ミステリ読書録

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小路幸也/「レディ・マドンナ 東京バンドワゴン」/集英社刊

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小路幸也さんの「レディ・マドンナ 東京バンドワゴン」。

齢八十を越えてもなお堀田家の大黒柱として、古書店東京バンドワゴン”を切り盛りする勘一。
そんな勘一をお目当てに通ってくる女性が現れて、一家は色めき立つ。しかし、その出会いが思わぬ
家族の秘密を連れてくる…。さらに、蔵から大事な稀覯本が盗み出されて、店は大混乱。次々に
新たな謎が舞い込む堀田家を救うキーワードは「母の愛」。女性のパワーで家族の絆を結び直す、
待望の最新作(紹介文抜粋)。


バンドワゴンシリーズ第七弾。随分前に読み終わってたんですけど・・・最近リアルタイムで
記事が書けないので、感想書く時思い出すのが大変なのよね^^; 読んですぐ書けば新鮮な
気持ちで感想が書けるんだけどなぁ。今現在記事書いてない本があと三冊・・・。うう、時間が
もっと欲しいです(><)。

今回もありえねぇー!とついつい汚い言葉で叫びたくなるくらいの大団円。期待を裏切らない
気持ち良い終わり方で、温かい気持ちで読み終えました。いくらなんでも、それはご都合主義的
すぎるでしょーー!といちいちツッコミたくなったりもするのだけれど。でも、このシリーズ
はそうでなきゃ!っていうのがあるからね。『安心して読めるお茶の間ドラマ』が持ち味ですからね。
ただ、まぁ、さすがに、ラストの、葉山の別荘を売るくだりはやりすぎだと思いましたけど^^;
だって、ねぇ。そんな簡単に、今時いくら葉山だって別荘がそう簡単に(しかも数日で!)
買い手がつくって、ありえないでしょ。土地売買がそんなにあっさり上手く行ったら、世の中
こんなに不況になってないよね・・・。しかも、別荘交換って^^;その場で承諾出来るような
お話でもないと思うけどなぁ・・・。そりゃ、勘一さんに説得されたら、諾、と言いたくなる
気持ちもわからないでもないけどさー。もうちょっと、時間かけて結論出す問題じゃないのかなー
と、ちょっと腑に落ちない気持ちになりました。

そこ以外は、どのお話も楽しく読んだのですけどね。堀田家のアイドル二人、かんなちゃんと
鈴花ちゃんがおしゃまさんになって、可愛くなりましたねー。毎朝、家族の座る席を二人の
独断と偏見で決めちゃうところが可笑しいやら、微笑ましいやら。ちっちゃい子供がいる家
っていうのは、日常が華やかに明るくなっていいですね。ま、実際一緒に暮らしたら、可愛い
だけじゃ済まなくて、そりゃもう大変ってのは甥姪がいるんでよーくわかってますけどね(苦笑)。

個人的に残念だったのは、藤島さんのお見合い話のくだりがさらっと流されちゃったところ。
もっとふじしまんをフィーチャーさせてあげておくれ~。私は絶対、花陽とくっつくんじゃないか
と踏んでいるんだけどなぁ。なんか、距離が離れているような、意味深なような、微妙な書き方
してるのが気になります。花陽は医療への道を進む為に今は恋愛は二の次、みたいなニュアンス
ですよね。絶対藤島さんのこと今でも好きだと思うんだけどな。そりゃ医者になる為には相当の
努力が必要だろうし、恋愛なんてしてる場合じゃないのかもしれないけど・・・でも、せっかく
晴れて高校生になれたんだしねー。一番恋愛するべき時じゃないのかなぁ。老婆心ながら、花陽
の行く末が今からちょっと心配な私でした。勿体ないよね。

次の巻では、また新たな命が増えそうな気配ですね。藍子さんにも赤ちゃん出来るのかな。年齢的
にはちょっとキツそうですけども。しかし、これ以上登場人物増えちゃうと、ほんとに人物関係
把握するのが大変なんで、そろそろ打ち止めにしてもらいたい気もするんですけどもね^^;;