ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

た行の作家

友井羊「スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 巡る季節のミネストローネ」(宝島社文庫)

シリーズ第8弾。もう8巻なんですね~。そして、8冊目にして、ついに主人公 の理恵さんが、スープ屋しずくの店主・麻野さんに告白しました。長かった ですねぇ・・・。しかし、冒頭・プロローグの時点で告白した理恵さんでしたが、 『少し時間がほしい』と…

友井羊「100年のレシピ」(双葉社)

友井さん最新刊。料理が下手なことが理由で彼氏に振られた理央は、料理上手に なれれば彼の気持ちが戻って来るかもしれないと考え、有名な料理研究家の 大河弘子が創設した料理学校に通うことに。そこで理央は、大河弘子の曾孫である 翔吾と出会う。高校を卒…

滝沢カレン「馴染み知らずの物語」(ハヤカワ新書)

こちらもブランチで紹介されていた作品。滝沢カレンちゃんが結構好きなので、 興味を惹かれて借りてみました。カレンさんが、タイトルとざっくりした 概要だけを聞いて、あらたに自分で考えだした物語の数々をまとめた一冊。 取り上げられた作品をざっと紹介…

千早茜「マリエ」(文藝春秋)

千早さん最新作(かな?)。結婚や夫婦について、いろいろ考えさせられる作品 でしたね。 主人公の桐原まりえは、40歳を目前にして夫から離婚を切り出される。夫の 理由は、『恋愛したいから』。好きな人がいるでもなく、恋愛したいという理由に 納得がい…

千早茜「透明な夜の香り」(集英社文庫)

少し前に読んだ『赤い月の香り』の一作目。前回読んだのが続編だと知らずに 読んだ為、文庫が新着図書に載っていたので、この機会に、と借りてみました。 前作で登場した謎の人物・一香が主人公として登場。なるほど、天才調香師の 朔と一香の過去には、こう…

辻村深月「この夏の星を見る」(角川書店)

辻村さん最新作。少し前にアンソロジーか何かでこの作品のスピンオフを読んで いて、本編を読めるのをとても楽しみにしていました。その時から良さそうな 雰囲気がぷんぷんしていたからね! いやー、期待に違わぬ良作でしたねぇ。これは、コロナ禍でたくさん…

千早茜「赤い月の香り」(集英社)

久しぶりの千早さん。結構刊行ペースが早いので、途中で追いつけなくなって、 読んだり読まなかったりになってしまった。これは図書館の新刊情報であらすじ みかけて、面白そうだと思ったので予約してみました。 うん、これ、めっちゃ好みだった!ひょんなこ…

辻村深月「Another side of 辻村深月」(角川書店)

一冊まるごと辻村深月を特集したファン必見のガイドブック。書き下ろし短編、 ご自身による全著作解説、伊坂さん宮部さんとのスペシャル対談、各著名人 からの豪華メッセージ、未収録短編などなど、とにかく読みどころ満載。辻村 ファンならどこを読んでも楽…

高野和明「踏切の幽霊」(文藝春秋)

久しぶりの高野さん。新着情報で名前を見かけて嬉しかったです。とはいえ、話題に なった『ジェノサイド』は結局未だに読んでないのですけども・・・^^; 意気揚々と読み始めたものの、物語が淡々と進んで行くせいか、なかなか物語に 入って行けないまま読…

知念実希人「優しい死神の飼い方」(光文社文庫)

新着図書で文庫版が入った際に、あらすじ読んで面白そうだったので借りてみました。 知念さんは『硝子の塔の殺人』が面白かったので、ちょっとづつ読んでいけたら いいなぁと思っている作家さんのひとり。もともとは医療ミステリー系の作品が 多い方のようで…

辻村深月「嘘つきジェンガ」(文藝春秋)

辻村さん最新作。詐欺に纏わる三つの中編集。一作目のロマンス詐欺のやつだけ アンソロジーかなんかで既読でした。ざっくりしか覚えてなかったから、再読 出来て良かったです。まぁオチとかだいたい覚えていたけれどね。 詐欺の話ばかりなので救いのないオチ…

寺地はるな「カレーの時間」(実業之日本社)

はじめましての作家さん。確かこれもブランチで取り上げられていたのと、新着 図書の作品紹介文が面白そうだったので予約してみました。ブロ友さんのところで 何度かお見かけした作家さんだしなーとも思いましたしね。 思った内容とは大分違っていましたが、…

辻堂ゆめ「二重らせんのスイッチ」(祥伝社)

これは自分がなぜ予約したのかよく覚えてないのですが、多分ブランチ辺りで 紹介されてて興味持ったからだと思います。多分、はじめましての作家さん。 突然、何の身に覚えもない強盗殺人容疑で逮捕されてしまった主人公、桐谷雅樹。 無実を主張するが、警察…

辻村深月「レジェンドアニメ!」(マガジンハウス)

『ハケンアニメ!』スピンオフ。映画結構評判良いみたいですね(って、まだ 公開してるのかな?終わっちゃった?)。映画も観てないし、本読んだのも結構 前なんで、すっかり登場人物とか忘れちゃってました^^;いや、もちろん 主役の香屋子さんとか王子監…

恒川光太郎「化物園」(中央公論新社)

ほんっとうに久しぶりの恒川さん。初期の頃は大好きでめっちゃ追いかけてたの ですが、途中から追いきれなくなって、なかなか手が出せなくなってしまいました。 世界観は相変わらず好みそうなものが多かったのですけれど・・・。 これは、タイトルとか表紙で…

高田崇史「QED 神鹿の棺」(講談社ノベルス)

QEDシリーズ最新刊。今回の舞台は茨城の東国三社(鹿島神宮・香取神宮・息栖神 社)。私の両親の田舎がどちらも茨城なので、鹿島神宮は何度か行ったことがあり まして、数年前に両親と田舎に行った時にも、途中で寄って参拝して行ったことを 思い出して懐し…

友井羊「スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 朝食フェスと決意のグヤーシュ」(宝島社文庫)

シリーズ第7弾。コンスタントに続きが出てくれて、ファンとしては嬉しい限り。 今回は、会社主催の朝食フェスの責任者となった理恵が、フェス開催の為に奔走 するお話。目当てのお店に出店依頼したり、会場探しをしたり、当日は責任者 としてフェス会場全体…

友井羊「放課後レシピで謎解きを うつむきがちな探偵と駆け抜ける少女の秘密」(集英社文庫)

お料理にまつわる青春ミステリー第二弾。前作から結構時間が経っているので、 内容はあまり覚えていなかったのだけれど、主要な登場人物もほとんど変わって いるので、単独でも十分楽しめました(二人いる主人公のうち一人は前作に出て 来た人物ですが)。 …

日明恩「濁り水 Fire's Out」(双葉社)

消防シリーズ(というらしい。作品紹介ページで初めて知った^^;)第4弾。 久しぶりに続編が読めて嬉しかったのですが、相変わらず文章が説明くさくて まどろっこしいなぁ・・・という印象はあまり変わってなかったですね。とにかく、 消防薀蓄が多すぎて…

辻村深月「闇祓」(KADOKAWA)

辻村さん最新作。自分の闇を周囲に振りまき、周囲の人々を闇に落として行く 『闇ハラ』をする人と、それをされた側の人々の物語。一話目に出て来た、闇ハラ の被害に遭った女子高生ヒロインと、彼女を救った少年がその後の作品でも 共通して出て来る連作もの…

知念実希人「硝子の塔の殺人」(実業之日本社)

最近大人気の知念さんに初挑戦。評判の良い作家さんなのは知っていたのだけれど、 医療ミステリってところにイマイチ食指が動かず、未読のままでした。でも、 本書は敬愛するミステリ作家さんたちがこぞって大絶賛しているらしいし、この タイトルからして本…

辻村深月「琥珀の夏」(文藝春秋)

辻村さんの最新長編。理想の教育を掲げる<ミライの学校>の敷地内から子供の 白骨死体が発見された。<ミライの学校>は、かつて独自で発売していた飲料水 に不純物が混入されたことが発覚し、保健所の調査が入り、世間を騒がせた団体 だった。弁護士の法子…

高田崇史「QED 源氏の神霊」(講談社ノベルス)

QED最新作。もう、シリーズ何作目なのかわからない^^;そもそも、第一部の 最終巻を未だに読んでないしね・・・。 しかし、冒頭からびっくりな情報が。タタルさんと奈々ちゃんが京都の宇治に 旅行に来るのだけれど、その理由が、なんと!!奈々ちゃんの妹…

友井羊「スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 心をつなぐスープカレー」(宝島社文庫)

シリーズ第6弾。もう6巻目なんですね。早いなー。今回も、麻野さんの美味しそうな スープと謎解きで癒やされましたー。各作品ともそれぞれに楽しめたのですが、 今回は一冊通して大きな仕掛けも施されていて、ミステリとしても満足出来る 一作でした。麻野…

砥上裕將「線は、僕を描く」(講談社)

本屋大賞候補にもなり、世間でとても評価が高かったので読むのを楽しみにしていた 作品。心を閉ざした青年が、水墨画の世界に足を踏み入れ、絵を描くことで自分を 取り戻して行くお話。 えぇと。うーーーーん。なんだろう、確かに評価されるのはわからなくな…

友井羊「スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 子ども食堂と家族のおみそ汁」(宝島社文庫)

シリーズ第5弾。今回は、麻野や理恵が、スープ屋しずくにやってきたNPO法人の ボランティア活動をしている大学生の頼みで、子ども食堂を手伝うことになる お話。子ども食堂の活動自体は素晴らしいものだし、貧困の親子の為にもぜひ 続けていただきたいことだ…

竹内真「図書室のバシラドール」(双葉社)

直原高校の図書室で雇われ司書として働く高良詩織の活躍を描いたシリーズ三作目。 運良く二年目も事務職扱いとして図書室で働けることになったものの、一年契約 の身ではいつ契約を切られるかわからない。詩織は、将来を見据えて司書の資格を 取るべく大学の…

竹本健治「狐火の辻」(角川書店)

天才囲碁棋士・牧場智久シリーズというので、借りてみました。竹本さんといえば、 ちょっと前に出した『涙香迷宮』で再評価され、話題になりましたね。ミステリ 大賞なんかも獲りましたし。ただ、あの作品のような重厚さを期待して本書を 読むと、かなり食い…

高田崇史「QED 憂曇華の時」(講談社ノベルス)

QEDシリーズ最新作。なんか、いつの間にかさらっと再開してましたね、 このシリーズ。ラテン語かなんかの副題がある、なしは一体どういう くくりでつけているんだろうか。今回は何もついてないから普通に正編 って感じなのかな。まぁ、どれを読んでも、基本…

辻村深月「ツナグ 想い人の心得」(新潮社)

映画化もされた『ツナグ』の続編。あちらでは高校生だった歩美くんは、前作から 七年経って、小さなおもちゃ会社で働く社会人になりました。もちろん、祖母から 受け継いだ使者(ツナグ)としての活動も続けています。 ただ、冒頭の一作目では、理由あって親…