ミステリ読書録

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大琳派展 ―継承と変奏 ―

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東京・上野 東京国立博物館 平成館 琳派展 ―継承と変奏 ―

琳派を代表する本阿弥光悦俵屋宗達尾形光琳尾形乾山酒井抱一・鈴木其一
の6人を中心に、大きな足跡を残したその芸術を展望しようとする展覧会。


またしても芸術の秋を満喫してきました。今日は頑張って美術展二つをはしごしてきました。
二つの美術館が離れていたので、移動距離の関係もあり、かなり体力的にはきつかったです^^;

まずは朝一で上野の国立博物館『大琳派展』へ。今年は尾形光琳生誕350年なのだそうです。
朝一なのでそんなに混んでないだろうと思っていたら、大間違いでした。みんな考えることは
同じなのね・・・(もちろん、午後はもっとずっと混んでたと思うけど^^;)。
一番のお目当ては教科書にも載っていた風神雷神図』。しかし、琳派の画家4人が同じ
題材でこの図を描いていたとは。教科書に載っていたのは一体誰の風神雷神だったのでしょうか
・・・今回展示されていたのは3人の風神雷神図。やはり私が一番目を惹かれたのは
尾形光琳による風神雷神図屏風
全く同じ構図で描かれた酒井抱一の同図や、鈴木其一の風神雷神襖』と比べて力強さ
や画の勢いを感じました。他の二つが悪い訳ではありませんが。三つ並べて比較できたのは
面白かったです。ただ、非常に残念だったのは、国宝である俵屋宗達風神雷神図屏風
が観れなかったこと。まぁ、4つのうち3つが観れたんだから良しとするしかないのですが・・・。
国宝はやっぱり観ておきたかったなぁ・・・。でも、今回謎だったのは国宝重要文化財
重要美術品の違い。国宝って一体どんな基準で決まってるのでしょうか・・・どれも国宝級の
重要財産のように感じたのですが^^;誰かに解説して欲しいです^^;

どの作品もとにかくうっとりするくらい細密で美しかったです。やっぱり日本の芸術って繊細
なんだなぁというのがよくわかります。普段なかなか観る機会がない国宝や重要文化財をたっぷり
鑑賞できて、大満足の展覧会でした。

個人的に今回一番楽しみだったのは酒井抱一。繊細な動植物の描写が大好き。今回もいろんな
抱一の作品が観れて大興奮でした。特に、12幅の連作掛け軸、十二ヶ月花鳥図は素晴らし
かったです。これの絵葉書欲しかったのになぁ・・・なんか、欲しい絵のに限って全然なかった。ちっ。
あんまり注目してなかった鈴木其一の作品も素敵でしたね~。抱一とは微妙に違うタッチだけれど、
こちらの繊細さも捨てがたかった。
もちろん、光琳宗達の作品は言うに及ばず。江戸時代を代表する芸術家の手はさすが。
圧倒されました。




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俵屋宗達 『白像図・唐獅子図杉戸』
象さんの目がなんかヒワイです・・・日光東照宮の象さんを思い出しました。



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尾形光琳 『風神雷神図屏風
重要文化財。だから、国宝との違いはなんなの?^^;
とっても迫力ありました。ああ、俵屋宗達とも比較したかった(T_T)←しつこい。



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尾形光琳 『燕子花図屏風』
あやめとかきつばたの違いがいまだによくわかりません・・・ちなみにこれは国宝だそうです。



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尾形光琳 『八橋蒔絵螺鈿硯箱』
これも国宝。いかにもだね。



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本阿弥光悦 『舟橋蒔絵硯箱』
これも国宝。こんもりした蓋部分がなんか気に入りました。なでたい。



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酒井抱一 『夏秋草図屏風』
画像は半分なんですが、本当は2曲一双の屏風です。すみません^^;
できれば十二ヶ月花鳥図を紹介したかったのですが・・・画像が探せませんでした^^;
ほんとに素敵なんですよ~~~っ。



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鈴木其一 『群鶴図屏風』
群鶴が美しいですねぇ。日本の風景って感じがします。



結構広いので疲れましたが、日本の伝統文化をたっぷり堪能できて楽しめました。葉書の紙質が
ぺらぺらだし、欲しい画のが全然ないしで、不満でしたが(まだ一枚100円だったから
良かったけどさ)。
展示数もかなりたくさんあったのでお腹一杯ってくらい日本の伝統美術を堪能できました。


この後渋谷に移動してもう一つの展覧会に行ったのですが、それはまた別途記事にします。
この時点で相当足にきてましたが、なんとか気力で一日を乗り切りました^^;


日本の古典美術を観るのも大変有意義ですよ~。
(~11/16(日)まで)