ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

読了本三冊。

どうもこんばんは~。
桜が咲いて来ましたねー。今年は入学式まで持ちそうかな?
気温の変化が激しいせいか、何年もひいてなかった風邪をついに引いてしまいました。
っていうか、職場の人に伝染されたんですけどね、実は・・・ゲホゲホするなら
マスクをしろ~~💢
今のどがめっちゃ痛いです(ToT)。
体調を崩して初めてわかる、健康のありがたさ。こじらせないように気をつけなくては。


現在絶賛予約ラッシュ中なので、読了本は三冊です。


初野晴「ひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇」(角川文庫)
『退出ゲーム』ハルチカシリーズ、初の番外編。映画も公開した(中?)ので、
このタイミングで出たのかなーと思ったり。できれば、本編の方の新作をお願い
したかったけれど^^;
番外編ということで、ハルチカコンビはほぼ登場せず、脇役扱い。今回は、
吹奏楽部の他のメンバーたちが主な主役を務めます。一話目はカイユと後藤さん、
二話目は芹沢さんと元部長の片桐先輩、チカちゃんが出て来る掌編を挟んで、
四話目はマレンと演劇部の名越君、最終話が、成島さん。
それぞれに個性的なキャラクターではあるのだけど、正直、それぞれの
キャラ、なんとなくの印象しかなくって、設定とかすっかり忘れてました^^;
まぁ、覚えてなくても特に問題はなかったのですけどね。
一話目は、カイユがひたすらお人好しっだったなーって印象。成島さんの
弟が世話していた捨て犬の飼い主をなんとか見つけようと頑張るお話。
コーギーが吠えていた理由は、私が最初に想像した通りだった。最初に
カイユが推理した方の方が意外だったな。縁の下にあんなモノがあったら
ぞーっとする・・・。
二話目は、芹沢さんと片桐先輩がおでん屋でひたすら時間を潰すお話。
っていうか、私だったら店主が10分戻って来ない時点で「おつり持ち逃げ?」
って思うと思うけど・・・。おつりもらうのに四時間待つとか、ありえない
んですけど。もうちょっと早く行動に移せよ、とツッコミたくなりました^^;
ただまぁ、おばあさんの正体には驚かされましたけどね。
チカちゃんの掌編のシナリオのやつは、なんだかよくわからなかったという印象。
別に入ってなくても良かった気もするけど、このシリーズはやっぱりチカちゃんの
活躍もないとね。
四話目は、マレンが名越君と小学生に逆上がりのコーチをするお話。コーチ代が
ベルマークってのにウケました。ベルマーク、懐かしい。小学生の時、集める
集めないって話あったようななかったような。商品に換えるのに、あんなに労力が
要るとは知らなかったです。あんな大変なこと、やってる学校あるんですかねぇ。
最終話は、成島さんが、かつてひとりで活動していた吹奏楽部員のことを知って、
彼が書いた活動日誌に勇気づけられるお話。吹奏楽部って、部活の中では花形って
イメージがあるから、部員がひとりってあんまり想像出来ないんですけどね。
スポーツが盛んな学校とかだとありそうですけどね。まぁ、そもそも、チカ
ちゃんたちも弱小吹奏楽部からスタートしてるんですもんね。いつか成島さんが
ひとり吹奏楽部で頑張っていた兵藤君と出会える日が来るといいな、と思います。
それぞれに楽しめたのだけど、やっぱりハルチカが活躍しないとちょっと
物足りなさはありますね。次は正編をお願いします。

 

ほしおさなえ活版印刷日月堂 海からの手紙」(ポプラ文庫)
一作目がとても良かったので、続編が出て嬉しかったです。今回もとっても良かった!
日月堂の弓子さんが活版印刷で印刷する印刷物がどれも本当に魅力的で。私も欲しく
なっちゃいます。
今回弓子さんが作った印刷物は、一話目が朗読会のパンフレット、二話目が亡くなった
赤ちゃんのファースト名刺、三話目が豆本、四話目が亡くなった父の原稿を本にしたもの。
四話目は本になる直前までしか描かれてませんが。
私は、ファースト名刺と豆本のお話が好きだったかな。ただ、親戚中に配るのは
どうなのかなーとは思ったのだけど。家族だけでも良かったような気がする。
亡くなった赤ちゃんの名前入り名刺・・・家族以外にはちょっと重いんじゃないのかな、と。
もらっても戸惑うだけというか。その後どうしていいのかわからないし。
でも、広太君の優しい気持ちは心に沁みました。
昌代さんと弓子さんの豆本は、実物がすごく見てみたくなりました。豆本といえば、
喜国さんが作ってましたよねー。確か本棚探偵で写真が出ていたような。実物は
見たことがないんですよね。小さな豆本の世界、覗いてみたいです。
活版印刷機自体も見てみたいなぁ。あと、印刷してみたい!活字を拾って、
束ねて。レトロな感じが何とも良いですね。
あと、このシリーズは、前のお話と次のお話が微妙に繋がっているところが
好きです。前に出て来た弓子さんの印刷物を見て、また他の人がその魅力に
はまって行く。活版印刷の良さが、少しづつ広がって行く感じが素敵だなーと
思います。まだまだ続いて欲しいシリーズですね。

 

七月隆文「天使は奇跡を希う」(文春文庫)
ぼくは明日、昨日のきみとデートするでブレイクした七月さんの新作。割合、
コンスタントに新作が出ますね。ケーキ王子のやつも二作目が出たみたいですし(まだ
予約してないけど^^;)。読み逃してるのもあるんですよね。新刊ペースについて
いけてない^^;
今治の高校に通う高校生の良史は、クラスメートの星月優花が本物の天使だと知ってしまう。
すると、優花から、天国に帰る手伝いをして欲しいと頼まれ、協力することに。しかし、
優花には良史に言えないある秘密があって――。
展開は、『ぼくは明日~』に通じるものがありますね。あちらは大分複雑な設定があった
けど、こちらは非情に単純明快。その分、ちょっと食い足りなさはありましたけどね。
優花の頑張りには応援したい気持ちになったけど、良史の女子に対する態度がなぁ。
告白されたからって、好きでもない女の子となんとなく付き合って、最後にはやっぱり
好きじゃないから付き合えない、みたいな煮え切らない態度にイラっとしました。
確かに、成実の嘘も良くなかったけどさ。腹いせっぽく成実と付き合うのはちょっと
どうなのかと。
最後はハッピーエンドで良かったんですけど・・・なんとなく、ちょっとモヤモヤ
したものは残りましたね。私だけかもしれないですけど^^;
あと、健吾のあの人への想いは早々に予想がつくので、あんな最後の最後だけじゃ
なくて、もうちょっとちゃんとしたエピソードにしてもらいたかったなぁ。それが
あれば、良史へのモヤモヤももう少しすっきりしたような。
ラノベみたいな文章なので、さらっと読める分、後に残るものはあんまりなかったかな。