ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

は行の作家

東野圭吾「あなたが誰かを殺した」(講談社)

東野さん新刊・・・というには、大分出てから経っちゃいましたけど^^;東野 作品は、当日予約でも待たされるのに、今回は大分経ってからの予約になって しまったからなぁ。回って来るまで結構かかりましたね~。 『~殺した』シリーズ(勝手に命名)久しぶ…

ほしおさなえ「紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所」(角川文庫)

この間読んだ月光荘シリーズに続き、こちらの紙屋ふじさき記念館シリーズも これで最終巻。好きなシリーズがどんどん終わっちゃってさみしいなぁ。でも、 こちらのシリーズも最終的には川越にあたらしい記念館が出来るので、サブタイトル 通り、新しいスター…

藤崎翔「モノマネ芸人、死体を埋める」(祥伝社文庫)

最近ちょっと注目している藤崎さんの最新作。『逆転美人』は結構話題になって いるみたいですね(確かに面白かった)。 今回は、往年の名野球選手・竹下竜司のモノマネで食べている、モノマネ芸人の マネ下竜司こと関野浩樹が主人公。竹下本人からも認められ…

久青玩具堂「まるで名探偵のような 雑居ビルの事件ノート」(東京創元社)

久しぶりのミステリ・フロンティア作品。青春ミステリで連作短編集っぽかった ので、借りてみました。しかし、ずっと刊行予定作の欄に書かれている梓崎優 さんの作品は、一体いつになったら刊行されるのだろう・・・。次かな次かな、と いつも心待ちにしてい…

畠中恵「いつまで」(新潮社)

一年に一度のしゃばけシリーズ最新作。本書で二十二作目だそうです。毎回、 マンネリにならないようにか、いろんな趣向で物語が展開していきますが、 今回は、タイムスリップもの。タイムスリップって、前にもなかったっけ?とも 思いましたけど、似たような…

原田ひ香「まずはこれ食べて」(双葉文庫)

最近人気の原田さん。これは文庫で新刊入荷したみたいだったので、予約して みました。原田さんの作品は読みたいのがたくさんあるのだけど、予約が多くて なかなか借りられないのよね。これも結構待たされました。 大学の仲間同士で立ち上げたベンチャー企業…

早坂吝「しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人」(光文社)

久々早坂さん。ミステリ好きのお仲間ブロガーゆきあやさんが絶賛していたので、 読むのを楽しみにしていました。 なるほど、なるほど。いろいろ騙されましたねぇ。構成が素晴らしい。序盤は しおかぜ市一家殺害事件の様子が描かれ、中盤から名探偵・死宮遊歩…

ほしおさなえ「紙屋ふじさき記念館 結のアルバム」(角川文庫)

シリーズ第六弾。早いですね~。前作でコロナの世界が始まりましたが、本書 では、まさにコロナ禍真っ只中。政府による緊急事態宣言が出されて、不要不急の 外出が出来なくなった頃の出来事です。大学では対面授業がなくなり、アルバイト も出来ず、身内とし…

東野圭吾「魔女と過ごした七日間」(角川書店)

東野さんの最新刊。タイトルからそうじゃないかな~とは予想してましたが、予想 通り、『ラプラスの魔女』に出て来た羽原円華シリーズ。前作は前日譚でしたが、 今回は、『ラプラス~』から七年後という設定のようです。コロナ禍らしき描写 もありましたし、…

平山夢明「俺が公園でペリカンにした話」(光文社)

平山さん最新刊。平山さんの新作は全部が図書館入荷してもらえる訳ではないので、 新着案内で入荷されていることがわかるととても嬉しい。本書はお付き合いの 長いお仲間ブロガーさんたちが絶賛されていて、絶対読みたいと思っていたので、 入荷してくれて良…

ほしおさなえ「菓子屋横丁月光荘 金色姫」(ハルキ文庫)

月光荘シリーズ第5弾。家の声が聞こえる孤高の青年・遠野守人が主人公。月光荘 のイベントスペースの運営を任されることになった守人だったが、その前に大学院 の修士論文提出が控えていた。担当の木谷先生からは、草稿を渡す度に大量の 赤字修正が入ったが…

藤崎翔「逆転美人」(双葉文庫)

元お笑い芸人の作家・藤崎さんの最新作。何作か読み逃しているのだけど、これは 図書館の新着図書案内で面白そうだったので予約してみました。帯の煽り文句が スゴイですね^^;図書館本なので読んだ本には帯がついていなかったのですが。 伝説級のトリック…

ほしおさなえ「言葉の園のお菓子番 森に行く夢」(だいわ文庫)

亡き祖母の代わりに連句会のお菓子番を勤めることになった一葉の成長を描く、 シリーズ第三弾。前作で再び書店員の仕事を得た一葉。彼女が勤めるブックカフェ で少女マンガを題材に取り上げたトークイベントが開かれることになり、準備に 追われることに。し…

畑野智美「若葉荘の暮らし」(小学館)

多分初めましての作家さん。新聞広告であらすじ見て、面白そうだなぁと思ったので 予約してありました。40代以上の独身女性専用のシェアハウスでの出来事を綴った、 すべての女性にエールを送るような作品でした。 なかなかに身につまされる内容で、心に刺…

早見和真「新!店長がバカすぎて」(角川春樹事務所)

本屋大賞候補にもなった前作『店長がバカすぎて』の続編。続編出るとは思わなかった です^^;予想外に好評だったから、出版社側から要請があったのかもしれません ねぇ。こういうネタは、本が好きな人なら大抵食いつきますからねー(お前だよ)。 本屋ある…

東川篤哉「仕掛島」(東京創元社)

東川さん最新作。タイトルといい出版社といい、『館島』と雰囲気似てるなー、 もしや続編!?と思いながら読み始めましたらば、当たらずと言えど遠からず、 微妙に繋がっている作品でした。とはいえ、単独作品と云ってもほぼ間違いでは ないです。一部『館島…

畠中恵「こいごころ」(新潮社)

年に一度のしゃばけシリーズ第21弾。今回も若旦那は安定の虚弱体質。作中で どれくらいの時間が流れているのかよくわからないのですが、現在の若旦那の 年齢っていくつくらいになっているのかな。シリーズ始めは十代だったと思うの だけれど(17くらい?…

東川篤哉「うまたん ウマ探偵ルイスの大穴推理」(PHP研究所)

東川さん最新刊(新シリーズ??)。毎回新たなキャラクターをどんどん生み出して くれていますねぇ。その後続編が出ないものも多いですけど・・・(そもそも、 シリーズ化を狙って書いているのかも謎ですが)。 今回の探偵役は、な、なんと!! 馬 ・・・え…

原田ひ香「古本食堂」(角川春樹事務所)

最近人気のある原田さんに初挑戦。新着図書案内でタイトルを見かけて、面白そう だと思って予約しました。早めに予約しておいたので、比較的早く回って来て 良かったです。話題になっている『三千円の使い方』は、いろんなメディアで 紹介されているせいか、…

ほしおさなえ「紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱」(角川文庫)

シリーズ第5弾。主人公の百花がバイトする紙屋ふじさき記念館の閉館まであと わずかとなり、記念館の閉館イベントの準備や、最後のワークショップの企画立案、 川越の活版印刷所との冊子作りなど、慌ただしく日々は過ぎて行く。記念館閉館後 のバイトのこと…

東川篤哉「スクイッド荘の殺人」(光文社)

なんとなんと、シリーズ13年ぶりの新刊だそうです。そういえば全然出てなかった ですよね。東川作品の新刊読む度に、あー、次は烏賊川市シリーズがいいな~とか 言っていたような。今回、満を持しての最新長編。 ファン待望の新刊ということで、サービス精…

東野圭吾「マスカレード・ゲーム」(集英社)

シリーズ第四弾。前回の事件から数年が経っている設定。新田刑事は出世して 警部になり、殺人事件の捜査の指揮を取るほどにまでなっています。新田たちは、 最近起きた三つの殺人事件の共通点に着目し、これが連続殺人事件であることを 突き止める。三つの殺…

ほしおさなえ「言葉の園のお菓子番 孤独な月」(だいわ文庫)

26歳で勤めていた書店が閉店し、職を失った一葉は、亡き祖母が参加していた 連句会『ひとつばたご』で祖母の代わりにお菓子番を務めることに。月に一度 祖母が指定していたお菓子を買って、連句会に参加するのが楽しみになっていた。 その傍ら、書店員時代…

古内一絵「二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ」(東京創元社)

マカン・マランシリーズの古内さんの新刊。買収が決まった老舗の映画会社に 勤める人々が、DVD宣伝部が仕掛けた最後の企画を成功させるべく奔走する姿を 描くお仕事小説。 読み終わってネット検索して初めて知ったのですが、これ、続編だったようでして。 た…

東川篤哉「探偵少女アリサの事件簿 さらば南武線」(幻冬舎)

シリーズ第三弾にして、最終巻(らしい)。南武線沿線を舞台に繰り広げられる、 天才探偵美少女とポンコツ便利屋コンビの事件簿。 二人のやり取りが好きだったので、シリーズ終了は寂しい。ラストで、突然アリサが 南武線沿線の自宅から、某国へと旅立つこと…

平山夢明「八月のくず 平山夢明短編集」(光文社)

久しぶりの平山さん。新作出ても、あんまり図書館入れてくれないから、ポロポロ 読み逃しがあるんですよねぇ。ほんとは、全部読みたいんだけれども。これは 単行本だからなのか、図書館入荷してくれて良かったよ。 いやー、初期作品を彷彿とさせるような、め…

ほしおさなえ「菓子屋横丁月光荘 丸窓」(ハルキ文庫)

シリーズ第四弾。和紙のシリーズと平行して、コンスタントに続きが出てますね。 どちらのシリーズも大好きなので、間を空けずに読めるのはとても嬉しい。そして、 三日月堂シリーズも併せて、三つのシリーズがすべてお互いにリンクしているところ も嬉しいで…

ほしおさなえ「紙屋ふじさき記念館 故郷の色 海の色」(角川文庫)

和紙の良さを現代に伝える、シリーズ第4弾。コンスタントに新作が出るので、 物語が進んで行くのに合わせて、大学生の主人公の成長がリアルに伺えるのが 良いですね。大学三年になった百花は、少しづつ自らの進むべき道について 考え始めて行きます。心の中…

東川篤哉「居酒屋「一服亭」の四季」(講談社)

『純喫茶「一服堂」の四季』の姉妹編という感じ。最初タイトル見た時、ものすごい 既視感があって、あれ?と思ったのだけれど、探偵役の名前見て思い出しました。 でも、あの作品のラストって・・・と思っていたら、『二代目』安楽ヨリ子さん となっていまし…

本多孝好「アフター・サイレンス」(集英社)

久しぶりの本多作品。タイトルから内容が想像しにくかったですが(これは氏の 作品では珍しくないけど)、とても良かったです。警察内にある、犯罪被害者 やその家族のアフターケアを専門に請け負う、心理カウンセラーの高階唯子の 活躍を描いた連作集です。…