ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

読了本三冊。

こんばんは。今日は気持ちの良い天気でした。暑くもなく、寒くもなく。
今が一番過ごしやすいですね。花粉が終わって、洗濯物や布団も外に干せる
ようになりましたし(私ではなく相方が花粉症なので^^;)。
お庭の植物たちも、春先から今時分が一番元気で、朝、時間があるとついつい庭を
眺めてしまいます(笑)。
薔薇さんたちも、ちらほらと花をつけ始めました。
薔薇書庫記事をアップするため、今はちまちまと写真を撮り溜めているところです。
お亡くなりになったジュードちゃんと同時期に買ったグラハム・トーマスさんも、
可愛らしい黄色い蕾をつけています。明日か明後日には咲きそうかな。
そちらは元気に育ってくれて良かった~。
今年買った新苗ちゃんたちは、蕾がついても摘み取らなければならない為、
お花が見れるのは来年以降に持ち越し。今年はとにかく、苗を育てることに専念させなければ
いけないのだそうで(花を咲かせてしまうと、エネルギーをそちらに取られてしまうので、
根っこや茎がしっかり育たないのですって)。
園芸は奥が深いです~。


前置きが長くてすみません^^;
今回は三冊読了。なるべく手短に書きます・・・。


三萩せんや「神様のいる書店 冬を越えて咲く花」(KADOKAWA/メディアファクトリー
ちょっと前に読んだ一巻が結構面白かったので、二巻目も読んでみました。
古物に付喪神がつくように、本に魂が宿り、人や動物の姿で人前に現れることが出来る
まほろ本を巡る青春ファンタジー
前作でまほろ本のサクヤがまさかの結末を迎え、それを受けて二巻はどうなるのかなーと
思ったのですが、思った以上に恋愛色が強くなったかな、という感じ。
クリスマスを巡る、ヨミとサクヤのやり取りにはじれったい思いになりましたが、
四章のラストでサクヤがしっかり言葉にして来年の確約を取ってくれたので、
良かったです。もっと早く言えよ!とツッコミたくなりましたけれど(苦笑)。
自傷本のメイも、ヨミと出会えて、自分の存在価値が見いだせて良かったです。
ヨミの姉エイコにまほろ本との接点があったとは驚きました。まほろ本のマツさんとの
再会と別れにぐっと来ました。お別れは寂しかったけど・・・エイコさん手作りの
ブックカバーをかけられて、マツさんもあの世で喜んでいるだろうな。
自分の運命の本と出会えて、あまつさえその本と友達になれるなんて、
本好きとしては本当に憧れの世界ですね。私も本とお話してみたい~。
全体的に文章も設定もラノベっぽいので、読者を選ぶかもしれませんが、
私は楽しく読めるシリーズです。ヨミとサクヤの恋の行方も気になりますし。
次巻も楽しみです。


岡崎琢磨「季節はうつる、メリーゴーランドのように」(角川書店
珈琲店タレーランの事件簿」シリーズの著者のノンシリーズ単行本。意外なことに、
単行本媒体で作品が出るのはこれが初めてなのだそう。
高校時代から親友同士の夏樹と冬子。二人は、出会った時から奇妙な出来事に説明を
つける『キセツ』を通じて、仲を深めて来た。しかし、それは鈍感な冬子への想いを、
夏樹が封印して来たからこそ成立し得る関係だった。季節は巡り、彼女への想いを伝える
ことなく大人になった夏樹は、久しぶりに冬子に再会する。そこで冬子は、あるカップ
についてのキセツを夏樹に求めるのだが――。

・・・うーん、うーん。これは、ダメだった。ミステリがどうとかいう問題じゃなく、
読み終えて、冬子にも夏樹にも嫌悪しか覚えなかったところが一番の敗因。
もともと、高校時代から現在に至るまでの、冬子の夏樹に対する態度にも嫌な印象しか
なかったのです。絶対夏樹の想いに気づいているクセに、敢えて彼を遠ざけるような
言動を繰り返したり、そうかと思えば、思わせぶりに夜中にメールしてきたりする
その無神経っぷりにも。それでも、表面上は友達として、一途に彼女を想い続ける夏樹
が健気だなぁと同情していたのですが・・・ラストを読んで唖然。何ソレ。一気に同情心が
冷め、夏樹に対する怒りだけがこみ上げて来ました。今までのは何だったんだよーーーっっ!!
と叫びたくなりました。まじで、本投げたくなりましたよ・・・。唖然。
っていうか、どっちもどっちじゃん!!みたいな。
何が切ない片想いミステリーだ。こんなに読み終えて腹が立った作品は
久しぶりかも。まぁ、ミステリとして読めば、こういう裏切りもアリなのかも
しれないけれども。個人的には、こういう騙され方は全く好きじゃないです。
読んだ時間返して欲しいくらい。とにかく、夏樹にムカついて仕方なかったです。
単なる優柔不断男なだけじゃんかーー(怒)。ぜえはあ。
二人が高校時代からやってるキセツも、いまいち感心出来る解答がなかったのも
ダメな要素のひとつだったかも。
久しぶりの黒べる登場でした。ファンの方、ごめんなさい(><)。
読み終えて、虚しさだけが残る作品でしたね。はぁ。


有川浩・作 村上勉・絵「だれもが知ってる小さな国」(講談社
佐藤さとる氏の児童書コロボックル物語シリーズの世界を継承し、新たなコロボックル物語
を作り上げた有川さん。
実は私、原典の方は読んだことがありません。もちろん、コロボックルのお話のことは知って
いるのですが。なので、原典をどこまで踏襲しているのか、とかはちょっとよくわかりません
でした。元ネタを知っている方なら、もっと比較して楽しめたのではないかと思うので、
こはちょっと残念。
ただ、知らなくても、十分楽しめる一作になっているのは間違いありません。
コロボックルを通じて、少年と少女が出会い、成長して行くファンタジー
日本中を旅する養蜂家(はち屋)の息子ヒコが主人公。ヒコは、夏の間だけ毎年
北海道に転校する。ある年、同じく転校してきた、養蜂家の娘・ヒメと出会う。
ヒコとヒメは、紆余曲折あって仲良くなり、親同士も同じ養蜂家ということで親しくなり、
家族ぐるみで付き合うようになる。一方でヒコは、北海道に棲む小人族(コロボックル)の
ハリーと出会い、友達になる。ヒコは、ハリーをヒメにも紹介したかったが、ハリーに
拒否される。コロボックルのことを他人に話すと、もう友達ではいられないというのだ――。

終盤、ミノルさんとテレビ局の人々との顛末は少々ご都合主義的に感じたものの、
児童書体裁なのだから、これはこれで良いのだろうと思います。大団円が前提ですから。
ミノルさんの描き方は、人によっては嫌悪の対象になるかもしれません。ヒコとヒメは
心優しい子どもたちだから、ミノルさんのことが大好きになったけれど。
彼のような人のことを、心ない言葉で拒絶する子どもだってたくさんいるのではないかと思う。
物語の中では、ミノルさんの周りにいる人々がみんな良い人ばかりで良かった。
大人になった後の後日談が良いですね。こうやって、コロボックルたちは、優しい人々と
共存して来たのだなぁ。
ヒコとヒメ夫婦と共に旅するハリーたちの冒険も読んでみたいと思いました。
一点、引っかかったところは、ハリーたちの言葉の部分が全てカタカタ表記なところ。
正直、非常に読みにくかったです。人間の言葉と区別する為には仕方ないのかも
しれませんが。二重括弧とか、太字とか、他の方法で区別して欲しかったなぁ・・・。
彼らが普段のしゃべるスピードでしゃべると、『ルルルーーッ』としか聞こえない、
というのが面白かったです。これは原典でもそういう設定なのかな?
有川さんのコロボックル愛が伝わって来る作品だと思います。小中学生にも広く読まれて
欲しいですね(もちろん、原典を含めて)。