ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

ま行の作家

道尾秀介「きこえる」(講談社)

我らがミッチー、またも新たな試みの作品を書き上げてくださいました。写真や絵 でオチがわかるものをいくつか書かれた作者ですが、今回は「聴くこと」で物語 のからくりやオチがわかるという、今までになかった切り口で攻めて来られました。 大部分の人が、…

町田そのこ「ぎょらん」(新潮文庫)

『52ヘルツのクジラたち』で本屋大賞を獲り、人気作家となった町田さんの 初期作品。文庫化して図書館入荷されたのを機に借りてみました。人が死ぬ時に、 その人の近くに残されるという珠『ぎょらん』。その珠を口にすると、その人の 最後の願いがわかると…

三浦しをん「墨のゆらめき」(新潮社)

しをんさん最新作。出る情報を知らなかった為、図書館入荷してから予約したので、 かなり待たされました。 今回のテーマは書道ですね。最近、書道を取り上げた作品って多い気がするなぁ。 この間テレビでやってた『ばらかもん』でしたっけ?あのドラマも書道…

森絵都「獣の夜」(朝日新聞出版)

久しぶりの森絵都さん。基本的には大好きな作家さんなのだけど、新作は読んだり 読まなかったりなんですよね^^;今回は短編集ということで読みやすそうだった ので、借りてみました。 児童書のイメージが強い森さんですが、本書はそういうイメージを払拭す…

万城目学「八月の御所グラウンド」(文藝春秋)

万城目さん最新作。久しぶりに京都を舞台にした青春小説が二作収録されています。 どちらもスポーツを題材にしてまして、一作目は女子駅伝、二作目は野球。 どちらにもちょっぴり不思議な現象が出て来るので、万城目さんらしい少し 風変わりなスポーツ小説に…

道尾秀介「フォトミステリー」(ワニブックス)

以前に写真がオチになる作品を出された道尾さんですが、今回は、冒頭に一枚の 写真があり、そこから物語が発展していく形の作品集。短いので、一瞬で読めます (笑)。一回ですぐにそれとわかる作品がほとんどではありますが、何回読んでも ピンと来ない作品…

町田そのこ「あなたはここにいなくとも」(新潮社)

町田さん最新刊。そこにいない人に思いを馳せ、人生の指標を見出して行く、 魂揺さぶられる5つの短編集。どのお話にも個性的なおばあさんが出て来ます。 主人公も女性ばかりなので、女性が読むと共感覚える話が多いのかもしれない。 もちろん、共感を覚える…

森晶麿「黒猫と語らう四人のイリュージョニスト」(早川書房)

久しぶりの黒猫シリーズ。森さんの作品は、途中までリアルタイムで追いかけて いたのだけれど、読むごとに合わない感が激しくなってきて、今となっては この黒猫シリーズのみを追いかける作家になってしまいました。黒猫と付き人 の関係がとにかくツボだった…

又吉直樹「月と散文」(KADOKAWA)

又吉さんの最新エッセイ。エッセイを出されるのは10年ぶりなのだとか。意外。 人付き合いが苦手でナイーブな又吉さんの心情が切々と綴られていて、ああ、 又吉さんだなぁって感じでした。 ちょっとしたことで悶々と考え込んでしまい、どんどんその思考は妄…

燃え殻・二村ヒトシ「深夜、生命線をそっと足す」(マガジンハウス)

燃え殻さんのエッセイが好きなので、予約してありました。二村さんはAV監督で 作家さんもされている方だそうで、この二人による人気の配信番組『夜のまたたび』 の書籍化だそうです。二村さんはかなり個性的な考え方の方なので、噛み合って いるようないない…

三浦しをん「好きになってしまいました。」(大和書房)

楽しみに楽しみにしていた、しをんさんの新作エッセイ。2012年から2022年までに いろんな媒体で掲載されたエッセイをまとめたものだそう。私が一番読みたかった、 しをんさんの日常を綴ったエッセイ。相変わらずバイタリティ溢れるしをんさん の何気ない日常…

麻耶雄嵩「化石少女と7つの冒険」(徳間書店)

麻耶さん最新作。シリーズ二作目に当たりますが、前作の内容を全く覚えており ませんでした。恐ろしいことに、ブログ友達のゆきあやさんのところで本書の 記事を見かけて、前作を読んだことすら忘れていたので、自分の記事検索かけて みたら、ちゃんと読んで…

三津田信三「みみそぎ」(角川書店)

三津田さん最新作。作家三津田信三シリーズと言っていいのかな?ノンフィクション のような体裁で書いているけれど、どう考えてもフィクションっていう(苦笑)。 親交の深い編集者・三間坂秋蔵から送られて来たノートを巡る物語。そのノートは、 <猟奇者>…

三木笙子「怪盗ロータス綺譚 グランドホテルの黄金消失」(東京創元社)

久しぶりの帝都探偵シリーズ。確か、一作くらい抜けてたようなと思いつつ、新刊が 嬉しかったので予約しちゃったんだけど、調べてみるとこれがシリーズ五作目で、 四作目までちゃんと記事があったので、一応全部読んではいるみたいです。 ただ、登場人物とか…

万城目学「万感のおもい」(夏葉社)

万城目さんの最新エッセイ。とてもおもしろい形状をしていて、絵本によくある ような、横に長い長方形。若干読みにくさはありましたけど^^; 柚木さんのエッセイのあとに読んだので、その軽い筆致に嬉しくなりました。 そうそう、こういうエッセイが読みた…

万城目学「あの子とQ」(新潮社)

万城目さんの最新作。前作がかなりの大作だったので、今回はどんな感じかな?と 少々身構えたところがあったのですが、なんとも軽く読める青春ファンタジー小説 でした。主人公は吸血鬼の両親から生まれた、生粋の吸血鬼少女・嵐野弓子。 ただし、現在生息し…

道尾秀介「いけないⅡ」(文藝春秋)

我らがミッチー、最新作。ラストに挿入されてる写真画像がオチになっている 作品ばかりを集めた短編集第二弾。いやー、前作よりもかなりひねりを加えた 写真ばかりで、一回見ただけですんなりオチが理解出来たのは一作くらいしか なかったです。っていうか、…

又吉直樹・ヨシタケシンスケ「その本は」(ポプラ社)

又吉さんと人気絵本作家ヨシタケシンスケ氏のコラボ作品。装丁も内容も絵本 よりの作品ですかね。書店で見かけた時から「絶対読みたい!」と思っていたので、 図書館入荷してすぐに予約しておいたのですが、巷でも結構話題になっている ようで。今は200人…

村田沙耶香「信仰」(文藝春秋)

『コンビニ人間』以来の村田作品。こちらも、王様のブランチで紹介されていて、 興味を惹かれたので予約してありました。 なんとも、へんてこな作品ばかりを集めた短編集です。いやー、ほんと、この人の 頭の中はどうなってんだろうか。 エッセイっぽい作品…

水生大海「お客さまのご要望は 設楽不動産営業日誌」(朝日文庫)

久々水生さん。不動産ものの作品が好きなので、タイトル見て面白そうだな、と 思って予約してみました。 小学3年の時に不可思議な誘拐事件に巻き込まれた設楽真輝。何者かに突然 連れ去られたが、その後なぜか無事に解放された。誰が何の目的でやったこと …

三上延「ビブリア古書堂の事件手帖Ⅲ~扉子と虚ろな夢~」(メディアワークス文庫)

扉子シリーズ第三弾。といっても、副題になるほど扉子は活躍していなかったような。 主に事件を解決するのはやっぱり栞子さんだし。新しいシリーズと銘打ったので あれば、もう少し扉子メインの物語にした方が良いのではと思ってしまうのですが。 ただ、新た…

町田そのこ「宙ごはん」(小学館)

いやー、良かったです。王様のブランチで紹介されていた時から期待出来そうだなー と思ってましたが、期待を裏切らない作品でした。ただ、終盤の展開には一言 物申したくなったりもしましたけれど。 生きることは食べること、をそのまま体現したかのような物…

マンボウやしろ「あの頃な」(角川春樹事務所)

マンボウやしろさん初の小説集。マンボウさんは、元芸人さんで、現在は主に 脚本家や演出家、ラジオパーソナリティ等をされてらっしゃるマルチな方。私は、 夕方料理を作りながらいつもラジオを聴いているのですが、ちょうどその夕食作り タイムの5時から3…

松尾由美「嵐の湯へようこそ!」(角川文庫)

松尾さんの作品は食指が動くと読むって感じなんですが、銭湯好きなのでこれは 読みたいと思って予約してありました。 内容は、ちょっと思っていたのと違っていたけど・・・^^; 突然存在も知らずにいた伯父の遺産の銭湯を相続し、経営することになった姉妹…

三津田信三「赫衣の闇」(文藝春秋)

物理波矢多シリーズ第三弾。ただ、時系列でいうと、一作目の炭坑夫時代と、三作目 の灯台守との間の出来事になるようです。炭坑夫として働き、殺人事件を解決した 波矢多は、建国大学で苦楽を共にした親友の熊井新市を頼って上京した。すると、 宝生寺の闇市…

町田その子「コンビニ兄弟2 テンダネス門司港こがね村店」(新潮文庫nex)

シリーズ第二弾。面白くて読みやすくてあっという間に読み終わってしまった。 これの前に読んでいた日明さんの文章があまりにも冗長でまだるっこしかった から、さくさく読める町田さんの文章が心地良かった。読みやすいって大事だわ。 北九州市の門司港のコ…

湊かなえ「残照の頂 続・山女日記」(幻冬舎)

湊さんの新刊。以前読んだ『山女日記』の第二弾。副題に『続』と入っているけど、 前作との繋がりは特になさそうです(前作の登場人物とか全然覚えてないので・・・ もし繋がりがあったらゴメンナサイ^^;)。山岳小説第二弾って意味での『続』 なんだと思…

町田その子「星を掬う」(中央公論新社)

町田さん新作。本屋大賞受賞後一作目だそうで。『52ヘルツ~』と同じくらいか、 それ以上に重苦しい内容でした。子供の頃、母親に捨てられて以降、悲惨な人生を 送って来た千鶴は、パン工場の夜勤業務でカツカツの生活を送る日々だった。ある日、 毎週聞い…

舞城王太郎「畏れ入谷の彼女の柘榴」(講談社)

久々の舞城さん。果実シリーズ(勝手に命名。正式なシリーズ名があるかは謎) 第三弾。三作収録されております。 一話目の表題作『畏れ入谷の彼女の柘榴』は、半年以上身体に触れてさえいない妻が 妊娠した。俺は妻の不貞を疑うが、妻はあくまでも知らないと…

道尾秀介「N」(集英社)

ミッチー最新刊。今までになかったタイプの読書体験ができる作品です。なんとも、 風変わりな構成になっています。 収録されているのは全6話なのですが、冒頭にその6話の1ページ目だけが 一気に紹介されています。んで、読者は、とりあえずその1ページ目…