ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

さ行の作家

坂井希久子「朱に交われば 江戸彩り見立て帖」(文春文庫)

江戸版カラーコーディネーターのお仕事小説第二弾。一作目がとても面白かったので、 二巻を読むのを楽しみにしていました。 謎の京男・右近の紹介で、右近が働く呉服屋・塚田屋で色見立ての仕事をすることに なったお彩。しかし、お彩を雇うことが面白くない…

桜庭一樹「紅だ!」(文藝春秋)

桜庭さん最新刊。少し前にエッセイと、その前にエッセイと小説のあいのこみたいな 作品は読んだけれど、桜庭さんの純粋なフィクションの小説(変な表現^^;)は 久しぶりでした。文章とかキャラとか、あー、桜庭さんだなぁ、って感じの作品 でしたねぇ。2…

瀬尾まいこ「掬えば手には」(講談社)

瀬尾さん最新作。ああ、今回も良かったなぁ。主人公の梨木匠は、中学三年の時に ある特殊能力を身に着けた。その時から、平凡な自分が非凡だと感じられることが、 匠にとっての心の拠り所となった。大学生になった匠は、口が悪く他人に悪態 ばかりついている…

坂木司「ショートケーキ。」(文藝春秋)

ショートケーキに纏わる短編集。5作の短編が収録されています。前半の三つは はっきり関連性のわかる連作になっていて、後半二つはリンクはあるものの、 単独でも読める作品。全部の作品にショートケーキが出て来ることも共通して いますけれどね。 私は甘…

里見蘭「古書カフェすみれ屋とランチ部事件」(だいわ文庫)

古書店とカフェが一緒になったお店、古書カフェすみれ屋シリーズ第三弾。大好きな シリーズだったので、ようやく三作目が出てくれて嬉しい。元書店員のすみれが 開いたカフェ、すみれ屋には、古書店スペースが併設されている。ここは、好きな 本を読みながら…

瀬尾まいこ「夏の体温」(双葉社)

瀬尾さん最新作。瑞々しさ全開で、安定の瀬尾さんワールド。派手な展開は一切 出てこないけど、じわじわと心に優しさが満たされるような、素敵な作品でした。 二作の中編と、国語の教科書に掲載されたという掌編一篇が収録されています。 どれも良かったなぁ…

鈴木るりか「落花流水」(小学館)

鈴木るりかさん最新作。年に1冊ペース、ちゃんと守っていてすごいです。 るりかさんも今年の春から大学生になられたそうで。この作品は高校生最後に なるんですね。っていうか、受験勉強しながらこれ書いていたのか・・・ すごい人だな。相変わらず、高校生…

榊林銘「あと十五秒で死ぬ」(東京創元社)

ゆきあやさんの記事で興味を引かれて予約した作品。一年くらい待ったような^^; ようやっと読めました。久しぶりにミステリ・フロンティアの作品を読んだなぁ。 初期の頃はよっぽど苦手そうな題材じゃない限りは、なるべく読むように頑張って いたのだけれ…

坂木司「楽園ジューシー」(KADOKAWA)

随分前に出た沖縄の安ホテルを舞台にした『ホテルジューシー』の続編。まさか、 続編が出るとは思いませんでした。読んだの前過ぎて、前作の内容全然覚えて なかったけど^^;覚えてるのは、沖縄のてーげーな雰囲気満載だったこと くらいかな。 記事上げる…

桜庭一樹「少女を埋める」(文藝春秋)

久しぶりの桜庭さん。実は少し前にコロナ禍の日常を綴ったエッセイ集も一度は 借りて回って来ていたのだけれど、予約ラッシュ中にぶち当たってしまい、 エッセイを後回しにしていたら、結局泣く泣く読めずに返す羽目になってしまった。 その前に出た長編の『…

斜線堂有紀「廃遊園地の殺人」(実業之日本社)

前回、『楽園とは探偵の不在なり』を読んで、かなり厳しい評価を下した作家さん だったのですが、評判が良さそうなので、もう一度チャレンジしてみました。 う、ううーーーむ。なんか今回も絶妙な感じで微妙・・・(日本語おかしいぞ)。 というか、今回もと…

坂井希久子「たそがれ大食堂」(双葉社)

デパートの最上階にある、存続危機に瀕した大食堂の立て直しに奮闘する従業員 たちを描いたお仕事小説。 最近お気に入りの作家になりつつある坂井さんの新刊。老舗デパートの再建もの というと、テーマ的にはそんなに目新しさはないですが(村山早紀さんの『…

坂上秋成「紫ノ宮沙霧のビブリオセラピーー夢音堂書店と秘密の本棚―」(新潮文庫nex)

全く何の予備知識もなかったのですが、図書館の新着案内でタイトルを見かけて、 面白そうだと思って借りてみました。副題に書店がついているし、本好きなら 面白く読めそうな内容っぽかったので(図書館とか書店ものに弱いw)。 受け取って、表紙のラノベっ…

坂井希久子「色にいでにけり 江戸彩り見立て帖」(文春文庫)

最近お気に入りの坂井さん。これは苦手な時代物ではあるのですが、以前に アンソロジーで一話目に当たる短編を読んだ時とても面白かったので、それが シリーズ化され、一冊にまとまったと知って、読むのを楽しみにしていました。 火事によって視力を失った元…

小路幸也「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード 東京バンドワゴン」(集英社)

シリーズ第16弾。年に一度のお楽しみって感じですね(しゃばけシリーズ同様)。 お盆に帰る親戚の家って感じでしょうか。ただ、今回の舞台は遠く離れたイギリス。 シリーズ内ではまだコロナは反映されていない様子で、普通にイギリスに行って 帰って来れる…

坂井希久子「雨の日は、一回休み」(PHP研究所)

『妻の終活』がなかなか面白かったので、図書館の新刊情報で見かけて予約して みました。中年以上の社畜おじさんたちの悲哀を描いた短編集。バブルを経験した おじさんサラリーマンならではの、今の時代の生きにくさがリアルに描かれていて、 時にイラっと、…

櫻井とりお「図書室の奥は秘密の相談室」(PHP研究所)

以前読んだ『虹いろ図書館のへびおとこ』が結構印象的だった櫻井さんの新作。 『虹色図書館~』に続編が出てたみたいなんだけど、全然気づかなかった^^; 図書館に入っているのだろうか・・・今度チェックしておかなくては。 今回は学園の図書室が舞台。必…

瀬尾まいこ「その扉をたたく音」(集英社)

瀬尾さん最新刊。あ~~、今回も良かった~~~。めちゃ良かった~。やっぱ 瀬尾さん好きだー。 『君が夏を走らせる』に続く、『あと少し、もう少し』のスピンオフ作品。 今回は渡部くんが登場。といっても、あんまり覚えてなかったんだけど(おい)。 過去…

下村敦史「ヴィクトリアン・ホテル」(実業之日本社)

下村さん最新作。老朽化による改築の為、明日から休業する老舗の高級ホテル 『ヴィクトリアン・ホテル』。伝統あるホテル最後の一夜を過ごす為、様々な 宿泊客が訪れ、それぞれの運命が動き出す――。 老舗のホテルを舞台に、一夜のうちに繰り広げられる群像ス…

千田理緒「五色の殺人者」(東京創元社)

第30回鮎川哲也賞受賞作。鮎哲賞は読んだり読まなかったりなんですけども、 これは内容紹介見て面白そうだと思ったので借りてみました。介護施設『あずき荘』 で介護士をしている明治瑞希(メイ)は、ある日利用者が撲殺されて倒れている のを発見する。逃…

坂井希久子「妻の終活」(祥伝社)

ブログ友達のわぐまさんから、随分前にお薦めして頂いていた作品。予約が多くて 大分待たされましたね~。坂井さんの作品は、アンソロジーで短編しか読んだことが なく、ほぼ初めましてに近い状態。でも、アンソロジーで読んだ時かなり高評価 だった覚えがあ…

坂木司「アンと愛情」(光文社)

大好きなアンちゃんシリーズ最新作。今回も楽しかったなぁ。そして、和菓子が 美味しそうだった・・・!!!ちょうどお正月に読んでいて、親戚に渡すお年賀 を買いにデパ地下に行ったので、ついつい和菓子に目が行っちゃいました。 このシリーズ読むと、あん…

鈴木るりか「私を月に連れてって」(小学館)

待っていた鈴木るりかさんの最新作。『さよなら田中さん』シリーズ第三弾でした。 わーい。今回も良かったです。るりかさん、今は高校二年生になられたのですね。 というか、まだ現役高校生なのか。相変わらず、取り上げる題材が十代とは思えない なぁ。今回…

下村敦史「同姓同名」(幻冬舎)

下村さん最新作。下村さんの作品は読んだり読まなかったりで、本書も予約するか 迷っていた作品だったのですが、王様のブランチの本コーナーで紹介されていて 興味を引かれたので、予約してみました。 世間を震撼させた幼女惨殺事件が起きた。捕まった犯人は…

瀬尾まいこ「夜明けのすべて」(水鈴社)

瀬尾さん最新作。社員6名の小さな会社、栗田金属で働く28歳の藤沢美沙は、 月に一度、PMS(月経前症候群)の症状に悩まされていた。生理の前になると、 どうしてもイライラが抑え切れず、周りの人に当たってしまう。職場の人たち にはある程度の理解は得…

斜線堂有紀「楽園とは探偵の不在なり」(早川書房)

全く予備知識のない作家さんだったのですが、読書メーターの『今読みたい本 ランキング』で1位になっていて、気になったので借りてみました。 ・・・うーむ。なんというか、いろんな意味でB級感満載の作品だった。ハード カバーの単行本体裁だけど、正直、…

下村敦史「コープス・ハント」(角川書店)

久々下村さん。割とコンスタントに新刊が出ていて、最初の頃はきちんと 追いかけられていたのですが、途中からぽつぽつ読み逃しが出て来るように なりました。でも、これはどっかで取り上げられていて面白そうだったので、 借りてみました。 八人の女性を猟…

白石睦月「母さんは料理がへたすぎる」(ポプラ社)

はじめましての作家さん。図書館の新刊情報で見かけて、タイトルが気になった ので借りてみました。ポプラ社からの出版ということで予想はしていましたが、 やっぱりジュヴナイルというか、YA向け作品でした。 父親を事故で亡くした家族のお話。一話ごとに主…

櫻井とりお「虹いろ図書館のへびおとこ」(河出書房新社)

新刊書店でやたらに平積みで大プッシュされていた本。表紙の可愛らしさと タイトルの不可思議さと、帯の辻村(深月)さん絶賛の文句に惹かれて、 リクエストしてみました。どんな内容なのか、手に取るまで全く予想が つかなかった。読み始めて、まさかの児童…

七月隆文「ケーキ王子の名推理4」(新潮文庫nex)

シリーズ第四弾。早いっ。高校生にして一流のパティシエを目指すクールな少年と、 スイーツ大好きな女子高生が活躍する、甘いスイーツ青春小説。 前作でコンクールに優勝した未羽と颯人は、副賞であるパリ研修で、フランスの パリにやって来た。パリを代表す…