ミステリ読書録

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蘇部健一/「ふつうの学校 ③ ―朝の読書はひかえめにの巻― 」/講談社青い鳥文庫刊

蘇部健一さんの「ふつうの学校 ―朝の読書はひかえめにの巻― 」。

ぼくの名前は外池明。青陽小学校に通う5年生。さて、ぼくの通うこの学校には、火、水、金
曜日の一時間目の授業の前に15分ほど朝の読書の時間がある。ところが、6月も終わりに
なって、ぼくのクラスだけがこの時間に何を読むかで大騒ぎ。それというのも、ぼくの担任の
稲妻先生が「本なんか読んだって何の役にも立たない」なんて言い出したからだ。それでぼく
たちは稲妻先生に言われて、漫画を読むことにしたのだが・・・。


す、す、すいません。もういい加減「ま、また蘇部さん!?」というツッコミさえ(呆れ果てて)
入れてもらえないだろうことは予測しておりますが、しつこく蘇部さんです(笑)。
でも私としては、「3作読み終えたぞー!!」という満足感でいっぱいでございます。でも
これってほんとに3作で完結なんだろうか?普通に終わってるけど。この先まだまだいくらでも続け
られそうな勢いですけど。っていうか、もっと書いて欲しい~。もう完全にこのくだらない世界に
はまっちゃいました。面白いなぁ。

さて、では恒例の(何がだ^^;)稲妻先生のとんでもないエピソード紹介に参りましょう。
もし万が一これからこの本を読もうという気持ちのある方は読み飛ばして下さいね(だって
面白味がなくなっちゃうでしょう)。読み飛ばしてくれる方がいてくれることを祈る・・・
というか、そもそもこの記事を読んでくれる人がいるのか、の方が心配だけど・・・。


…の読書の時間に生徒に本ではなく漫画を読ませる。
¬_茲鯑匹泙擦討い襪里バレた為、今度はまじめな文学作品の表紙をつけたポルノ
小説を男子生徒だけに配って読ませる。
カンニングOKの漢字テストを行う。
ぅンニングOKと宣言したことが教頭にバレた為、漢字テストの出題漢字を黒板横に
貼ってある教頭が書いた‘生徒心得’から出題する(気付いた人は100点が取れる)。


って、まぁ、こんな具合に、今回もトンデモなくてくだらない言動満載です。大丈夫か、
この学校・・・。
最初に出てくる稲妻先生の本に対する意見は、蘇部さんの心の声が反映されているように
思えて、かなり自虐っぽく感じました。面白かったけど^^;
ただ、今回お気に入りのロクさんの活躍が少なかったのがちょっと不満。最後はさっさとフランス
行っちゃうし。でも最後の話ではマモルとヨシヒコの友情にちょっとじーんとしちゃいました。
最後のオチが最高です。このアホさ加減がたまりません。

青い鳥文庫を読むような良い子がこの本を読んでいいものやら甚だ疑問に思いますが、大人で
良い子でもない私には最高に楽しい読書の時間でした。あーくだらなかった
(※‘くだらない’は褒め言葉です)。

もちろんあとがきも最高ですよ~ははは。