ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

さ行の作家

雫井脩介「互換性の王子」(水鈴社)

初の雫井小説。意外に思われる方もいるかもしれませんが、今まで何となく避けて 来た作家さんなんですよね^^;『火の粉』が話題騒然となった時、予約が多かった せいだったか読み逃して、そのままなんとなく敬遠する作家さんになってしまって ました。では…

須藤古都離「ゴリラ裁判の日」(講談社)

第64回メフィスト賞受賞作。久しぶりのメフィスト賞。最近はノベルスではなく 単行本で出ているんですかね?私の中では、メフィスト賞=講談社ノベルスって イメージなので、読んでいてメフィスト賞って感じが全然しなかったのですけども。 ブログ友達のゆ…

坂木司「アンと幸福」(光文社)

和菓子のアンシリーズ待望の新作。前作から三年が経っているそう。大好きな シリーズなので、読むのをとっても楽しみにしていました。期待に違わず、 今回も面白かった~。デパ地下の和菓子屋『みつ屋』でのアルバイトも板について 来たアンちゃん。大好きな…

鈴木るりか「星に願いを」(小学館)

田中さんシリーズ最新刊。二作の中編が入ってます。今回も良かったな~。って いうか、今までの作品の中に散りばめられた伏線をこの一作で回収したって 感じ。二作目で出て来た花実ちゃんの実のおばあさんが、なぜあんなに突然 二人の前に現れたのか(表向き…

坂井希久子「粋な色 野暮な色 江戸彩り見立て帖」(文春文庫)

江戸版のカラーコーディネーター(色見立て師)お彩が活躍する、シリーズ第三弾。 前作で、塚田屋の主人・刈安から、流行色を作り出してみろと無理難題をふっかけ られたお彩と右近。出来なければお彩は職を失い、右近は塚田屋を去らねば ならない。焦るお彩…

瀬尾まいこ「私たちの世代は」(文藝春秋)

瀬尾さん最新刊。この間の辻村さんに続いて、こちらもコロナ禍真っ只中の世の中 で生きる少女たちを描いた作品。こちらは、小学三年生の時にコロナが始まって、 がらりと人生が変わってしまった少女二人の視点から語られます。母子家庭で 育った冴は、母親が…

下村敦史「逆転正義」(幻冬舎)

下村さん最新刊。王様のブランチで紹介されていて、これは面白そう!と早々に 予約してありました。ブランチで紹介されちゃったから予約すごそうだよなぁと 思ってたけど、思ったよりは早く回って来て良かったです。 うん、面白かった!正しいと思ったことが…

標野凪「本のない、絵本屋クッタラ おいしいスープ、置いてます」(ポプラ文庫)

少し前にこの作者の、喫茶ドードーシリーズの二作目を読んだのですが、同じ時期 に予約してあった作品。なんとなくほのぼのして面白そうなタイトルだったので 予約してありました。 札幌にある『本のない絵本屋、クッタラ』は、文字通り本を置いてない絵本屋…

桜庭一樹「彼女が言わなかったすべてのこと」(河出書房新社)

桜庭さん最新刊。パラレルワールドの世界で繋がった友人同士の交流を描いた、 少し変わった作品でした。主人公の小林波間は、ある日、御茶ノ水で通り魔事件に 遭遇する。現場が騒然とする中、偶然大学時代の友人中川くんと再会する。体調 の悪い波間を見かね…

白石昌則「帰ってきた生協の白石さん」(講談社)

18年ぶりに帰って来た生協の白石さん。図書館の新着案内で見かけて、おー、 なつかしい~!と思って借りてみました。みなさん知っているかなぁ。昔、 話題になった生協の白石さんの本。大学生協の「ひとことカード」に書かれた 質問や要望に、生協職員の白…

標野凪「こんな日は喫茶ドードーで雨宿り。」(双葉文庫)

ちょいちょい、新聞広告で見かけて気になっていた作品。タイトルを漠然としか 覚えていなかった為、図書館の新着図書でタイトルを見かけて予約してみたの だけれど、読み始めてこれが二作目だと気づきました。またやってしまった・・・。 薄いし、一話目まで…

櫻田智也「サーチライトと誘蛾灯」(東京創元社)

久しぶりのミステリ・フロンティア作品。梓崎優さんの新作が出るって予定は どうなったんだろ?心待ちにしているのになぁ。このレーベルの作品は良作が 多いので、かつては出る度に手にとっていた時期もあったのですが、最近では 全然追いつけなくなってしま…

下村敦史「ガウディの遺言」(PHP研究所)

下村さん最新作。ここ数作は遠ざかっていたのですが、これはタイトルや内容が 面白そうだったので借りてみました。スペインは随分前に旅行したことがあって、 もちろんサグラダ・ファミリアもカサ・ミラもグエル公園も行きました(カサ・ミラ はバスの中から…

阿津川辰海/斜線堂有紀「あなたへの挑戦状」(講談社)

新進気鋭のミステリ作家二人による豪華な共作ミステリー。タイトルから、読者 への挑戦状が入ったミステリーなんだろうな、と期待しながら読みました。 確かに付属でカードに書かれた『あなたへの挑戦状』が入っていました(二通)。 図書館本ですが、ちゃん…

坂井希久子「朱に交われば 江戸彩り見立て帖」(文春文庫)

江戸版カラーコーディネーターのお仕事小説第二弾。一作目がとても面白かったので、 二巻を読むのを楽しみにしていました。 謎の京男・右近の紹介で、右近が働く呉服屋・塚田屋で色見立ての仕事をすることに なったお彩。しかし、お彩を雇うことが面白くない…

桜庭一樹「紅だ!」(文藝春秋)

桜庭さん最新刊。少し前にエッセイと、その前にエッセイと小説のあいのこみたいな 作品は読んだけれど、桜庭さんの純粋なフィクションの小説(変な表現^^;)は 久しぶりでした。文章とかキャラとか、あー、桜庭さんだなぁ、って感じの作品 でしたねぇ。2…

瀬尾まいこ「掬えば手には」(講談社)

瀬尾さん最新作。ああ、今回も良かったなぁ。主人公の梨木匠は、中学三年の時に ある特殊能力を身に着けた。その時から、平凡な自分が非凡だと感じられることが、 匠にとっての心の拠り所となった。大学生になった匠は、口が悪く他人に悪態 ばかりついている…

坂木司「ショートケーキ。」(文藝春秋)

ショートケーキに纏わる短編集。5作の短編が収録されています。前半の三つは はっきり関連性のわかる連作になっていて、後半二つはリンクはあるものの、 単独でも読める作品。全部の作品にショートケーキが出て来ることも共通して いますけれどね。 私は甘…

里見蘭「古書カフェすみれ屋とランチ部事件」(だいわ文庫)

古書店とカフェが一緒になったお店、古書カフェすみれ屋シリーズ第三弾。大好きな シリーズだったので、ようやく三作目が出てくれて嬉しい。元書店員のすみれが 開いたカフェ、すみれ屋には、古書店スペースが併設されている。ここは、好きな 本を読みながら…

瀬尾まいこ「夏の体温」(双葉社)

瀬尾さん最新作。瑞々しさ全開で、安定の瀬尾さんワールド。派手な展開は一切 出てこないけど、じわじわと心に優しさが満たされるような、素敵な作品でした。 二作の中編と、国語の教科書に掲載されたという掌編一篇が収録されています。 どれも良かったなぁ…

鈴木るりか「落花流水」(小学館)

鈴木るりかさん最新作。年に1冊ペース、ちゃんと守っていてすごいです。 るりかさんも今年の春から大学生になられたそうで。この作品は高校生最後に なるんですね。っていうか、受験勉強しながらこれ書いていたのか・・・ すごい人だな。相変わらず、高校生…

榊林銘「あと十五秒で死ぬ」(東京創元社)

ゆきあやさんの記事で興味を引かれて予約した作品。一年くらい待ったような^^; ようやっと読めました。久しぶりにミステリ・フロンティアの作品を読んだなぁ。 初期の頃はよっぽど苦手そうな題材じゃない限りは、なるべく読むように頑張って いたのだけれ…

坂木司「楽園ジューシー」(KADOKAWA)

随分前に出た沖縄の安ホテルを舞台にした『ホテルジューシー』の続編。まさか、 続編が出るとは思いませんでした。読んだの前過ぎて、前作の内容全然覚えて なかったけど^^;覚えてるのは、沖縄のてーげーな雰囲気満載だったこと くらいかな。 記事上げる…

桜庭一樹「少女を埋める」(文藝春秋)

久しぶりの桜庭さん。実は少し前にコロナ禍の日常を綴ったエッセイ集も一度は 借りて回って来ていたのだけれど、予約ラッシュ中にぶち当たってしまい、 エッセイを後回しにしていたら、結局泣く泣く読めずに返す羽目になってしまった。 その前に出た長編の『…

斜線堂有紀「廃遊園地の殺人」(実業之日本社)

前回、『楽園とは探偵の不在なり』を読んで、かなり厳しい評価を下した作家さん だったのですが、評判が良さそうなので、もう一度チャレンジしてみました。 う、ううーーーむ。なんか今回も絶妙な感じで微妙・・・(日本語おかしいぞ)。 というか、今回もと…

坂井希久子「たそがれ大食堂」(双葉社)

デパートの最上階にある、存続危機に瀕した大食堂の立て直しに奮闘する従業員 たちを描いたお仕事小説。 最近お気に入りの作家になりつつある坂井さんの新刊。老舗デパートの再建もの というと、テーマ的にはそんなに目新しさはないですが(村山早紀さんの『…

坂上秋成「紫ノ宮沙霧のビブリオセラピーー夢音堂書店と秘密の本棚―」(新潮文庫nex)

全く何の予備知識もなかったのですが、図書館の新着案内でタイトルを見かけて、 面白そうだと思って借りてみました。副題に書店がついているし、本好きなら 面白く読めそうな内容っぽかったので(図書館とか書店ものに弱いw)。 受け取って、表紙のラノベっ…

坂井希久子「色にいでにけり 江戸彩り見立て帖」(文春文庫)

最近お気に入りの坂井さん。これは苦手な時代物ではあるのですが、以前に アンソロジーで一話目に当たる短編を読んだ時とても面白かったので、それが シリーズ化され、一冊にまとまったと知って、読むのを楽しみにしていました。 火事によって視力を失った元…

小路幸也「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード 東京バンドワゴン」(集英社)

シリーズ第16弾。年に一度のお楽しみって感じですね(しゃばけシリーズ同様)。 お盆に帰る親戚の家って感じでしょうか。ただ、今回の舞台は遠く離れたイギリス。 シリーズ内ではまだコロナは反映されていない様子で、普通にイギリスに行って 帰って来れる…

坂井希久子「雨の日は、一回休み」(PHP研究所)

『妻の終活』がなかなか面白かったので、図書館の新刊情報で見かけて予約して みました。中年以上の社畜おじさんたちの悲哀を描いた短編集。バブルを経験した おじさんサラリーマンならではの、今の時代の生きにくさがリアルに描かれていて、 時にイラっと、…