ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

か行の作家

神永学「心霊探偵八雲 Short Stories」(角川文庫)

心霊探偵八雲シリーズ短編集。ショートストーリーばかりを集めているので、 一編が短く、さくっと読めちゃいます。読みやすいし、本編のように八雲父とか 美雪とか一切出て来ないから、重すぎなくて良かった。 晴香がやたらと八雲に心霊関係の悩み事を持ち込…

加納朋子「空をこえて七星のかなた」(集英社)

あああ、めっちゃすっきりしたーーーー!!っていうのが、読み終えた直後の感想。 あ、失礼しました。大・大・大好きな加納さんの最新作です。今回も、期待に 違わぬ良作でしたねぇ。あの大病後は、作品が出るだけで感動してしまえる ところもあるのですが。…

神永学「心霊探偵八雲 INITIAL FILE 魂の素数」(講談社)

春香に出会う前の八雲が、心霊事件を解決した三つの事件を描いた中編集。しかも、 確率捜査官・御子柴岳人シリーズの御子柴とガッチリタッグを組んだ、両シリーズ のファンにはたまらない作品集となっております。ただ、私個人としては、確率 捜査官シリーズ…

近藤史恵「シャルロットのアルバイト」(光文社)

元警察犬で、雌のジャーマンシェパードのシャルロットが活躍する『シャルロットの 憂鬱』の続編。大好きな作品だったので、続編が出てとても嬉しかったです。今回も、 なんといっても、シャルロットがお利口さんで、愛くるしかった。 犬にまつわる物語ばかり…

柿谷美雨「もう別れてもいいですか」(中央公論新社)

身近な社会問題をリアルに描く柿谷さんの最新作。今回は、定年間近の夫と離婚 したいアラ還女性、澄子の物語。 58歳のパート主婦・澄子は、モラハラ言動を繰り返す夫にうんざりしていた。 しかし、田舎の狭いコミュニティの中で暮らす女性が離婚すれば、た…

近藤史恵「おはようおかえり」(PHP研究所)

近藤さん最新作。老舗の和菓子屋『凍滝』に生まれた対照的な姉妹、小梅とつぐみ。 店を継ぐ為進学せず、真面目に家業に勤しむ小梅と、大学生で趣味の演劇にのめり 込み、エジプトに留学したいと言い出して親を困らせる自由奔放なつぐみ。ある日、 大阪で大規…

北村薫「中野のお父さんの快刀乱麻」(文藝春秋)

シリーズ第三弾。前作で心配されたお父さんの体調ですが、本書ではその片鱗も なく、元気そうでほっとしました。けれども、コロナ禍の波がこのシリーズにも やって来て、主人公の美希もなかなか実家に帰れなくなってしまいます。娘に会え なくなり、お父さん…

京極夏彦「「おばけ」と「ことば」のあやしいはなし 京極夏彦講演集」(文藝春秋)

作家だけではなく、妖怪研究家として活躍する京極さんが、全国各地で開催した 妖怪や幽霊やことばについて語った講演会の様子を一冊にまとめたもの。 東京で行われたものもありましたので、知っていれば参加したかった・・・!!! コロナで最近は行われてい…

近藤史恵「たまごの旅人」(実業之日本社)

近藤さん最新作。念願だった海外旅行の添乗員になれた遥が、様々な国に添乗し、 悩み迷いながら成長して行く物語。アイスランド、スロベニア、パリ、西安と 添乗し、最後は、当然ながら現代のコロナ禍へと繋がり、遥の仕事は急転直下を 遂げる。このコロナに…

京極夏彦「遠巷説百物語」(角川書店)

久しぶりの巷説シリーズ!!相変わらずのお弁当箱本で嬉しいです←え?w でも、今回は600ページも超えてないくらいだから、まだ少ない方ですかね←えw 舞台は江戸から遠く離れた遠野に移り、主人公も遠野南部家当主の密使として 暗躍する宇夫方祥五郎。遠…

加藤実秋「メゾン・ド・ポリス6 退職刑事と引退大泥棒」(角川文庫)

シリーズ第6弾。終盤読んでいて、あれ、もしかしてこれで最終巻?と思ったの ですが、ネットの紹介ページでも完結編と書いてあったので、正しい認識だった ようです。ちょっとさみしいなぁ。完結編ということで、いろんなことに決着が ついたし、人間関係に…

北山猛邦「天の川の舟乗り 名探偵音野順の事件簿」(東京創元社)

世界一気弱でやる気のない探偵・音野順シリーズ第三弾。本当に久しぶりに続編が 出て嬉しいです。でも、後ろの掲載月日を見ると、四作のうち書き下ろしの四話目 を抜かして、2008年と2009年に書かれたものなんですね。なぜこんなに 単行本が出るまで…

加藤シゲアキ「オルタネート」(新潮社)

直木賞候補になり、本屋大賞候補になり、吉川英治文学新人賞を受賞したという、 華々しい経歴を更新し続けている話題の作品。 加藤さんの作品はエッセイ一冊しか読んだことがないので、ちゃんとした小説は 初めて読みました。 高校生だけが参加できるマッチ…

窪美澄「ははのれんあい」(角川書店)

窪さん最新作。窪さんは読んだり読まなかったりの作家さんですが、久しぶりに なんとなく食指が動いて借りてみました。 うーむ。面白くなかった訳では決してないけれども、思っていた作品とはちょっと 違っていたかなぁ。タイトルから想像する内容とはだいぶ…

倉知淳「月下美人を待つ庭で 猫丸先輩の妄言」(東京創元社)

久しぶりの猫丸先輩シリーズ!読むのを楽しみにしてました。相変わらず人を食った 面倒くさい性格してますねぇ(笑)。でも、そこが猫丸先輩の良い所でもあり。 基本的には誰に対しても傍若無人な態度なんですけど、後輩の八木沢に対する 言動だけは、さすが…

加藤シゲアキ「できることならスティードで」(朝日新聞出版)

最近いろんな賞にノミネートされている加藤シゲアキ氏のエッセイ集。できれば 先に話題の『オルタネート』を読みたかったところですが、予約中で全然回って 来そうになく、相方が予約して回って来たこちらを先に読むことになりました。 本書をなぜ相方がいき…

貴志祐介「我々は、みな孤独である」(角川春樹事務所)

貴志さん最新長編。ううむ。貴志さんどうしちゃいました?って感じの作品だった。 何かいろいろと中途半端感が・・・。ミステリーとしても、SFとしても。どっちにも 振り切れてない。話があっちこっちに飛んで、一体何が主体で書きたかったのか、 最後まで読…

神永学「心霊探偵八雲 COMPLETE FILE」(角川書店)

先日めでたく完結した心霊探偵八雲シリーズ。完結を記念して刊行された、八雲 シリーズの魅力が凝縮されたファンブック。 先に言っておきますが、シリーズ全巻読破してから読んだ方が絶対いいです。 一部完全にネタバレしてますから。最終巻の後日談となる書…

加納朋子「二百十番館にようこそ」(文藝春秋)

大好きな加納さんの最新作。ニートでネットゲームおたくの俺は、ある日突然 離島にある、亡き伯父から相続した館に住む羽目に。要するに、両親は体よく ニートの息子を厄介払いしたかったらしい。父親からもらったなけなしの軍資金 50万を手に、ひとり広い…

心霊探偵八雲12 魂の深淵」(角川書店)

長年追いかけて来た八雲シリーズ、ついに完結です。一巻が発売されてから15年 以上も経っているんですね。途中さっぱり続きが出ない期間があって、一体八雲 シリーズはどうなってしまったんだろう、と心配することもありましたが、きちんと 最後まで完走し…

桂望実「結婚させる家」(光文社)

桂さん最新作。面白そうなタイトルだったので借りてみたのですが・・・うーん。 ちょっと、思ってたのと違っていたなぁ。婚活ものなのは間違いないのですが、 婚活小説としても、主人公の成長譚としても、どっちも中途半端な印象。一体 作者は何が一番書きた…

加藤実秋「メゾン・ド・ポリス5 退職刑事と迷宮入り事件」(角川文庫)

シリーズ第5弾。今回は、迫田さんが警官時代に関わった未解決殺人事件を軸に、 4つの事件が描かれます。ストーカー事件、ブランドバック盗難事件、フルート 消失事件、金属盗難事件。それぞれの事件が、迫田さんが関わった医師殺害事件 に繋がって行く。今…

近藤史恵「夜の向こうの蛹たち」(祥伝社)

近藤さん最新作。三人の女による心理サスペンス・・・だそうです、ジャンル分け すると。美人作家二人と、うち一人についている秘書。彼女たちの微妙な三角関係 を描いたビアン小説。 うーん、うーん・・・読みやすいからぐいぐい読めちゃうのだけど、ジャン…

今野敏「任侠シネマ」(中央公論新社)

大好きな任侠シリーズ、第5弾。今回は、タイトル通り、潰れそうな映画館を 立て直すお話。安定の面白さ&読みやすさであっという間に読み終えてしまった。 街の小さな映画館はどこでも、このお話みたいな状況になっているのではないかなぁ。 特に、このコロ…

貴志祐介「罪人の選択」(文藝春秋)

貴志さんの最新作。ノンシリーズの中短編集。四編が収録されていて、SFが三作、 ミステリが一作。 正直、最初の『夜の記憶』を読み始めて、苦手なSFの上、何が書きたいのかよく わからないお話だったので、危うく挫折しかけました。好きな人は好きな世界観 …

窪美澄「たおやかに輪をえがいて」(中央公論新社)

窪さん最新作。結婚20年の平凡なパート主婦、絵里子が主人公。結婚生活は 順風満帆とは言えないものの、そこそこ平穏に上手くやってきたつもりだった。 しかし、ある日夫のクローゼットの中で、風俗店のスタンプカードを見つけ、 そこから夫への不信感が芽…

垣谷美雨「うちの子が結婚しないので」(新潮文庫)

コロナ禍で図書館休館中の為、古本屋で購入した垣谷さんの本第二弾。こちらも 100円也。ただ、この間の『老後の資金がありません』のように、ドッグイヤー はついてなくてほっとしました(当たり前なんだけど、何せ100円だからさw)。 その代わり、若…

垣谷美雨「老後の資金がありません」(中公文庫)

ブログ友達のわぐまさんのところで度々見かけていた作家さん。最近巷でも 作品が出るたびに話題になっているので、図書館では人気が高くてなかなか 借りられずにいたのですが、先日行った古本屋の100円棚で目出度くゲット。 比較的きれいな本だったのでな…

喜国雅彦・国樹由香「本格力 本棚探偵のミステリ・ブックガイド」(講談社)

コロナ自粛で図書館が休館になり、図書館本をすべて読みきって返してしまった 為、多分二十年以上ぶりくらいに手元に図書館の本がゼロになりました。予約本 も回って来ていたけれど、やっていないものは仕方がない。ということで、現在 自宅本棚の積ん読本を…

キタハラ「熊本くんの本棚 ゲイ彼と私とカレーライス」(KADOKAWA)

全く何の予備知識もなく、タイトルに惹かれて借りてみた作品。タイトルに 本棚って入ってるってことは、本に関係するお話かなぁと思って。副題の ゲイ彼ってとこにちょっと引っかかったのですけど^^;ただ、この副題、 カレーライスはそんなに必要だったか…