「しゃぱけ」の妖怪シリーズが人気の畠中恵さんの現代もの「アコギなのかリッパなのか」。
元大物代議士の事務所で働いている元不良の大学生、聖が事務所に持ち込まれる様々な問題
を鮮やかに解決する。
聖は元不良の設定なのですが、弟を養う為に更正して、とても弟思いの好青年。なんだかんだ
元代議士センセイに文句を言いつつも、厄介ごとを引き受けてしまうのです。政治もので小難しい
内容だと思ったら全く違って、政治家の実態もちらりと見せつつ、爽やかな政治の日常ミステリ
でした。それぞれのキャラクターのかけあいも読んでいて小気味良く、楽しい。「しゃぱけ」
シリーズとはまた違った畠中さんの新たな魅力と出会える一作です。