持ってるけど)、
姉がやってるの見てたらほんとにムカつくことばっか言いやがるんですよ、シーマン。『お前さぁ~、
○○○だろ(結構ぐさっとくる言葉)』とかね。飼い主のことをばっさばっさ切る訳ですよ。これが
かっちーんと来るツボを見事に押さえていて、製作者の意地悪さがほの見えるんです。まぁ、そこが
面白いとこなんですけども。また声が変に渋くていい声だから余計ムカつくんだよね。
って関係ない話ですみません^^;んで、魚じゃなくて人間のシーマンを始め、ポルトガル
フィーゴ、ドイツのカーンと、しをんさんのツボにはまる男性ってみんな『濃い』。なんとなく
しをんさんの好みがわかった気がしますが・・・あれ、でもオダジョーは全く系統が違うな^^;
オダジョーに出会うまでは濃いのが好きだったってことかな(笑)。

すごかったのは子宮防衛軍のくだりかなぁ。しをんさんもすごいけど、それについて行ける友人も
凡人じゃありません^^;私がこのネタを振られてもこんな風には返せません^^;しをんさんの
周りの人ってみんな面白い人ばっかりだよなぁ。やはり類は友を呼ぶのか・・・。世の中の女性の
大部分が子宮防衛軍に悩まされているだろうと思うので、内容自体は大いに共感出来ると思い
ますけれどね^^;
人生の大先輩に向かって○ンドームの話を聞き出すとこにもビックリ。普通、そこは避けて通る
話題だと思うんですけどね・・・。何にでも好奇心旺盛なんだろうなぁ、しをんさんって。

他にもツッコみたい話題が山ほどあったんだけど、いちいち挙げていたらキリがないのでこの辺で。
今回マンガネタとかマニアックな話題がそれ程なかったので、その手の話題についていけない人
でも普通に楽しめるのではないかな。
とにかく、しをんさんのエッセイを読んでいると、人間って、妄想だけでいくらでも人生楽しめる
んだなぁって痛感します。人生に疲れたら是非しをんさんのエッセイを読んで欲しいと思います。
思いっきり脱力できますよ(笑)。