ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

アンドリュー・ワイエス展

東京・青山 青山ユニマット美術館 < アンドリュー・ワイエス展 >


アメリカンリアリズムの画家、アンドリュー・ワイエステンペラ画と水彩画を展示。
常設展示 <シャガールとエコール・ド・パリコレクション >。


日曜に行って来ました。友人がチケットをもらったというので恩恵にあずかりました。Mさん
ありがとう~^^
青山にこんな美術館が!!とびっくりする所にひっそりと存在するこの美術館。
調べたところ、ここは箱根芦ノ湖美術館が閉館して移転してきたものだそうです。まだ出来た
ばかりのようですね。
エントランスはホテルのレセプションのよう。さすが青山!おっしゃれ~~~!!と完全に
おのぼりさん状態できょろきょろ(あやしい)^^;

案内に従ってエレベーターで4階へ。この美術館、非常に変わっているのは、展示の順路が
4→3→2階とだんだん下がって行くこと。メインのワイエス展は美味しいものは最後と
ばかりに2階に全て集中。はっきり云えば常設展の方がメインのような展示方法なんですが^^;
ただ、この常設展示がなかなかの品揃え。シャガールもかなりいい絵がありましたし、
私としては大好きなフジタの絵が3~4枚飾られているのが嬉しかった。



シャガール「ブルー・コンサート」シャガールらしい青がとても綺麗な幻想的な作品。
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シャガール「ダブル・ポートレート」 背景の赤と人物の青みがかった色のコントラストが印象的。 
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藤田嗣治「バラ」 フジタらしい乳白色の花瓶の色とまばらな薔薇の絶妙な配置に魅入ってしまった。
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さてメインのアンドリュー・ワイエス
実はあまりこの画家のことは知らなかった。絵を観て、なんとなく見たことがあるとは
思ったものの、ほぼ初めてみたと云ってもいいかもしれない。でも、一遍で好きになって
しまった。とてもとても私好みの絵でした。誘ってくれた友人も、「絶対○○さん(べる)
好きだと思ったの!」と言っていました・・・よ、読まれてる^^;

真っ先に見た草原に建つ馬小屋の絵で心をつかまれた。画像がなかったので載せられない
のが残念。馬小屋の馬たちを牧歌的に描いた作品なのですが、馬の尻尾がたなびく様子から、
その場面に風が強く吹いていることがわかる。静謐の中にも躍動感を感じる絵でした。


どの絵もアメリカの田舎の風景を切り取ったかのような写実的な画風。でもただ写実的
というだけではなく、どこか水墨画の雰囲気も漂っていて、独特の繊細な筆のタッチが
非常に心に惹かれるものがありました。

展示数は14点と少ないですが、どれもとても良かった。置いてあった何冊かの画集も
時間を忘れて見入ってしまった。
ワイエスは父親も息子も有名な画家で、三代に渡って素晴らしい画才がある家系のようです。
特に父はスティーブンソンの「宝島」の挿絵を描いた有名な方だそう。ワイエスの画集と一緒に
その「宝島」が置いてあったのですが、素晴らしい挿絵でした。



アンドリュー・ワイエス 「RAG BAG」 わんこが可愛い^^
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常設展示も錚々たる画家たちの作品が飾ってあり、なかなか見ごたえのある展覧会でした。
観終わった後は青山のキルフェボンで至福のお茶時間を過ごして体力回復。帰りがけに
原宿駅に向かう途中、初めて表参道ヒルズを体験!・・・単にひやかしただけで終了(笑)。
なんだか浮いている気がしたのでささっと全体を見て出てきちゃいました^^;
セレブな雰囲気漂ってましたよ~。


東京近郊にお住まいの方は、是非足を運んでみて欲しい美術館です。


~10/2(火)まで。