ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

あ行の作家

歌野晶午「首切り島の一夜」(講談社)

歌野さん最新作。タイトルから本格ミステリ色がぷんぷん漂っていたので、非常に 期待して読みました。孤島の宿で四十年ぶりに行われる同窓会を巡る群像ミステリー。 一章ごとに、そこに集まった七人を一人づつ取り上げて、同じ一夜をどう過ごしたか が綴られ…

青山美智子 絵・U-ku 「マイ・プレゼント」(PHP研究所)

詩のような掌編のような、青山さんの短い文章に、『赤と青とエスキース』でも カバー絵を担当されたU-kuさんが挿絵を添えた、まさにプレゼントに相応しい 一作。2~30分もあれば全部読めちゃいますが、文章も絵もとっても素敵でした。 U-kuさんは新進気鋭…

織守きょうや「学園の魔王様と村人Aの事件簿」(角川書店)

最近人気の織守きょうやさんの学園ミステリー。話題になっている『花束は毒』 が人気で読めそうにもないので、予約の少なそうなこちらから手をつけてみました。 予約本が立て込んでいる時だったのだけど、一話読んでみたら面白かったので、 全部読み通してし…

秋川滝美「居酒屋ぼったくり おかわり!3」(アルファポリス)

居酒屋ぼったくり おかわり!シリーズ第三弾。今回は、妹の馨と夫の哲君夫婦の お話が中心。美音さんと要さん夫婦の新婚いちゃいちゃシーンもちょいちょい 挟まってますが(笑)。お互いに尊敬し合って、ラブラブなので、当てられっぱなし でした^^; 反面…

相沢沙呼「invertⅡ 覗き窓の死角」(講談社)

城塚翡翠シリーズ第三弾。invertシリーズ第二弾とも言うのかな?二作収録されて いまして、どちらも倒叙ミステリ。まぁ、一作目は少しひねってあるので、厳密に 倒叙ミステリって言っていいのか微妙なところではありますが。 ドラマ化スタートに合わせて新作…

朝井リョウ「そして誰もゆとらなくなった」(文藝春秋)

朝井さんの最新エッセイ。三部作のラストだそう。一作目まだ読めてないけど、 前作がとても面白かったので、読むの楽しみにしてました。 いやー、もう、お腹痛くなるくらい笑いました。朝井さん、なんでこんなに 面白い経験ばっかりしてるんですか!?ビロウ…

歌田年「紙鑑定士の事件ファイル 偽りの刃の断罪」(宝島社)

個人的に一作目が面白かったので、二作目も手にとってみました。今回は中編が 三作入った中編集。前作で紙鑑定士渡部のバディとして活躍したプラモデル造形家 の土生井に代わり、今回のバディはフィギュア作家の團。土生井のキャラも好き だったので、大幅に…

秋吉理香子「終活中毒」(実業之日本社)

秋吉さん新作。以前に読んだ『婚活中毒』に続いて、今回のテーマは終活。四人の 終活話が収録されています。どれも面白かった。救いのないオチ、心温まるオチ、 グッと来るオチ、ほろっとさせてくれるオチ・・・同じ終活をテーマにしていても、 読後感がどれ…

朝倉秋成「俺ではない炎上」(双葉社)

話題になっている『六人の嘘つきな大学生』が、あまりにも予約数が多いので 借りられない為、二作目のこちらから読むことになりました。 SNS上で自分のアカウントを乗っとられ、『女子大生殺害犯』として 炎上し、実名も顔写真も世間にさらされ、逃亡せざる…

大山誠一郎「時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2」(実業之日本社)

アリバイ崩しに特化したミステリ短編集、シリーズ第二弾です。前作が面白かった ので、読むのを楽しみにしていました。浜辺美波ちゃん主演でドラマ化もされました よね。キャラクターが原作と大幅に違っていて、違和感めっちゃありましたけど^^; (なぜか…

宇佐見りん「くるまの娘」(河出書房新社)

『推し、燃ゆ』で芥川賞を受賞された宇佐美さんの受賞後一作目。実は『推し~』 は読んでません。予約多くって諦めたのもあるし、他のブロガーさんの感想読んで たら、自分好みっぽくないなぁと思ったから。本書は、王様のブランチで取り上げ られていて、気…

青柳碧人「ナゾトキ・ジパング」(小学館)

青柳さん最新刊。素行も悪く成績は振るわないが学生からの人望が厚い秀次は、 春から精南大学男子寮の寮長となった。そんな秀次は、所属するゼミの雄島教授 の陰謀で、この春からアメリカからの留学生、ケビン・マクリーガルと同室になり、 世話を任された。…

飴村行「空を切り裂いた」(新潮社)

久々飴村さん。そういえば、粘膜シリーズを多分、二作くらい読み逃しているん ですよね・・・出版当時図書館に入ってくれなくって。今は入っているのかな?? まぁ、買ってもいいんですけどね。文庫だし。 で、最近さっぱり新刊出さないなぁと心配していたと…

伊坂幸太郎「マイクロスパイ・アンサンブル」(幻冬舎)

伊坂さんの新刊。二つの世界が交互に描かれる、最近の伊坂作品では割合多い 構成の作品。 もともと、猪苗代湖で毎年開催されていた『オハラ☆ブレイク』という音楽と アートのイベントで配られる小冊子に寄稿されていた作品だそうな。それを一つに まとめて、…

乙一「さよならに反する現象」(角川書店)

作家生活25周年を記念して刊行された作品集。5作の短編が収録されています。 ホラーよりの作品が多かったかな?とはいえ、あまり怖くはなかったですが。 全体的にちょっと物足りなさを感じる作品が多かったなぁ。天才乙一の片鱗は あるものの、どうも食い…

一穂ミチ「砂嵐に星屑」(幻冬舎)

テレビ局を舞台に繰り広げられる春夏秋冬、4つの物語集。 一作目の『<春>資料室の幽霊』は、社内不倫の末、東京から大阪に異動になった 四十代の女子アナウンサー邑子の物語。異動で古巣の大阪に戻って来たが、社内 では腫れ物扱いで居心地が悪い。すると…

彩瀬まる「新しい星」(文藝春秋)

彩瀬さんの最新作。ここ何作か遠ざかっていた彩瀬作品ですが、本書は巷の評判が よろしいようなので予約してありました。確かテレビでも紹介されていたような。 大学の合気道部で仲間だった四人――青子、茅乃、玄也、卓馬を軸にした、 喪失と再生の物語。一話…

恩田陸「月曜日は水玉の犬」(筑摩書房)

土曜日、日曜日に続けて、曜日タイトルエッセイ第三弾。一応これで打ち止めらしい ですが、あと曜日は4つありますからね~。エッセイ的なものがたまったら、また 続きが出るかもしれませんね。 鮮明な夢のお話や、映画のお話なども入っていますが、概ね書評…

乙一「一ノ瀬ユウナが浮いている」(集英社)

乙一さん最新作。久しぶりにオリジナルの乙一作品だ!と嬉々として読んでいたの ですが、後で調べたら、映画『サマーゴースト』の姉妹編という位置づけの作品 らしいです。『サマーゴースト』は映画も原作も知らない為、どこがどう姉妹編 なのか全然わからな…

大山誠一郎「記憶の中の誘拐 赤い博物館」(文春文庫)

『赤い博物館』シリーズ第二弾。とても好きな作品だったので、続編が出て 嬉しい。少し前にアンソロジーで一作読んでいたので、もしかして二作目出る かも?とは期待してたんですけどね。 未解決の犯罪事件の遺留品や書類を収蔵する警視庁の犯罪資料館、通称…

池井戸潤「民王 シベリアの陰謀」(角川書店)

ドラマ化もされた『民王』の続編。一作目読んだのがかなり前で、ドラマも ほとんど観てなかったから、内容すっかり忘れちゃってました。確か、首相と 息子の中身が入れ替わったんだったよな~ってくらいしか覚えてなかった^^; まぁ、それでも特に問題はな…

伊坂幸太郎「ペッパーズ・ゴースト」(朝日新聞出版)

伊坂さん最新作。予約に乗り遅れてしまったので、大分待たされました。なかなか 共感しずらい作品だったかなぁ、というのが正直な感想。飛沫感染によって、 相手の未来を『先行上映』して見ることが出来る特殊能力を持つ国語教師の檀は、 教え子が書いたとい…

一穂ミチ「パラソルでパラシュート」(講談社)

『スモールワールズ』で人気を博した一穂さんの新刊。大手企業の受付嬢として 働く29歳の契約社員、美雨。契約社員として働けるのも、あと1年。恋人も おらず、将来も見えず、冴えない日常を淡々と過ごしていたある日、同僚から 譲られて何気なく訪れたコ…

恩田陸「愚かな薔薇」(徳間書店)

恩田さん最新長編。600ページ近い作品なので、さすがに読むのに時間が かかりました。とはいえ、リーダビリティは抜群なので、先へ先へとページが 進んで行ったのは間違いのないところでしたが。恩田版ダークファンタジー という感じでしょうか。現代版の…

今野敏「探花 隠蔽捜査9」(新潮社)

待望のシリーズ最新巻。今回も面白くて、あっという間に読み終わってしまった。 これの前に読んでいた有栖川さんの作品が、情景描写が多くて、結構読むのに時間 かかったので、余計に読みやすく感じたのかも。事件もスピーディに進むし、 竜崎はぐだぐだ余計…

有栖川有栖「捜査線上の夕映え」(文藝春秋)

火村シリーズ最新長編。このシリーズは、個人的には短編の方が好きなのですけれど。 今回の事件の性質自体も、短編でも成立しそうなものでしたし。もっとシンプルに短く 書こうと思えば、いくらでも出来た作品だと思いました。ただ、これを長編で 書いたこと…

太田忠司「鬼哭洞事件」(東京創元社)

ほんっとうに久しぶりの狩野俊介君シリーズ。このシリーズは、初期作品の数作 しか実は読んでいなくて、自分でもどれを読んでいるのか全く覚えていなかったり します。でも、久しぶりに俊介君の新作が出たということを図書館新作情報で 知り、懐かしくなって…

秋川滝美「ひとり旅日和 運開き!」(角川書店)

シリーズ第三弾。前作でコロナ禍になり、今後日和のひとり旅はどうなってしまう のかなぁと心配していましたが、案の定、今回もその暗い影の影響は出ています。 ただ、緊急事態宣言は解除されている時期の話で、できる限りの感染対策を取って、 旅する様子が…

顎木あくみ「わたしの幸せな結婚 二」(富士見L文庫)

シリーズ第二巻。一巻読んだ時すぐに予約したのですが、蔵書一冊らしく、 かなり待たされました。前作の内容忘れかけちゃってるけど、まぁ、なんとなく 覚えてるからいいかって感じで読みました(おい)。 今回は、婚約者である清霞を助ける為、美世の能力が…

青山美智子「赤と青とエスキース」(PHP研究所)

青山さん話題の最新作。オーストラリアのメルボルンに留学した日本人女性が、 そこで出会った青年から、友人の画家の絵のモデルになってほしいと頼まれる ところから物語が始まります。そこで青年の友人が描いたのは、絵を描く前の下絵、 いわゆる、エスキー…