ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

レオナルド・ダ・ヴィンチ -天才の実像/ パルマ イタリア美術 もう一つの都

東京・上野 東京国立博物館 < レオナルド・ダ・ヴィンチ -天才の実像 >

ルネサンスの巨匠・レオナルド・ダ・ヴィンチの創造世界を紹介する企画展。目玉は第一会場の
本邦初公開名画、イタリア、ウフィツィ美術館の至宝・「受胎告知」。
第二会場では手稿をもとに製作した模型や映像を交えて、レオナルドの天才的軌跡に迫る。


行って来ました。読売のチケットプレゼントで当たったパルマ展とのはしご予定だった為、
午前中に会場へ。着いたのは10時半くらいでしたが、会場に入るまでの長蛇の列にびびり
ました。たて看板には「受胎告知まで40分」の文字。ひええ。混んでいるとは聞いて
いたけれど、ここまでとは。さすが天才、ダ・ヴィンチ
まぁとにかく、炎天下の中ひたすら待つ。割と流れはスムーズなのでそんなにいらいらも
せず会場に入れました。チケットのもぎり場からまた待つのかなーと思っていたら、割合
あっさり待望の「受胎告知」とご対面。一番前の列では立ち止まれないのであまり長時間は
観られなかったけど、一段高い場所からは比較的じっくりと眺められました。やっぱり素晴らしい。
細部の描き込みの美しさにうっとり。でも第二会場で見たビデオでこの作品の解説を聞いたら、
人物の描き方や遠近法がおかしい箇所があり、それは右側から観る作品として描かれたから
だと説明していました。そういうのは絵を観る前に書いておいてよー!!右側方向からなんて
全然ちゃんと観てなかったよぅ^^;やはり音声ガイドは借りるべきなのか・・・。

で。真性絵画はこの「受胎告知」たった一枚だけでした。第一会場はこの作品の為だけに設置
されているという。その前に会場に入るまでのセキュリティも空港並みの厳しさだったので、
この絵画がどれほど価値のあるものかが伺えました。もう価値がありすぎて、値段なんか
つけられないんだろうな(ついついそういうことを考えてしまう俗物^^;)。





で、第二会場は大して見所ないだろうと高を括っていたのですが、これが案外面白かった。
ダヴィンチの手稿をもとにいろんな作品が展示されていて、ただただその天才っぷりに
唖然。なんだかよくわからないものがほとんどだったけど、すごさだけは伝わって来ました。
有名な「ウィルトウィウス的人体:人体均衡図」なんか、あらゆる人体のパーツが法則に
のっとった比率になっていて、こんなことをよくも考え付くものだと感心というよりも
呆れてしまった。天才って、日がな一日こんなことばかり考えているのかなぁ。
まぁ、ダ・ヴィンチが考案した「飛行船」は絶対に飛ばないだろうとは思いましたが(苦笑)。



ウィトルウィウス的人体:人体均衡図」
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かの有名なレオナルド・ダ・ヴィンチの生涯の功績がよくわかる展示会でした。絵画は
たった一枚しかないので、つまらないと感じる方もいるかもしれません。でも「受胎告知」は
絶対観て損はない傑作ですよ。


~6月17日(日)まで。




上野 国立西洋美術館 < パルマ イタリア美術、もう一つの都 >

イタリア北部の芸術の街・パルマの絵画を紹介する展覧会。16~17世紀の作品を中心に、
絵画・素描100点あまりを展示。


昼食休憩をはさんで続けて行ってきました。ダ・ヴィンチ展で相当の体力を消耗していた為、
足は非常に疲れて棒のようになっていたけれど、頑張って観て来ました。

宗教画や神話を題材にした作品がほとんどで、号数も大きいものが割と来ていたので
なかなか見ごたえありました。ダ・ヴィンチ展での絵画鑑賞の消化不良は一気に解消。
ただ、ダ・ヴィンチの精密な画と比べると、やはり少し精度が落ちるな、という印象は
拭えませんでしたが。

印象に残ったのはパルジャニーノの「ルクレティア」、ベルナルディーノ・カンピの
「聖カタリナと天使たち」、バルトロメオ・スケドーニの「キリストの墓の前のマリアたち」
あたり。



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「ルクレティア」は、前にクラナハが描いたものも強烈な印象に残ったのですが、やはり
この題材を扱った絵は個性的なものが多い。手に持ったナイフで自分の心臓を貫く表情
が印象的でした。この「ルクレティア」の絵はもう一枚あったのですが(誰が描いたのか
忘れてしまった^^;)、そちらも良かったですね。

「聖カタリナ」を題材にした絵もやたらに多かったのですが、これも面白い絵が多かったです。
赤ちゃんのキリストから指輪をはめてもらう女性(カタリナ)という構図が印象的でした。

バルトロメオの「キリストの墓の前のマリアたち」は、キリストの墓の上に堂々と座る
天使の構図が面白く、明暗のはっきりとついた色彩感覚も好きでした。天使美形だし(笑)。


ものすごい目玉の絵画とかはないけれど、主題の面白さとイタリア絵画独特のタッチの画
が楽しめる展覧会でした。絵画の展覧会を観た!という満足感は得られると思います(笑)。


~8月26日(日)まで。



しかし、美術展二つは体力要りますね・・・足の裏がじんじん痛いです(T_T)。