ミステリ読書録

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北山猛那/「猫柳十一弦の失敗 探偵助手五箇条」/講談社ノベルス刊

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北山猛那さんの「猫柳十一弦の失敗 探偵助手五箇条」。

成人するまでに嫁がねば一族を追放する――山に閉ざされた村にある名家・後鑑家(のちかがみけ
)のお嬢様に脅迫状が届いた。差出人は戦国時代の姫!? 彼女の20歳の誕生日が迫る中、相談を
受けた探偵助手学部の君橋(クンクン)と月々(マモル)が超サプライズな方法で完全解決……
したはずなのに、村に残る伝説を調べていた彼らのゼミ教官である女探偵・猫柳十一弦は惨劇が
起きると推理。事件を止めるべく村へと急いだ!(紹介文抜粋)


猫柳シリーズ第二弾。一作目の内容すでにほとんど覚えてないんだけど^^;恥ずかしがりやの
ネガティブ探偵・猫柳ちゃんのキャラは結構好きだったので借りてみました。

まぁ、なんていうか、暇つぶしに読むには最適の作品って感じですかねぇ。ミステリとしては
どうということもなく。全体的な設定もちょっと首をかしげる部分が多くて、「なんなんだ、
この展開は」って感じの連続・・・。ツッコミ所が多すぎてかえって笑えました(苦笑)。
一番驚いたのは、マモルが依頼人の女の子にいきなり○○○○○するところ。クンクン同様、
目が点になりましたよ・・・。しかも、相手もそれ受け入れちゃうし。何なんだ、一体、と
思いました^^;
事件の方も、犯人は早い段階で猫柳さんによって明らかにされていたけど、まさかほんとに
最後までその通りではないだろう、と思っていたんですが・・・そのまんまだったのでガッカリ。
何らかのどんでん返しみたいなのはあるのかなーと思ってたんで。しかも、その犯人自体、
名前だけでほとんど姿を現さなかったし。動機も全く理解不能でしたし。なんか、こう、
全体的にストーリーがしっくりこない感じがずっと付きまとってましたね。

ただ、猫柳探偵と探偵助手クンクンの掛け合いは楽しかったので、まぁ、いいかな、と。
そもそも、前作だってミステリよりもキャラの方中心で読んでたわけで、ミステリとしての
面白さなんかそっちのけって感想だった覚えがあるしね(苦笑)。

もう、今回はただただ、猫柳探偵のクンクンへの遠回しなアプローチに身悶えしまくる回でした。
遠回りすぎて、当人にまったく気付かれていないという悲しさ。っていうかね、クンクンが
とにかくニブ過ぎ!!あそこまで彼女が頑張っているというのに、なぜちっとも気付いてあげ
ない!?アホか、お前はーーー!!と言いたくなりました(単なるおせっかいおばさん)。
ま、そのつかず離れずのじれったい感じがまたツボに来たんですけどね(笑)。
でも、ラスト1ページ読んで、実はクンクンって彼女のアプローチに気付かないフリをしている
だけなのかなーと思わされたんですが。部屋に忍び込んで○○しようとしたことにも気づいてた
訳ですし。これで彼女の気持ちに気付かない筈がないですよねぇ。なんて、人が悪いんだ。
でも、ラスト一行の感じからすると、二人の距離が少しづつ近づいていると思えなくもない。
うん。次回は、もうちょっと進展がありそうな予感がするぞ。むふ。

それにしても、マモルはこれからどうなるんでしょうか。○○しちゃうんですかね。いろいろ
問題は多そうだけど^^;まぁ、彼の性格ならのらりくらりと乗り越えちゃうのかもね。


北山さん、最近出た新作もなかなか面白そうで予約中。引きこもり探偵の新作はまだかな~。