ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

読了本三冊。

こんばんは。なんだかいきなり秋ですね~。今日は久しぶりに長袖着ました。
台風はどうなるのかなぁ。明日仕事なのに嫌だなぁ(ToT)。
それより!昨日のサッカー、やりましたね~!久しぶりにスカッとする日本代表の
試合を観た気がします。若い選手の活躍が素晴らしかった。
今までW杯予選で勝ったことがないオーストラリアを完封ってところが最高でしたね。
W杯本戦でも頑張って欲しいです。


読了本は今回三冊。返却期限の関係もあるし、さくっと行っちゃいますよ~。


神永学心霊探偵八雲10 魂の道標」(角川書店
八雲の続刊、久しぶりですねぇ。もう、作者ってば続き書くの嫌になっちゃったの
かと思いましたよ^^;っていうか、あとがき読んだら、前作から5年も経って
いるらしい・・・内容覚えてないわっ^^;
久しぶりに読んだら、すっかり八雲が最初の頃の人間嫌いに戻っちゃってる感じで、
あれれ、って思いました。晴香ちゃんの影響で、随分丸くなった印象があったのになぁ。
まぁ、いろいろあったからね、彼も・・・。左目が見えなくなっちゃってるし。
そのまま閉じこもっちゃうかとひやひやしましたけれど、晴香ちゃんの頑張りによって、
いい方向に向かってよかったです。
それにしても、後藤刑事が新しく始めた心霊探偵、相変わらず完全に八雲頼みじゃ
ないですか。八雲の左目が機能しなくなったら、完全に自分の仕事も停滞してるし。
この先、どうやって続けて行くつもりなんですかね。毎回、八雲を当てにするってのも
どうなのよ。ちゃんと自力で解決しろよーって言いたくなってしまった。
でも、生死の境を彷徨う怪我をしても、不死鳥の如くに復活するのだから、タフな人
ですよね。心配したけど、ほっとしました。
そして、今回も一番すごかったのは、七瀬美雪の執念でしょうね・・・。完全に、
八雲父の存在感を食ってる^^;八雲父の生い立ちを今回初めて知って、これじゃ、
確かにひねくれて育っても仕方ないなーと思いました。彼も哀れな人間だったの
ですね・・・だからといって、悪いことしていいってことには全然ならないですけどね。
霊になってまで現世に留まって悪さするくらい、恨みが強かったんだなぁ。
八雲が、初めて両眼が赤い男を父親と認められたのは、彼にとって成長の証なのだと
思う。八雲が自分を認められるようになってよかったです。晴香ちゃんがいてくれて
良かったなぁと思いました。
まだまだシリーズは続くみたいなので、次はここまで待たせずに書いて頂きたいです。


七月隆文「君にさよならを言わない2」(宝島社文庫
正直に言って、一巻の内容を全く覚えていませんでした。でも、読んだことは
覚えていたので、とりあえず借りてみました(何だソレ)。
読み始めて、ああ、そういえば、こういう内容だった、と思い出したという。
幽霊が視える高校生の少年、明が主人公。彼が、現世に未練を残したまま霊の状態で
彷徨っている幽霊たちと出会い、救いに導くハートフルストーリー第二弾。
前作でもそうだったのだけど、なぜか主人公の明君が視えるのは、女性の幽霊ばかり。
今回も、出て来る幽霊全部が女性でした(一人、生霊が混じっているけど・・・^^;)。
最初に視えるようになった幽霊が、明君が一番会いたいと願っていた幼馴染の桃香
だったことが影響しているのかしらん。女性の幽霊と波長が合うというか。
たまたまってだけなのかなー。
相変わらず、義理の妹の柚の気持ちには全く気付かないニブい明くん。あそこまで
あからさまな態度を取られているのに、なぜなんだ・・・。今回、柚の友達の杏奈にも
好かれているっぽいし。まぁ、お人好しで人当たりが良いから、モテるのもわからなくは
ないけれどもね。それにしても、美少女二人からアプローチされるとは、ニクイやつめ。
父親との確執の理由がまだよくわからないままなので、まだ続きが出そうですね。


有栖川有栖「濱地健三郎の霊なる事件簿」(角川書店
奇しくも、幽霊が視える主人公の作品が三作続くことになりました。何なんだ、この符号^^;
たまたま回って来た予約本なんですけどね。これの後に実は三津田さんのホラーが控えて
いるという・・・偶然にもほどがあるような^^;しかもこの主人公濱地の職業が、心霊探偵
っていう(苦笑)。八雲かよ!(笑)
しかし、この作品は正直、乗り切れなかったなぁ。あとがきで知ったのですけど、
主人公の濱地探偵は、坂を舞台にした連作ホラー小説『幻坂』に収録されていた二編に
登場していたキャラなのだとか。お、覚えてないぜ・・・。
この濱地もそうなんだけど、助手のユリエにしても、いまいちキャラに魅力がない。
キャラ設定が定まっていないというか、毎回印象が変わるというか。幽霊が相手の探偵
だから、ミステリ的な解決もほとんどないので、イマイチ話しに盛り上がりがないし。
ホラーっていうほど、怖さもない。一体、何を読みどころにしていいのか、よく
わからなかった。有栖川さんの作品で、これほど辛口なのも珍しいのだけど・・・。
でも、自分の『幻坂』の記事を読み返してみると、そちらに収録された二作に関しては
好意的な評価をしてるんですよねぇ。あれれ。もっと読んでみたいと書いてある・・・(おい)。
せめて、幽霊が相手でも、ミステリ的な仕掛けみたいなのがもうちょっと入っていたら
印象も違ってたかもしれないんですけどね。濱地が現地に赴いて、不思議な現象が
幽霊のせいだとわかって即解決、みたいな感じなので、どうにも肩透かし感があって。
うーーん。シリーズ化しそうではあるけれど、やっぱり有栖川さんにはアリスシリーズを
書いてて欲しいというのが、正直な感想かな。とはいえ、続編が出たら読まずには
いられないのだけれどね(苦笑)。