ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

「天使と悪魔」

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< あらすじ >
400年前、ヴァチカンは神の存在を脅かすガリレオ・ガリレイを中心とする科学者たちを弾圧して
いたが、科学者たちは秘密結社“イルミナティ”として密かに活動を続け、ヴァチカンへの復讐の
機会を待っていた。今、その“イルミナティ”がローマ教皇死去に際し、4人の枢機卿を拉致し、
ローマ市内の4つの教会で順に殺害すると予告。ヴァチカンはハーヴァード大学の宗教象徴学の権威、
ラングドン教授に助けを求める・・・(あらすじ抜粋)。


楽しみにしていた「天使と悪魔」。観に行ってきました。いつも閑散としていて存続が心配に
なるくらいの地元のシネコンですが(苦笑)、今日は大盛況。ファミリー向けでなく吹き替えでも
ないこの手の映画はさほど混まないだろうと思ってたかをくくっていましたが、満席でこそない
ものの、思ったよりも席がうまっていてビックリでした。

前作『ダ・ヴィンチ・コード』は原作を読んでいたのでストーリーを理解するのもさほど苦労
しなかったのですが、今回は原作を読んでいなかったので話について行けるかちょっと心配でした。
案の定、前半はストーリーを把握するのに少々時間がかかり、なかなか話に乗れずにいました。
でも、中盤以降は息もつかせぬ展開の連続で、はらはらドキドキしっぱなし。特にクライマックス
の犯人がわかるシーンは「そうだったのかーーー!」と目からウロコ。全然予測できなかったです。
なるほど、ミステリーとしては『ダ・ヴィンチ~』よりも上かもしれないな、と思いました。

ただ、殺人のシーンはかなりエグい。第一の枢機卿殺人のシーンなんか思わず目を背けたく
なってしまいました。短時間にすごい数の人があっけなく殺されて行くので、その手の殺戮シーン
が苦手な人は注意が必要かも^^;宗教が関わっているせいか、火あぶりとか水攻めとか、拷問的な
殺し方も多いですし。焼き鏝のシーンもきつかったなぁ^^;う、思い出しただけで鳥肌が・・・
痛いのダメなんだってば^^;

主演のトム・ハンクスはシリーズものの作品に出るのは初めてなんだそう。キャリアも長いので
ちょっと驚きました。このラングドンシリーズはぴったりはまってる感じがしますね。いきなり
プールで泳ぐシーンから登場したのには面くらいましたが(苦笑)。ヒロインは知らない女優
さんでしたが、何人なのかな、この人。やっぱり、イタリア人?結構齢いってるのかな、って
感じがしたのですが。なんでオドレイ・トトゥじゃなくなったのかなぁって残念に思っていた
のですが、ヒロインは前作と同じ人物じゃないんですね。同じなのに女優だけ変えたんだと
勘違いして、きっとオドレィのスケジュールの関係なんだろうとか、勝手に一人合点してました^^;

ガリレオ・コード」の暗号に関してはちょっと簡単に解けすぎって感じがしたのですが、これは
映画だから端折ってるせいかな。一緒に観に行った友人は原作を読んでいるのですが、全体的に
かなり端折っていて、展開が速すぎるみたいな感想を述べていました。ラストも微妙に違うとか
・・・これはやっぱり原作を是非とも読まなければ。

映像はいちいち派手で、これもお金かかってるなぁ~~って感じ。バチカンの荘厳な雰囲気も
たっぷり味わえます。しかし、よく撮影許可が下りたなぁ・・・ってシーンも結構ありました^^;
重要書物を切り取って持ち去るシーンは「おいおい・・・」と突っ込みを入れたくなりました。
器物損壊じゃないの、ソレ^^;


所々でツッコミ所はありましたが、全体的にはスピーディな展開で楽しめました。ただ、個人的
には宗教関係には疎いし絵画好きなこともあって、ダ・ヴィンチの名画を題材にした『ダ・ヴィンチ
コード』の方が内容的には好きかも。ミステリーとしてはこちらの方が上かもしれませんが。
それに、前作の方が好きなキャストが揃ってたんですよね。
オドレイ・トトゥジャン・レノですから。豪華だったなぁ(しみじみ)。