ミステリ読書録

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秋川滝美/「居酒屋ぼったくり10」/アルファポリス

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秋川滝美さんの「居酒屋ぼったくり10」。

 

東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と
美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある―旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、
待望の第10巻!全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!(紹介文抜粋)


シリーズ最新刊。といっても、回って来るのにえらい時間がかかったんで、新刊とは
云えないと思いますが・・・^^;
シリーズもあっという間に10巻目ですねー。ようやく前作で美音さんと要さんの
結婚が決まり一段落って感じでしたが、そうなると次なる問題は結婚式と新居。
というわけで、今回はそのふたつの問題でぼったくり常連客たちがやきもきする羽目に。
というのも、当の美音さん本人が結婚が決まったにも関わらず、そのどちらに対しても
のんびり構えているから。遅々として結婚話が進まない事態に。
その件で一番焦っているのが、妹の馨ちゃん。姉の結婚を誰よりも喜んでいる彼女
としては、早く美音に式を挙げて欲しいし、要と一緒に住んで欲しい・・・でも、
姉には幸せになって欲しいけれど、やっぱり二人っきりの姉妹だから、寂しさもある、
となかなか複雑な心境。それでも、姉の為、とぼったくり常連客たちにSOSを出すことに。
結局話し合うも、打開策は見つからず、馨は要に直談判。結果、要が出した答えは、
なるほど、すべての問題を解決する良案だなーって感じ。まぁ、上手く行き過ぎな
印象は否めなかったけれど。それにしても、美音さんの、お金に対するシビアさ
には驚かされます。結婚するとなったら二人の問題なのだから、少しくらい要さんに
寄りかかってもいいと思うんだけどね。まぁ、そこで寄りかからないところが美音
さんの良いところなんでしょうね。
住むところの問題が片付いたら、次は結婚式に関しても一筋縄ではいかない問題が
勃発。身分が違う者同士の結婚式にはありがちな問題ではあると思いますけどねぇ。
しかし、要側の招待客だけで三桁超えとは、相当に盛大な式になりそうですよね。
確かに、私も美音さんの立場だったら、そこまで盛大だと躊躇すると思うなぁ。
身分不相応過ぎて気後れしちゃう。美音さん側は、親族ほぼなしで、出席するのは
ぼったくりの常連客ばかりというのだから、余計ですよね。
どんな式になるのか興味津々ですね。でも、ぼったくりの常連客がみんな、自分の
身内のように親身になって美音さんや馨ちゃんのことを考えていることが改めて実感
出来る巻で、ほっこりしました。こんなに出て来る人みんながいい人って、現実には
なかなかありえないでしょうけども・・・。
ウメさんの家でのたこ焼きパーティが楽しそうでした。私も友人の家でやったこと
ありますけど、意外と作るの難しいんですよね。友人が慣れていて、指導してくれた
から、だんだん上手に焼けるようになって楽しかったっけ。自分の家でもやりたい
なぁ。たこ焼き器、欲しい。たこ焼き器アヒージョはいいアイデアですねー。
やってみたい!
美音さんのお料理は今回もどれも美味しそうでした。極上肉のすき焼き、食べたい
~~~。
次回はいよいよ結婚式編かな。二人の式がどうなるのか、とても楽しみ。