ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

七月隆文「ケーキ王子の名推理7」(新潮文庫nex)

ケーキ王子シリーズ最終巻。高校三年になった未羽は、受験の為バイト先のケーキ屋

『モンスール・ガトー』を辞めることに。一方、颯人は世界大会に向けて練習に

励む日々を過ごす。そして、颯人はパリへ。離れ離れになった二人は、それぞれに

問題を抱えて悶々とする。寂しくても、颯人の邪魔をしたくない未羽は、彼に

連絡を取れないでいた。そんな中、パリから電話をかけて来た葵の言葉に未羽は

衝撃を受けることに――。

ついに最終巻まで来ました。長々追いかけて来たけど、最後は結構あっさり

終わったな~って感じ。いや、大団円ではあるんだけどさ。最終巻は、スイーツ

ミステリ部分はつけたしみたいな扱いだったなぁ。いや、今までもそうだったっけ。

未羽の受験先が慶応ってところにちょっとびっくりした。未羽って成績良かった

んだーと思った。まぁ、親友の悠希に付き合ってってのも大きいだろうけどさ。

で、結局微妙に学力が足りない、みたいなことも言ってたけど。でも、いくら

親友と一緒に受けたいからって、全く無謀な志望先は選ばないでしょう。勝算

があるから希望するわけで。そりゃ、親としては進学して欲しいよね。もし、私が

親でも、あの場面だったらちゃんと大学行くことを勧めるだろうな。

ライターの仕事なら、大学行きながらでもできるだろうしね。

でも、結局未羽が大学行けたのかどうかはわからなかったなぁ。

ボーナストラック部分では、その先の未来が描かれているから。幸せそうで何より

です。こんな美味しそうなパティスリーが家の近くにあったら私も通っちゃうな。

うちの近くにも、最近あたらしいケーキ屋さんが出来たんだけど・・・その

クオリティが、実に微妙。美味しくないわけじゃないんだけど・・・作りが微妙

~~~に雑なのよ。あと一歩、頑張って!って言いたくなるような(笑)。

今の世の中、材料費や燃料費の高騰で、どんどんケーキ屋さんが潰れているらしい

から、頑張って欲しいんだけどね。でも、プロの仕事とは思えない作りなんだよ

な・・・(酷)。

未羽と颯人のケーキ屋さんは、きっと地元一の名物店になるでしょうね。

大団円で良かったです。