ミステリ読書録

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浦賀和宏/「さよなら純菜そして、不死の怪物」/講談社ノベルス刊

浦賀和宏さんの「さよなら純菜そして、不死の怪物」。

菜を取り戻したかった。まだ人間であり続けるために。
運命の1日は、穏やかな朝から始まった……
思い出せ、あの日の屈辱を。不登校になるまでに受けたはずかしめの数々を。唯一の心の支えだった
愛する純菜。彼女と結ばれることがもはや不可能なら、俺にはこれ以上失うものはないのだ。
『この恨みはらさでおくべきかリスト』に載ったすべての連中に復讐の鉄槌をくだすときがきた!
(あらすじ抜粋)。


すみません。あらすじまた引用です。考えることを頭が拒否してます。
ゆきあやさん、大変お待たせしました。

周りの方が最終巻で盛り上がってる中、大幅に遅れを取ってますが、ようやく続きを読みました。
前作の記事はなんと一年前の11月。そうか、頂いた本なのに、一年間もほっぽってあった
のか・・・(反省)。私は基本的に借りたり頂いた本は読了するのが礼儀だと思っているので、
絶対に読むつもりではいたのですが、どうしても前作の苦痛を思い出すと手が伸びず、ずるずると
ここまで来てしまいました。○もさんからは、「もう読まないで古本屋に売ってしまえば?」
などととんでもない助言を頂いたりもしましたが、さすがにそんなことは出来るわけもなく、
図書館本も落ち着いていた時だったのでえいや!と手を出してみました。またしても前置きが
長くてすみません。感想を書くのを拒否してる訳じゃないんですけどね。ええと、感想ね。
うん。うーーーーん。一体、この話にどうやって感想を書けと?

実は、終盤読むまではかなり快調に読み進んでいたんですよ。ほんとに、残り50ページに
至るまでは、一日で一気に読めちゃったんです。これは、続けて次の巻も行っちゃえるんじゃ
ない?とか思うくらい、すんなり読めた。内容は相変わらず剛士の自虐と純菜への後悔と妄想と
いじめっ子への恨み辛みで紙面が埋まっていて、ほとんど絶望的に話が進んでなかったけれど、
『特攻野郎八木チーム』にはウケたし、私も結構ネガティブ人間なので、剛士の自虐には
共感できる部分がないでもなかったし、それほど嫌悪感も覚えずに読めた。もちろん好感は持て
ませんでしたけど^^;前作の苦痛はどこに?と不思議に思う位さくさくページが進んでいた。
それなのに、最後の数十ページで全てがぶち壊しにされました。剛士の『力』があんなことに
使われることになるとは・・・(絶句)。この、読み終えた後の嫌悪感をどうしてくれよう。
『復讐』をああいう形で実行した所に剛士の人間性が表れているのだろうけど、突然あそこまで
人間性を変えられてしまうと、今まで読んで来たのは何だったんだろうと思わずにいられない。
浦賀さんは一体何が書きたいんでしょうか。途中意味深にはさまれるある人物の独白が何かの
伏線であろうと、この先の物語がどうでもよくなってきた・・・。最低でもあと一冊は読む
けど、主人公をあそこまで最悪の形で堕とした小説の今後の行方が心配です。みんなの評価も
アレだし、続きを読むモチベーションをどう上げていけばいいのだ・・・(憂)。

そういえば、今回純菜が全然出て来なかったなぁ。まぁ、純菜もどうでもいいっちゃどうでも
いいキャラなんだけど(酷)。彼女が本当は剛士のことをどう思っているのかは気になりますけど。
だいたい前作のアレくらいであんなに怒るのって変じゃないか?単にアレを口実にして、剛士
から離れたかっただけなんじゃ?どうも本心が見えなくて掴めないヒロインです。

ううむ。人様から頂いた本でこんなに酷評するのはどうかと思うけど、あのラストはないよ・・・。
残り50ページを残して、昨日は鎌倉に行っちゃったので、残りを今日読んだんだけど、
どうせなら一気に読んでから鎌倉行けば良かった。あの剛士ショックのもやもやを写経で
忘れられたかも(無理か)。

続けて一気に次も読んじゃおうかと思いましたが、ちょっとしばらく間をおきたいです・・・。
今日また図書館で本いっぱい借りてきちゃったし。また図書館本が途切れた合間を見て次を
読みたいと思いますが、それがいつになるかは正直自分でもわかりません。うう、すみません(T_T)。
とりあえず、今年中に課題図書が一冊だけでも消化できたことで満足しよう・・・。
私が最終巻まで辿り着く日がほんとに来るんでしょうか。神のみぞ、知る・・・。