ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

リスペクト古典本格

エラリイ・クイーン/「エジプト十字架の秘密」/ハヤカワ文庫刊

エラリイ・クイーン「エジプト十字架の秘密」。 ウェスト・ヴァージニア州のアロヨという片田舎の丁字路で、小学校校長が首のない状態で 道標の柱にはりつけにされて発見された。道標の形もT、道路の交差する形もT、現場に犯人に よって被害者の血で描かれた…

エラリイ・クイーン/「Yの悲劇」/ハヤカワ文庫刊

エラリイ・クイーン「Yの悲劇」。 「気ちがいハッター家」と世間から噂された有名な富豪家の主人、ヨーク・ハッターがニューヨーク の港で死体になって発見された。遺体のポケットからは耐水性のインクで書かれた遺書らしきもの が入っていた。その事件の後…

横溝正史/「八つ墓村」/角川文庫刊

横溝正史「八つ墓村」。 鳥取県と岡山県の県境にある山中の一寒村、八つ墓村。三百八十余年の昔、三千両の黄金を積んで 八人の落ち武者たちがこの村に落ちのびた。初めは快く迎え入れた村人たちだったが、次第に黄金 に目がくらみ、八人すべてを惨殺してしま…

横溝正史/「本陣殺人事件」

横溝正史「本陣殺人事件」。 昭和十二年、岡山県の農村の資産家・一柳家の主人が婚礼の夜に、離家で新婦と供に血まみれの 死体となって発見された。現場は密室であり、離家の周囲は雪が降り積もっており、足あとは 一切見つからなかった。花嫁の叔父・久保銀…

鮎川哲也/「りら荘事件」

本格ミステリの巨匠・鮎川哲也さんの「りら荘事件」。 秩父にある、りらの花咲く‘りら荘’。8月末、そこに日本芸術大学の学生七人が訪れる。 翌日、トランプのAに始まる凄惨な連続殺人が幕を開けた・・・巧妙に仕掛けられた殺人事件の 犯人とその悪魔的トリ…

仁木悦子/「猫は知っていた」

第3回江戸川乱歩賞受賞作、仁木悦子さんの「猫は知っていた」。 うちにあるのは講談社文庫。 借りていた部屋を追い出された仁木雄太郎・悦子兄妹。兄の友人のつてで、娘にピアノを教えるという 条件で箱崎医院という外科病院の2階に間借させてもらえること…

高木彬光/「人形はなぜ殺される」

第2回目は高木彬光さんの「人形はなぜ殺される」。 うちにあるのは光文社文庫バージョン。 私の愛する神津恭介様シリーズ。この頃の神津先生はまだまだお若いです。 といっても、晩年の作品はあまり読んでいないのですけど。 日本アマチュア魔術協会の発表…

横溝正史/「獄門島」

やはり初回は横溝正史ということで。「本陣」かこちらか迷ったのですが、世界観の美しさでこちらを選びました。もはや語り尽くされた感のある作品ではありますが、私の好きな横溝作品ベスト3に入る大好きな作品なので。 横溝正史/「獄門島」 復員船の中で亡…