ミステリ読書録

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はやみねかおる/「モナミは時間を終わらせる?Time waits for no one!なのだよ」/角川書店刊

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はやみねかおるさんの「モナミは時間を終わらせる?Time waits for no one!なのだよ」。

想像を超える事件をおこすモナミと、彼女を守ろうとする○男。そして、謎の転校生!? タイムマシンを
手にしたモナミは時をかけ、世界を救う!? タイムトラベル・ストーリーの大傑作! 朝井リョウ氏推薦!!
(紹介文抜粋)


あちゃー。やっちゃいました。これってシリーズ三作目なんですねぇ。タイトル似てるから
てっきり一作目かと思って予約しちゃいました・・・^^;
まぁ、単独でも読める話だし、若干登場人物の人間関係に戸惑いはあったものの、さほど問題なく
楽しめたからいいか。
とはいえ、基本SF、特にタイムトラベルものが苦手な人間としては、ちょっとSF的な説明の部分で
途中こんがらがってつまづきかけましたが・・・。
はやみねさんが、親切にも図で現在のモナミ(主人公)の状況を要所要所で説明してくれては
いるのですが、いまいちよくわからないまま最後まで読んでしまいました。
特に、平行世界が出て来た辺りからSF設定にはさっぱりついて行けなくなり・・・^^;
まぁ、基本的には軽く読める作品なので、モナミの破天荒で食いしん坊なキャラや○男とモナミ
のアホな会話を楽しめればそれで十分かと。
○男の妹の丸美ちゃんのキャラが、冒頭の独白とメールでしか登場しないため、いまいち把握出来ない
まま終わってしまったのがちと残念。○男のシスコンぶりを見ると、よっぽど可愛らしい子なんで
しょうねぇ。でも、なんとなく性格が悪いような感じがひしひしとしたのですけれど^^;
モナミの救いようのないくらいのドジっ子キャラが面白かったです。どこまで行っても食べ物の
ことしか考えてないし(笑)。これくらい楽天的に生きられたら人生楽しいだろうなぁと思うよ(苦笑)。
それに振り回され、口では悪態をつきながらも、なんだかんだで彼女を守ろうとする○男の
キャラも好きでした。極度のシスコンには若干引きかけましたが^^;;
ラストで10年後の未来から来た永遠さんがモナミに告げた『小姑で苦労する』のセリフが
なんとも意味深ですね。小姑って、もちろんあの人のことですよねぇ。ってことは・・・むふふ。

ミステリ的にも、毛利巧くんと母親で女優の森田久美さんの関係の真相を知って驚かされました。
ううむ、そういうことだったのか・・・。しかし、では、巧君の母親って一体・・・???
卵が先か鶏が先かって考えると永遠のループにはまるような・・・^^;;

謎の刺客ナル造とモナミの関係のこともいまいちわからなかったな。やっぱりこれは1、2巻を
読まねばなるまい・・・。

久しぶりのはやみねさんでしたが、やっぱりいいですね。なんか、肩肘張らずに小説世界を
楽しめるというか。止まったままの他のシリーズもまた読み進めたいなぁ。夢水シリーズ、
まちトムシリーズ、虹北シリーズ(多分未読が残ってる)・・・ああ、読んでないのがいっぱい(ToT)。