ミステリ読書録

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伊坂幸太郎/「陽気なギャングの日常と襲撃」/祥伝社 ノン・ノベル刊

伊坂幸太郎さんのギャングシリーズ第2弾「陽気なギャングの日常と逆襲」。

人間嘘発見器・成瀬、演説名人・響野、正確無比の体内時計・雪子、天才スリ師・久遠。お馴染みギャング団4人がそれぞれに事件に巻き込まれる。しかし、ばらばらな事件が実は意外な所で繋がっていて、
なしくずし的に社長令嬢誘拐事件に関わる羽目になる。4人は成り行きで社長令嬢を救出に乗り出すのだが・・・。

発売開始直後に購入したにも関わらず、図書館本を優先的に読んでいたせいで、
こんなに読了が遅れてしまいました・・・。でも、読み始めたらあっという間でした。

前半は4人別々の事件を短編仕立てで追って行き、後半はそれが微妙にリンクしつつ大きな事件に繋がっていくという構成。多少ご都合主義的展開かなとも思いましたが、伊坂さんお得意のこの手の作品は大好きなので、とても楽しめました。
それぞれのキャラクター同士の会話も相変わらず小気味がよく、洒脱な感じがいいですね。
章頭の広辞苑からの引用(創作も含め)も楽しい。
惜しむらくは、4人の銀行強盗シーンがほとんどなかったこと。やはりこの4人は銀行襲撃をしている時が一番魅力的ですから(変な褒め言葉)。

しかし、この本の装丁は面白いですね。本文が辞書風の細めの文字で書かれているのに対して、
やたらにページ数の表示文字が太くて大きい。各章の表紙のページ数なんて、だんだん大きく
なって、ラストの章のページ数はやけくそ気味のデカ文字。この辺の変なこだわりがこのシリーズの性質と合っていて、結構好きです。

映画公開に合わせてファン用に書かれた続編って感じですが、まだまだこの個性溢れる4人のギャング団の活躍を読んでみたいですね。