ミステリ読書録

ミステリ・エンタメ中心の読書録です。

「ゴールデンスランバー」

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<あらすじ>
首相の凱旋パレードが始まった仙台市内の大通りで、突如、爆発が発生。 大学のサークル仲間で
あった旧友に誘われ、現場近くにいた青柳(堺雅人)は、銃で構えていた警官が近づいて来るのを
見て、とっさに走り出す。 彼は首相暗殺犯に仕立て上げられたのだ。 果たして彼は警察から
逃げ切り、無実を証明できるのか?(あらすじ抜粋)


どうもみなさまお久しぶりです(ってこともないか)。先日父がある病気の為、突然入院する
ことになり、ここ数日ばたばたしておりました。
実家に泊まったりして、なかなかゆっくりPCに向かう時間が取れずにいました。入院といっても、
深刻な状態とかではなく、本人至って元気なのですけれど。でも、やっぱり少なからず
ショックは受けていて、意気消沈している父を見ているのはこちらとしても辛かったです。
入院は二週間の予定なので、出来るだけ協力してあげたいな、と思っています。

とと、またしても前置きが長くなってしまった^^;
そして、久しぶりの記事が映画でスミマセン・・・^^;少し前ですが、やっと観れたので^^;
本も読んではいるのですが、やっぱり読書量は減り気味。なんだか精神的な問題なのか、いつも
以上に集中力が続かない状態です。モリミーと若竹さんの新作も回って来ているのですが、
引取りに行くのは少し先になりそうかな。取り敢えず今手元にある図書館本を消化しなければ。
夜には一冊記事にしたいと思っておりますが。

さてさて、ようやく観れた伊坂さん原作の『ゴールデンスランバー』。面白かったです。
実は、主人公が堺雅人ってところがイマイチ気に入らなくて、映画公開時は観に行く気になれ
なかったのですが、なかなかの好演でしたね。正直、細かいストーリー展開をあまり覚えていなくて
(^^;)、新たな登場人物が出て来る度に『これ誰だったっけ?』状態だったのですが、
ストーリーの流れは概ね原作に忠実だったんじゃないでしょうか。もちろん、あの500ページを
超える原作を2時間程度にまとめる訳で、たくさん端折った部分も削られたストーリーもあるとは
思うのですが、原作を読んでなくてもわかりやすくハラハラドキドキ出来る作品に仕上がって
いるのではないかと思いました。原作で私が大好きだった、『だと思った』『痴漢は死ね』
『大変よくできました』などのシーンもほぼきちんと網羅されてしましたしね(原作読んだ方は
ほとんどの人が印象に残る感動シーンですよね^^)。
冒頭にエレベーターのシーンがあるので、「アレ?」と思ったのですが、すぐに、ラストシーンと
繋がる構成にしたんだな~と気づきました。原作もそうでしたっけ?(自分では違うと思ってた
んですが・・・原作の冒頭シーンを覚えてないもので^^;)。
竹内さん演じる樋口の娘もいい味だしてましたね。『ママ、おしっこ』のシーンも好き。ナイス、娘!
って感じでね。
終盤の花火のシーンはやり過ぎだろ、と思ったのですが(^^;)、轟社長の粋な計らいには
やっぱり嬉しくなっちゃいました。若干そこだけ映像が陳腐になっちゃってるのが痛い感じ
はありましたが^^;青柳に協力する人たちのキャストがいちいち豪華なので、一人出て来る
度におお~!と思ってました(笑)。お父さんが伊東四朗とは思わなかったな~。さっさと
死んじゃう森田役が吉岡秀隆だし。短いシーンでも印象に残る演技をする俳優ばかりで、
よくもまぁ、これだけの豪華キャスト揃えたなぁって、俳優陣の出演料の総額を考えると目眩が
しそうでした(笑)。

原作の細かい部分をかなり忘れちゃっていたので、なんだかもう一度読みたくなっちゃいました。
読んだ上で、映画と比較したらまた楽しそうだし。伊坂さんの作品って読んでる時はほんとに
楽しくて大好きだって思うんだけど、時間が経つとすぐに細かい部分を忘れて行っちゃうんです
よね^^;緻密な場面構成になっているせいもあるかもしれないですけど。この作品は特に、
過去と現在が交差するような構成になっていたしね(←単なる言い訳)。
だから、こことここが大きく違ってる!とかいうのがあんまりわからなかった分、すんなり
映画を楽しめたのかも。
原作同様、「青柳ガンバレ!」「青柳負けるな!」って応援しながら観てました。
ラストで顔が明らかになるシーンはやっぱり悲しかったです。青柳は何にも悪いことしてないのに。
でも、顔が違っていようが何だろうが、ただ彼が生きていてくれたことが嬉しい。その印象も
やっぱり原作同様でした。しかし、樋口さん(の娘?)はなんであのスタンプ持ち歩いてるんで
しょうねぇ。もしかして、どこかでいつか青柳とすれ違った時の為に持ち歩いていたのかなぁ。

原作ファンでもそうでなくても、十分楽しめる作品に仕上がっているのではないかな。
面白かったです。