ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

講談社編「だから捨ててと言ったのに」(講談社)

書き始めが「だから捨ててと言ったのに」で始める、ショートショートを集めた

アンソロジー。会員制読書クラブ<MRC(メフィストリーダーズクラブ)>の

有料会員限定コンテンツ「MRCショートショート」で公開された作品を集めたそう。

そんな会があるとは初めて知りました。とにかくジャンルミックスというか、

小説家だけではなく、いろんなジャンルの方々が寄稿されています。同じ書き出し

で、これだけいろんなバリエーションの作品が書けるんだなぁと興味津々でした。

ショートショートなので、しっかりオチが決まってる作品と、ぼんやりして終わる

作品といろいろでしたね。不思議な設定の作品も多かった。作者のカラーが出て

面白い。始めましての作家さんもたくさん。当然ながらメフィスト賞出身の作家

さんが多いけど、一体どういう経緯で原稿の依頼したの!?と不思議になる方も

ちらほら。個人的には、YouTubeのクイズコンテンツで人気を博している、

QuizKnockの河村さんが寄稿していることにびっくりしました。QuizKnockの動画

大好きで、めっちゃ観てたので。河村さんの名前、最初同姓同名の作家さんが

いるのかなと思ってました(笑)。河村さん、作家活動もされていたとは(驚)。

作品自体は不思議な話で、正直いまいちピンと来なかったけど(すみません^^;)。

あとは、いきものがかりの水野さんが別名義で書かれていたり。アーティストは

もう一人いたな(Chevonというバンドのボーカルの方だそう。知らなかった^^;)。

書き始めから不穏なセリフなので、ちょっとぞっとするタイプのお話が多かった

ですね。そっち系の方がオチがつけやすいでしょうしね。自分が捨てられるオチ

とかね。短いから、あんまり強烈に印象に残ったって話はないんだけど、記憶に

残ったのは、五十嵐律人さんの『累犯家族』、荒木あかね『重政の電池』、

似鳥鶏『その。をよく見ろ』、金子玲介『恋文』、高田崇史『吊るし柿の家』、

背筋『こわくてキモくてかわいい、それ』、多崎礼『海に還る』辺りかな。

それぞれに、記憶に残った理由は違うけど。読書メーターの他の方の感想読んで

たら、金子さんと背筋さんのが人気みたいでしたね。納得は出来るかな。金子

さんのは、付き合っていた人間にこんな仕打ちうけたら絶対人間不信になりそう

だけど、最後、そうならないところが面白い。ぷにょぽん、ぴにゃぽんって呼び合う

恋人同士、やだけどね^^;背筋さんのは、筆名そのままに、最後背筋が寒く

なるようなオチが印象的でしたね。

全部で25編もあるので、読んだ人それぞれにお気に入りの作品が違いそう。

ショートショートだから、すぐに一作のオチまで読めるところがいいですね。

まぁ、それだけに、記憶に残る作品を書けるかどうか、作者の力量が試される

気もしますが。

これで面白かったら、長編を読んでみるっていうのもありかも。金子さんの

『死んだ山田の教室』、好きな読書系ユーチューバーの方がめちゃくちゃお薦め

していたので予約中。人気あるみたいで相当待たされそうですが。ここに寄稿

されているメフィスト賞出の作家さんも、読んでない人が多かったので、結構

読み逃しているなぁと思いましたね。五十嵐さんもメフィスト賞作家なんだね。

これから読んでみようかな。

同じ書き出しで始まるというのも、なかなか面白い趣向のアンソロジーでしたね。

ちなみに、以下が寄稿作家(敬称略)。

潮谷 験
真下みこと
須藤古都離
黒澤いづみ
岡崎隼人
砥上裕將
河村拓哉
五十嵐律人
荒木あかね
似鳥 鶏
皆川博子
清志まれ
金子玲介
舞城王太郎
高田崇史
伊吹亜門
背筋
芦沢 央
にゃるら
多崎 礼
柾木政宗
谷絹茉優
夕木春央
最果タヒ
麻耶雄嵩