ミステリ読書録

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美内すずえ/「ガラスの仮面 ㊺㊻」/花とゆめコミックス刊

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美内すずえさんの「ガラスの仮面 ㊺㊻」。

眼を負傷した姫川亜弓は、周囲に悟られないよう平静を装うが、今までの稽古が出来ないことに
焦りを感じる…。が、紅天女の新たな演技のヒントを見つけて!? 一方、北島マヤは鷹宮紫織の
策略に嵌り、速水真澄の信用を失いつつあった。二人の絆は戻るのか――?(45巻)
力が徐々に悪化する姫川亜弓。急遽、母・歌子が演技指導を行うことに…! 果たして亜弓に紅天女
の可能性は残るのか…? 一方、紅天女の視点を掴もうと懸命の北島マヤは、速水真澄の婚約者・
鷹宮紫織に罠を仕掛けられ、真澄との間に深刻な亀裂を生じてしまい…!? (46巻)(あらすじ
抜粋)。 


世間から大幅に乗り遅れましたが、ようやっと読みました。今更でホント、すいません・・・。
買っている友人とようやく会うことが出来まして(ハリポタ一緒に観たヒト)。二冊一気に読み
ました。
45巻紅天女のヒントを得る為に、黒沼監督が課外稽古をつけるところが興味深かったです。
紅天女のセリフをファミレスで自然に見えるように演じさせたり、都庁で紅天女の世界観を宇宙
規模にまで広げて解釈したり。黒沼監督ってスゴイな~と思いました。一つの舞台を作り上げる
のに、そこまで考えるとは。というか、ほんとにすごいのはこういう稽古方法を考えつく美内
先生の頭の中だと思いますが。毎回、毎回、良くこういう奇抜なアイデアを思いつくものです。
実際演劇をやっている人にとっても、目からウロコの芝居観だったりするんじゃないのかなぁ。
これで、描き始めた時は演劇に関して素人だったというのだから脱帽ですね。
そして、もう一つはやっぱり亜弓さんの目の件。なぜそこまでして紅天女に拘るのか、亜弓さん。
彼女の紅天女に対する思いの強さにはほんとに驚かされます。この先の長い女優人生よりもたった
一つの舞台を取るとは・・・。っていうか、視力と紅天女を秤にかけて紅天女を取ってしまうところが
すごい。親の七光りなんか全く関係なく、彼女は真の女優なんだろうなぁ。でも、私は亜弓さんの
捨て身の稽古を見てると心配でならないよ・・・(完全にばあやの気分)。

46巻はなんといっても、紫織さんの陰謀に巻き込まれたことで、マヤと速水さんとの関係に
ヒビが入ってしまうところが読みどころでしょう。いやー、紫織さんって、ほんと怖いひとだね。
おとなしそうな顔して、ここまで悪いことやっちゃうんか、アンタは!とほとほと呆れ果てました。
といっても、やってること自体はなんとも幼稚なことばかりなんですけどね。ウェディングドレス
を汚したら困るのは自分だと思うんだけどねぇ。お金に困ってないからいくらでも作り直せるの
だろうけどさ。彼女の言動にはいちいちムカムカイライラしていたので、ラストで渋滞に巻き込
まれた時は「いい気味!」って思いました(黒べ)。それに、逆に云えば彼女がマヤを陥れようと
すればするほど、真澄さまとマヤの距離も近づく訳で。二人の恋愛部分を何よりも(紅天女とか、
実はどうでもいい←おい)楽しみにしている身分としては、彼女みたいな役割のひとにはどんどん
動いてもらって、二人の仲を進展させて欲しいと願う次第であります。
しかし、なんちゅーいい所で終わらせるんだ、美内センセイ。ほんとに、『単行本はヒキが命』
かねてから豪語している先生らしい場面で『次巻へ続く』。くぅぅ、先がきになるぢゃないかぁ・・・(涙)。
船上で二人の仲がどう進展するのか。部屋取ってある訳だし、ももも、もしや一夜を共に・・・
うひゃ(妄想中)。
あう。読みたい。今すぐ読みたいよぅ。
これで、次の巻はまた5年後とかだったら、怒るよ、ほんとに・・・。
頼むから、来年中には出してくださいね(懇願)。