はいどうも。師走ですねぇ。全然師走って感じしないですけど・・・。
年末ランキング本もそろそろ発売ですかね。今年はどれくらい読んでいるかなぁ。
個人のランキングもそろそろ考え始めねば・・・。
年末ランキング本もそろそろ発売ですかね。今年はどれくらい読んでいるかなぁ。
個人のランキングもそろそろ考え始めねば・・・。
予約本ラッシュ、依然継続中。借りても借りても、次の予約が回って来る・・・
無限ループ状態^^;;
無限ループ状態^^;;
頑張って読んで、今回も三冊読了です。
近藤史恵「シャルロットの憂鬱」(光文社)
近藤さん最新作。しかし、この人もコンスタントに新作出しますねぇ。連載を
たくさん抱えているのか、よっぽど筆がお速いのか。追いかけるのが大変です^^;
今回は、近藤さんお得意のワンコもの。ちょこちょこ犬にまつわる作品を書かれて
いますよねぇ。よっぽど犬がお好きなんでしょうか。
引退した警察犬を引き取ることになった、不妊治療中の夫婦の日常を綴った連作短編集。
夫婦は、犬にまつわる様々なトラブルに巻き込まれることに。犬を飼っている、
あるいは飼ったことがある方なら、共感出来るエピソードが多いんじゃないのかな。
飼い犬あるある、みたいな。犬を飼うと知り合いが増える、とか。なるほど、と
思わされました。まぁ、子供がいても同じような状態にはなるでしょうけども。
私は残念ながら犬を飼ったことがないのですが^^;主人公の真澄と浩輔夫婦が引き取った
犬は、元警察犬でジャーマンシェパードのシャルロット(♀)。ということで、
シャルロットがもっと元警察犬としての能力を発揮して事件を解決する類のお話なのかと
思っていたのですが、そういう場面はごくごく僅かでした。シャルロットは、あくまでも
飼い犬としての立ち位置を守っている感じでしたね。ちょこちょこやんちゃなことを
やらかしたり。おちゃめで愛らしい姿もたくさん見せてくれました。犬がいる生活が
すごく羨ましくなりました。朝晩一時間の散歩やら、ストレスがたまるといろんなものを
噛んでボロボロにされたりするところは、やっぱり大変そうだなーとは思いましたけどね^^;
シャルロットと暮らしていくうちに、真澄夫婦にとって、彼女がかけがえのない存在に
なっていくのがよくわかりました。単なるペットではなくて、もう家族の一員なんですよね。
何か悪いことをした時の、シャルロットの態度が可愛かったなぁ。ごめんね、ごめんね、
ちょっと出来心でついやっちゃったの~!みたいな(笑)。そういう態度を取られたら、
そりゃ、怒る気も失せちゃうよねぇ。
シャルロットには和まされたけども、真澄たちが直面する事件は、悪意が潜んでいるものが
多く、やりきれない気持ちになることもありました。柴犬のハナちゃんの飼い主の男には
ムカムカしたなぁ。犬を何だと思っているのか。あと、土佐犬と柴のハーフ(らしい)
小夏のお話もぞぞーっとしました。これは悪意というよりも、殺意ですよね。あまりにも、
酷い。小夏をあんなことに使おうとしていたなんて。真澄たちがその思惑に気づいて
良かったです。
まぁ、ほのぼの話ばかりではないけれど、真澄夫婦とシャルロットの絆にはぐっと
来ましたし、犬好きさんなら多いに楽しめるお話じゃないかな。面白かったです。
近藤さん最新作。しかし、この人もコンスタントに新作出しますねぇ。連載を
たくさん抱えているのか、よっぽど筆がお速いのか。追いかけるのが大変です^^;
今回は、近藤さんお得意のワンコもの。ちょこちょこ犬にまつわる作品を書かれて
いますよねぇ。よっぽど犬がお好きなんでしょうか。
引退した警察犬を引き取ることになった、不妊治療中の夫婦の日常を綴った連作短編集。
夫婦は、犬にまつわる様々なトラブルに巻き込まれることに。犬を飼っている、
あるいは飼ったことがある方なら、共感出来るエピソードが多いんじゃないのかな。
飼い犬あるある、みたいな。犬を飼うと知り合いが増える、とか。なるほど、と
思わされました。まぁ、子供がいても同じような状態にはなるでしょうけども。
私は残念ながら犬を飼ったことがないのですが^^;主人公の真澄と浩輔夫婦が引き取った
犬は、元警察犬でジャーマンシェパードのシャルロット(♀)。ということで、
シャルロットがもっと元警察犬としての能力を発揮して事件を解決する類のお話なのかと
思っていたのですが、そういう場面はごくごく僅かでした。シャルロットは、あくまでも
飼い犬としての立ち位置を守っている感じでしたね。ちょこちょこやんちゃなことを
やらかしたり。おちゃめで愛らしい姿もたくさん見せてくれました。犬がいる生活が
すごく羨ましくなりました。朝晩一時間の散歩やら、ストレスがたまるといろんなものを
噛んでボロボロにされたりするところは、やっぱり大変そうだなーとは思いましたけどね^^;
シャルロットと暮らしていくうちに、真澄夫婦にとって、彼女がかけがえのない存在に
なっていくのがよくわかりました。単なるペットではなくて、もう家族の一員なんですよね。
何か悪いことをした時の、シャルロットの態度が可愛かったなぁ。ごめんね、ごめんね、
ちょっと出来心でついやっちゃったの~!みたいな(笑)。そういう態度を取られたら、
そりゃ、怒る気も失せちゃうよねぇ。
シャルロットには和まされたけども、真澄たちが直面する事件は、悪意が潜んでいるものが
多く、やりきれない気持ちになることもありました。柴犬のハナちゃんの飼い主の男には
ムカムカしたなぁ。犬を何だと思っているのか。あと、土佐犬と柴のハーフ(らしい)
小夏のお話もぞぞーっとしました。これは悪意というよりも、殺意ですよね。あまりにも、
酷い。小夏をあんなことに使おうとしていたなんて。真澄たちがその思惑に気づいて
良かったです。
まぁ、ほのぼの話ばかりではないけれど、真澄夫婦とシャルロットの絆にはぐっと
来ましたし、犬好きさんなら多いに楽しめるお話じゃないかな。面白かったです。
竹宮ゆゆこ「砕け散るところを見せてあげる」(新潮文庫)
書店で、やたらとプッシュされていたのと、ポップに乙一さんだったか(違う作家だった
かもしれませんが)が絶賛、みたいに書かれていたので、気になって手にとってみました。
・・・いや、うーん、なんていうか。すごく、すごく惜しいって感じでした。
キャラやらストーリー展開やら、非情に好みだったんです。特に、語り手の清澄の
キャラがすごく良くて。めっちゃ良い子で、彼とヒロインの玻璃とのやり取りが
すごく好きで。あー、これは良いぞー、拾い物だぞー!って思って読んでたんです。
まぁ、文章はかなりラノベ調なんで、好き嫌いは分かれるかもしれないのですが。
個人的には、こういう文章はアリだし、嫌いじゃない。読みやすいし。
玻璃のいじめ描写は結構読むの辛かったですけど。でも、いじめ問題を取り上げた
最近の作品と比較すると、それほど描写はえげつなくない。多分、ついこの間
現実に起きた福島から転校してきた少年が受けたいじめの方がずっと辛辣で
容赦がないと思う。まぁ、真冬のトイレの用具入れに閉じ込めて、上から水何杯も
かけるって、人間としてあり得ないとは思うけれども。最後の一杯がお湯だったから
って、余計に冷めたら冷えると思うし、全然優しさじゃないとは思ったけれども。
まだ、玻璃に対するいじめのやり方は、可愛げのあるものの範疇に入ると思う。そして、
後から考えると、それも伏線の一つではあったのだけれど。
問題は、物語が反転する終盤以降。すべてがひっくり返されるのは間違いないんです。
けど。その書き方が。あまりにも、分かりづらすぎる。
・・・すみません、私がアホなのがいけないんです。そうです。はっきりいって、
最初読んだだけじゃピンと来なかったんですよっっ!!(逆ギレ?)
ええ、わかんなくって、ネタバレサイト巡りましたよ。めっちゃ細かく解説して
下さっているありがたーいブロガーさんがいらっしゃって、めっちゃ助かりましたよ。
・・・っていうね。私の読解力のなさにがっくりっていうオチだったんです。
冒頭の惜しいっていうのは、単なる私の負け惜しみです。
でもねぇ。読書メーター見てたら、私と同じような感想の方もいっぱいいらっしゃった
んですよ。それだけ多くの方が意味わからん、ってなったってことは、やっぱり
作品としてどうなのかと。狙いはいいと思うんですが、もう少し読者に優しい
書き方が出来なかったものかと思っちゃうわけです。せっかくのカタストロフが
台無しというか。だって、カタストロフかどうかわかんないまま終わっちゃう
んですもん。勿体ないなぁ、と思いました。
でも多分、ちゃんと読めばわかるんだとは思います。わかる人には「おお!」って
なると思います。自分のアホさ加減に幻滅しちゃいました。あーあ。
微妙な感想になっちゃいましたが、話題になる作品なのは頷けるものがありました。
他の作品はどんな感じなのかな。ちょっと読んでみたい。リベンジ出来るかしら^^;
これから読まれる方は、全部が伏線のようなものでもあるので、心して読んで
みて下さい。ボーイミーツガールものとしても楽しめると思いますよ。
書店で、やたらとプッシュされていたのと、ポップに乙一さんだったか(違う作家だった
かもしれませんが)が絶賛、みたいに書かれていたので、気になって手にとってみました。
・・・いや、うーん、なんていうか。すごく、すごく惜しいって感じでした。
キャラやらストーリー展開やら、非情に好みだったんです。特に、語り手の清澄の
キャラがすごく良くて。めっちゃ良い子で、彼とヒロインの玻璃とのやり取りが
すごく好きで。あー、これは良いぞー、拾い物だぞー!って思って読んでたんです。
まぁ、文章はかなりラノベ調なんで、好き嫌いは分かれるかもしれないのですが。
個人的には、こういう文章はアリだし、嫌いじゃない。読みやすいし。
玻璃のいじめ描写は結構読むの辛かったですけど。でも、いじめ問題を取り上げた
最近の作品と比較すると、それほど描写はえげつなくない。多分、ついこの間
現実に起きた福島から転校してきた少年が受けたいじめの方がずっと辛辣で
容赦がないと思う。まぁ、真冬のトイレの用具入れに閉じ込めて、上から水何杯も
かけるって、人間としてあり得ないとは思うけれども。最後の一杯がお湯だったから
って、余計に冷めたら冷えると思うし、全然優しさじゃないとは思ったけれども。
まだ、玻璃に対するいじめのやり方は、可愛げのあるものの範疇に入ると思う。そして、
後から考えると、それも伏線の一つではあったのだけれど。
問題は、物語が反転する終盤以降。すべてがひっくり返されるのは間違いないんです。
けど。その書き方が。あまりにも、分かりづらすぎる。
・・・すみません、私がアホなのがいけないんです。そうです。はっきりいって、
最初読んだだけじゃピンと来なかったんですよっっ!!(逆ギレ?)
ええ、わかんなくって、ネタバレサイト巡りましたよ。めっちゃ細かく解説して
下さっているありがたーいブロガーさんがいらっしゃって、めっちゃ助かりましたよ。
・・・っていうね。私の読解力のなさにがっくりっていうオチだったんです。
冒頭の惜しいっていうのは、単なる私の負け惜しみです。
でもねぇ。読書メーター見てたら、私と同じような感想の方もいっぱいいらっしゃった
んですよ。それだけ多くの方が意味わからん、ってなったってことは、やっぱり
作品としてどうなのかと。狙いはいいと思うんですが、もう少し読者に優しい
書き方が出来なかったものかと思っちゃうわけです。せっかくのカタストロフが
台無しというか。だって、カタストロフかどうかわかんないまま終わっちゃう
んですもん。勿体ないなぁ、と思いました。
でも多分、ちゃんと読めばわかるんだとは思います。わかる人には「おお!」って
なると思います。自分のアホさ加減に幻滅しちゃいました。あーあ。
微妙な感想になっちゃいましたが、話題になる作品なのは頷けるものがありました。
他の作品はどんな感じなのかな。ちょっと読んでみたい。リベンジ出来るかしら^^;
これから読まれる方は、全部が伏線のようなものでもあるので、心して読んで
みて下さい。ボーイミーツガールものとしても楽しめると思いますよ。
京極夏彦「虚実妖怪百物語 序」(角川書店)
三冊間を開けずに出た京極さんの新作。1冊づつは京極さんにしては分厚くないけど、
三冊纏めるとすごいページ数になるという(一巻だけで420ページくらいあるから、
三冊合せると1200ページ超え!?)。
タイトル通り、虚実取り混ぜた現代の妖怪譚。京極さんを始め、実在の作家さんや
雑誌『怪』に関わる人々が実名(ペンネームの場合も)で登場します。なんか、
読んでないんだけど、竹本健治氏のウロボロスシリーズってこんな感じなのかな?と
思いました(あれも実在の作家さんたちがボロボロと登場してくるって聞いているので。
全然違ったらすみません^^;;)。
どこまで実在の人物なのかがよくわかんなかったですけど。語り手で登場するのは、
大抵がフィクションの人物なのかなーと思ったりして。あと殺されちゃう人とか?
さすがに、実在する人物を殺人の標的にはしないだろう、と思うのですが・・・。
妖怪が登場するくだりは、すべてフィクションなのはわかるんですけどね。
雑誌『怪』に編集部がないってホントなんですかねぇ。確かに、マニアックな雑誌
だなーとは思ってましたけど・・・。寄稿してる作家さんは豪華なのに(苦笑)。
故水木しげる氏が登場するところにホロリ。多分この連載が始まった頃は、
ご存命だったのでしょうね・・・。妖怪を感じなくなった、と危惧する水木先生の
切羽詰まった感じが、リアルだなぁと思いました。ほんとに、こういうこと言って
そうで。妖怪の未来を憂いていたのではないかな、と。
出て来る登場人物みんなに共通しているのは、とにかく、妖怪バカたちは総じて
水木先生のことが大好きだということ。水木先生が亡くなった時の彼らの悲嘆は
半端なかっただろうなぁ・・・。この世の終わりだと思ったんじゃないかな。
この世の終わりというか、妖怪の終わりというか・・・。
まだ『序』の部分なので、いろんなことが意味不明なまま。殺人事件とかも
起きるし。妖怪ばしばし出て来るし。何が何だか。アホとかバカがいっぱい出て
来るんだけど、基本みんな妖怪バカなんで、全員がバカみたいなものという。
京極さんご自身も、正真正銘の妖怪バカなんでしょうねぇ。こんな作品書いちゃう
んだもん。水木先生に捧げる本なのかも。
最後まで読まないと、なんとも評価が出来ないような。なんか、最後まで
なし崩しにわけわかんないで終わりそうな気もするけどね^^;
三冊間を開けずに出た京極さんの新作。1冊づつは京極さんにしては分厚くないけど、
三冊纏めるとすごいページ数になるという(一巻だけで420ページくらいあるから、
三冊合せると1200ページ超え!?)。
タイトル通り、虚実取り混ぜた現代の妖怪譚。京極さんを始め、実在の作家さんや
雑誌『怪』に関わる人々が実名(ペンネームの場合も)で登場します。なんか、
読んでないんだけど、竹本健治氏のウロボロスシリーズってこんな感じなのかな?と
思いました(あれも実在の作家さんたちがボロボロと登場してくるって聞いているので。
全然違ったらすみません^^;;)。
どこまで実在の人物なのかがよくわかんなかったですけど。語り手で登場するのは、
大抵がフィクションの人物なのかなーと思ったりして。あと殺されちゃう人とか?
さすがに、実在する人物を殺人の標的にはしないだろう、と思うのですが・・・。
妖怪が登場するくだりは、すべてフィクションなのはわかるんですけどね。
雑誌『怪』に編集部がないってホントなんですかねぇ。確かに、マニアックな雑誌
だなーとは思ってましたけど・・・。寄稿してる作家さんは豪華なのに(苦笑)。
故水木しげる氏が登場するところにホロリ。多分この連載が始まった頃は、
ご存命だったのでしょうね・・・。妖怪を感じなくなった、と危惧する水木先生の
切羽詰まった感じが、リアルだなぁと思いました。ほんとに、こういうこと言って
そうで。妖怪の未来を憂いていたのではないかな、と。
出て来る登場人物みんなに共通しているのは、とにかく、妖怪バカたちは総じて
水木先生のことが大好きだということ。水木先生が亡くなった時の彼らの悲嘆は
半端なかっただろうなぁ・・・。この世の終わりだと思ったんじゃないかな。
この世の終わりというか、妖怪の終わりというか・・・。
まだ『序』の部分なので、いろんなことが意味不明なまま。殺人事件とかも
起きるし。妖怪ばしばし出て来るし。何が何だか。アホとかバカがいっぱい出て
来るんだけど、基本みんな妖怪バカなんで、全員がバカみたいなものという。
京極さんご自身も、正真正銘の妖怪バカなんでしょうねぇ。こんな作品書いちゃう
んだもん。水木先生に捧げる本なのかも。
最後まで読まないと、なんとも評価が出来ないような。なんか、最後まで
なし崩しにわけわかんないで終わりそうな気もするけどね^^;