
初めましての作家さん。いかにも本格!って感じの内容っぽかったので、予約
してみました。もしかしたらYouTubeの読書チャンネルで紹介されていたからかも。
うん、同じような動機でちょっと前に読んだ『未館成の殺人』よりはずっと面白く
読めたかな。途中まで同じような感想だった気もするけど(笑)。やっぱり、登場
人物には全然好感持てる人がいなかったですしね。
こってこてのクローズドサークルミステリーです。設定自体は、もう完全に金田一
少年の世界。目撃者がいる中で、塔の上で黒マントを被った『処刑人』が仲間の
一人を殺すっていう。読みながら、頭の中で、あの金田一少年の絵で再現されて
た(笑)。
あらすじは、ミステリ作家養成講座で同期だった六人の作家が、恩師の宇宿部
に招かれて、彼が持つ山奥の別荘『岨景館』にやって来て、そこで閉じ込められて
一人づつ殺されて行くっていう、本格テイストてんこ盛りのマーダーミステリー。
六人が館に揃っても、なぜか招いた筈の宇宿部は現れず、生徒の六人はそれぞれ
ミステリ談義に花を咲かせる。すると、突然館内放送が流れ、『処刑人』と
名乗るその声が告げたのは、第一の公開処刑を行うという冷酷非道な宣言だった。
その後、実際彼らの目の前で第一の殺人が実行される。残った5人は、一つの部屋
に集まり、バリケードで扉を封鎖して対抗するが、一人、また一人と処刑されて
行く――しかもそれぞれに自作に出てくる殺人方法で――。一体処刑人とは何者
なのか。その動機とは?
前半なかなかノレなかったりもしたのですが、後半に行くに連れて面白くなって
行きましたね。読みやすかったですし。ただ、基本の設定が金田一少年なもの
だから、なんかリアリティがなくてね。漫画の原作読んでる気分で読み進めて
いた気がするな。
以下、若干ネタバレ気味感想です。
未読の方はご注意ください。
終盤の謎解き部分は、どんでん返しに次ぐどんでん返しみたいな感じで、良く
出来ているとは思うけど、ちょっとくどかったかなぁ。◯え◯多すぎ(笑)。
どんだけ多くのソレ使ってんのよ。言葉の説明だけだと、ちょっと混乱しちゃった
なぁ。真相読むと、冒頭からいろいろ騙されてたことがわかるんだけどね。
動機に関して、最初はそんな理由で・・・みたいな解釈ばかりで信憑性がなかった
のだけど、最後の最後に明かされる本当の動機は、意外と普通というか、そりゃ
そうだよね、っていうものだったので、納得出来ました。真犯人に関しては、
最後に思わぬ伏兵が出て来た感じを演出したかったのかもしれませんが、
個人的には結構怪しいな、この人って思ってた人物だったので、そこまで意外
ではなかったですね。
ちょこちょこ挿入される、幕間のある人物のエピソードにかなり翻弄されたの
ですが、最後、予想外の結末で驚かされました。まぁ、肩透かしとも云えるけど、
この部分に関しては唯一ほっこり出来る要素が含まれていて、ほっとしたな。
かなり複雑なからくりになっているので、謎解き部分全部を理解したかと言われる
と、全然出来てない気がする(おい!)。
まぁ、伏線もちゃんと説明されるとちゃんと張られているのがわかるので、良く
出来ていると思います。◯え◯に次ぐ◯え◯で、頭がパニック状態でしたけど^^;
世間の評判もなかなか良いみたいですね。しかし、作家六人のキャラ造形はもう
少しなんとかならなかったのかなぁと思わなくもないな。キャラ的には、やっぱり
金田一少年と同等って感じだったかも。
本格ミステリとしてはなかなかの出来だったんじゃないでしょうか。






