綾辻行人さんの「奇面館の殺人」。
奇面館主人・影山逸史に招かれた六人の男たち。館に伝わる奇妙な仮面で全員が“顔”を隠すなか、
妖しく揺らめく“もう一人の自分”の影…。季節外れの吹雪で館が孤立したとき、“奇面の間”に
転がった凄惨な死体は何を語る?前代未聞の異様な状況下、名探偵・鹿谷門実が圧巻の推理を
展開する。名手・綾辻行人が技巧の限りを尽くして放つ「館」シリーズ、直球勝負の書き下ろし
最新作(紹介文抜粋)。
妖しく揺らめく“もう一人の自分”の影…。季節外れの吹雪で館が孤立したとき、“奇面の間”に
転がった凄惨な死体は何を語る?前代未聞の異様な状況下、名探偵・鹿谷門実が圧巻の推理を
展開する。名手・綾辻行人が技巧の限りを尽くして放つ「館」シリーズ、直球勝負の書き下ろし
最新作(紹介文抜粋)。
館シリーズ最新作。いやー、もう、待ってましたーー!!って感じですよね。十角館から
ほぼリアルタイムで追いかけて来た読者としては、やっぱり綾辻行人の真骨頂は館シリーズだと
思ってますからね。
ノベルスで420ページ強、暗黒館があれだけの長編で、その後はびっくり館のあの短さだった
ので、今回はやっと正規の館シリーズらしい長さでしょうか。しかし、びっくり館からもう6年
も経ってるんですね。引っ張るなぁ、綾辻さんてば、もう。
でも、シリーズ全十作ってことで、あと一作で終わりだそうなんで、残りの一作は早く出て欲しい
ような、引っ張ってて欲しいような、複雑な気持ちです。やっぱり、私の読書人生を変えてくれた
大好きなシリーズが終わっちゃうのは寂しいですからね・・・(有栖川さんの学生アリスもあと
一作で終わりだし・・・)。
ほぼリアルタイムで追いかけて来た読者としては、やっぱり綾辻行人の真骨頂は館シリーズだと
思ってますからね。
ノベルスで420ページ強、暗黒館があれだけの長編で、その後はびっくり館のあの短さだった
ので、今回はやっと正規の館シリーズらしい長さでしょうか。しかし、びっくり館からもう6年
も経ってるんですね。引っ張るなぁ、綾辻さんてば、もう。
でも、シリーズ全十作ってことで、あと一作で終わりだそうなんで、残りの一作は早く出て欲しい
ような、引っ張ってて欲しいような、複雑な気持ちです。やっぱり、私の読書人生を変えてくれた
大好きなシリーズが終わっちゃうのは寂しいですからね・・・(有栖川さんの学生アリスもあと
一作で終わりだし・・・)。
とまぁ、感傷的な前書きはそれくらいにして、内容ですが。今回もド直球な本格で、本格ミステリ
が何より大好きな私としては、ニヤニヤしながら読んじゃいました。冒頭に館の見取り図が
挿入されてるのを見ただけで、訳もなくワクワクしちゃいましたよ(笑)。
が何より大好きな私としては、ニヤニヤしながら読んじゃいました。冒頭に館の見取り図が
挿入されてるのを見ただけで、訳もなくワクワクしちゃいましたよ(笑)。
しかし、今回は設定自体にツッコミ所が満載過ぎて笑っちゃうくらいでした(苦笑)。自分の
ドッペルゲンガーを探す為に会合を開くってところもそうですが、主人に会うのに絶対仮面着用
ってのもね。他人の表情が怖いって、そんな^^;集められた人間も、主人と『ほぼ』同じ
生年月日で似た雰囲気の容姿とか、ご都合主義的すぎないか?とも思ったり。鹿谷さんと作家の
日向の顔が似てるってのはまだしも、いくら似てるからって、免許証の写真と比べたら違うって
わかりそうな気がします・・・まだ写真が5年前くらい経ってるならわかるけど、一昨年だし。
たった二年程度で、人の雰囲気ってそんなに変わんないよ・・・と、いちいちツッコミながら
読んでました^^;まぁ、本格ミステリって、そういう無理矢理なところが少なからずあるもの
なので、その辺は『そうであるもの』として読むのが正解なんでしょうけどね^^;
それに、講談社ノベルスのこの作品のインタビューで、綾辻さんご自身が『今回の作品で一番苦労
した点は何?』との疑問に『ありえない設定・展開等を「ありえない!」と思ってしまう分別
との闘い。』と答えてらっしゃるので、十分自覚してる上での作品ですからね^^;そこは
まぁ、本格ミステリの醍醐味として大らかな心で読むのが正解かな、と。
ドッペルゲンガーを探す為に会合を開くってところもそうですが、主人に会うのに絶対仮面着用
ってのもね。他人の表情が怖いって、そんな^^;集められた人間も、主人と『ほぼ』同じ
生年月日で似た雰囲気の容姿とか、ご都合主義的すぎないか?とも思ったり。鹿谷さんと作家の
日向の顔が似てるってのはまだしも、いくら似てるからって、免許証の写真と比べたら違うって
わかりそうな気がします・・・まだ写真が5年前くらい経ってるならわかるけど、一昨年だし。
たった二年程度で、人の雰囲気ってそんなに変わんないよ・・・と、いちいちツッコミながら
読んでました^^;まぁ、本格ミステリって、そういう無理矢理なところが少なからずあるもの
なので、その辺は『そうであるもの』として読むのが正解なんでしょうけどね^^;
それに、講談社ノベルスのこの作品のインタビューで、綾辻さんご自身が『今回の作品で一番苦労
した点は何?』との疑問に『ありえない設定・展開等を「ありえない!」と思ってしまう分別
との闘い。』と答えてらっしゃるので、十分自覚してる上での作品ですからね^^;そこは
まぁ、本格ミステリの醍醐味として大らかな心で読むのが正解かな、と。
まぁ、確かに設定自体はかなり強引ではあるのですが、謎解きのロジック部分はさすがです。
細かい伏線がきちんと回収されてますし、鹿谷さんによる丁寧な謎解き解説は十分納得が行く
ものでした。殺人が一件しか起こらないという意味では他の館シリーズに比べるとちょっと
地味かもしれませんが、『遺体から頭部が切断された理由』『指が粉々にされた理由』ともに
『なるほど~』と思わされました。中村青司の館ならではの仕掛けにもニヤリ。これ、映像で
見てみたいな~。仮面いっぱいの館ってだけで、かなりのホラーテイストですが^^;
でも、実は読んでる間はずっと『二代目スケバン刑事』を思い出していたのでした・・・(状況的
にはあれとほぼ同じだと思うのですが・・・鉄仮面被らされたまま生活するっていう^^;)。
細かい伏線がきちんと回収されてますし、鹿谷さんによる丁寧な謎解き解説は十分納得が行く
ものでした。殺人が一件しか起こらないという意味では他の館シリーズに比べるとちょっと
地味かもしれませんが、『遺体から頭部が切断された理由』『指が粉々にされた理由』ともに
『なるほど~』と思わされました。中村青司の館ならではの仕掛けにもニヤリ。これ、映像で
見てみたいな~。仮面いっぱいの館ってだけで、かなりのホラーテイストですが^^;
でも、実は読んでる間はずっと『二代目スケバン刑事』を思い出していたのでした・・・(状況的
にはあれとほぼ同じだと思うのですが・・・鉄仮面被らされたまま生活するっていう^^;)。
<未来の仮面>の言い伝えと、奇面館の『別館』を作った理由にはぞぞぞ。ほんと、こんなこと
やられたら、精神的におかしくなるに違いない。三日三晩こんなものを被って生活するって
考えただけでも気が狂いそうです・・・。
やられたら、精神的におかしくなるに違いない。三日三晩こんなものを被って生活するって
考えただけでも気が狂いそうです・・・。
以下、若干のネタバレあります。未読の方はご注意を!
トータルでは久々の館シリーズ、十分堪能出来たのですが・・・ただ、設定のあり得なさに
眼をつぶるとしても・・・さすがに、○○○○でほぼ同じ○○○○の他人があんなにいるもの
なのか!?と、そこだけは納得が行きかねるものがありました・・・。これは、読んだ人の
ほとんどが引っかかる点じゃないのかなぁ・・・。だって、その上顔まで似た雰囲気っていう
確率がどれほどのものなのか・・・。そこも、納得出来る説明があったら良かったのですが・・・
日本全国捜したって、6人もいないだろう^^;ちょーっと、そこは苦しいかな、と思いました^^;
眼をつぶるとしても・・・さすがに、○○○○でほぼ同じ○○○○の他人があんなにいるもの
なのか!?と、そこだけは納得が行きかねるものがありました・・・。これは、読んだ人の
ほとんどが引っかかる点じゃないのかなぁ・・・。だって、その上顔まで似た雰囲気っていう
確率がどれほどのものなのか・・・。そこも、納得出来る説明があったら良かったのですが・・・
日本全国捜したって、6人もいないだろう^^;ちょーっと、そこは苦しいかな、と思いました^^;